じゅうろくわ
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結局昨日はそのまま保健室で様子見ということで休まされた。家入さんめっちゃ美人だった。保健室なのに大分お酒臭かったけど。
翌日、五条さんが移動した隣の部屋までまた迎えに来てくれたのだが普段と違いサングラスをしている。物珍しくてじっと見つめれば黒いガラスを挟んだ向こうに二つの目がある。…なんとなく予想は出来てたけど顔整ってるわこの人。でも普段のあの態度でイケメンって理由なく腹立つな。
「……五条さんって目あったんだ」
「あるよ?」
「いっつもバンドみたいなのしてたから、実は両目の眼球抉れてるのかと思ってました」
「エグいね」
前世では眼球が抉られるのはざらにあったからあんまり違和感なかったけど、現代社会で眼球無いのは確かに可笑しいか。
「僕の術式は目を使うから念の為隠してるだけだよ」
「なるほど…?」
術式って人によって違うから正直言えば未だにいまいちわかってない。微妙な返事だけ返しておく。
「んー、じゃあ僕の目、見たい?」
「! 見てみたいです!」
突然の提案だったが、迷わず即答する。いつも隠されてるものって気になるよね。
特に勿体ぶることもなく、なんでもないかのようにサングラスが上にずらされ、青の瞳が現れる。
「う、わ……きれい…」
「なまえが見惚れちゃうほどならイケメンの僕にピッタリでしょ?」
茶化すようにふざけたような返事が返されたが、瞳をじっと見つめたまま動けない。
空より澄んだ空色で、海より深い青色で。光の角度でキラキラ色が移り変わる。吸い込まれるような妖しさすら孕んだ青に魅せられる。
目が、逸らせない。
「はい、しゅーりょー」
パッとサングラスを戻される。もっと見たかったと思う反面、よかったとも思う。金縛りにあったみたいに自分じゃ動くことすら出来なかったから。
「なまえがめちゃくちゃ熱い視線を送ってくるからさすがの僕も照れるよ」
「あ、そうっすか」
「急にドライ」
「でも、うん。本当に綺麗でした。すごく綺麗で、────欲しくなる…」
ぽつりとつい本音を小さな声で呟く。
「抉らないでね」
「抉りませんけど!?」
私をなんだと思ってんだこの人は!人の目を収集する趣味なんてあってたまるか!
「今日はどうする?パンダは1人で大丈夫だろうから憂太か棘に会う?」
「五条さんって暇なんですか?」
付き添いで居てくれるのは助かるけど、確か前に仕事が忙しいってボヤいてたはずなのに、ちょいちょい姿を見るものだから何となく聞いてみる。
「暇なわけないじゃん。昨日今日とついでに一昨日も本来なら任務あったし。ま、有能な後輩って大事だよね」
!? 嘘だろ。その言い方って絶対誰かに押し付けてるやつじゃんか。私その人に恨まれてたらどうしよ…。呪術師に恨まれるって真面目にヤバいわ。
「なまえが気にすることでもないよ。アイツならわかってくれてるって!」
アイツって誰だ…!
私知らない人なのにいかにも知人風に話さないでくれませんか。そして頼むからその無責任な信頼をする前に謝罪に行ってください。
ごめんなさい、見知らぬ人…!会った時には必ず謝罪するので!元を辿れば原因は私かもしれないけど、押し付けたのは五条さんだから私悪くなくね?とも思うけど!
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