転生したらヒロインがいた件3
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「…まさかこんな形で君と雌雄を決することになるとはね」
「俺も本当ならこんなこと望んでません。ですが譲ることも出来ないんです…!」
「私だって譲れないんだ。そして白黒はっきりさせなければならない物事がこの世には存在する」
「同感です。ですからここで決めましょう。
どちらが本当の―――マンドリカルドのマイフレンドであるかを!!!」
そうこれはマイフレンドの座を争う、私と藤丸くんの聖戦である。
「俺は原作でマイフレンド認定されてますし?もうこれは決まりでしょう」
「残念でしたー。現在はイベント特有の謎時系列なので原作は関係ありませんー。というか再召喚でマンドリカルドが記憶がない時点で無効ですー」
「なんて大人げない…!」
「フッ、こういう大人にはなるなよ?まあ譲らんがな!」
「俺だって譲りませんけど!まずなまえさんはマンドリカルドとの接点すらないじゃないですか」
「その話題を出すとは失策だったな、藤丸少年よ」
「な、なに…?」
「これを見よ!!」
スマホの画面に名誉ある画像を写す。実は自慢したくて自慢したくて仕方なかったのだよ。良いタイミングで言ってくれるじゃないか。フハハハハ!
「こ、これは…マンドリカルドとのツーショット!?俺と撮ろうって言った時には全力で拒否されたのに!」
「はーはっはっは!こいういのは意識がはっきりしていない時を狙うものさ!」
「くっそぅ…なんて羨ましい…!こんなになまえさんを憎いと思ったのは一昨日のシュミレータで俺がやられそうな瞬間も後方でポッキーを食べてた時以来だ」
「いやそれ結構最近じゃない?君、どれだけ私のこと憎んでるの?え?実は私のこと大嫌いだったりする?」
なんてこったい…。私実は恨まれてた…?まあだからといって引いたりはしないけど!
「なまえさんは以蔵さんの友人ポジもゲットしたじゃないですか!」
「そういえば、あの時も藤丸くんとどちらが以蔵さんに相応しいかで争ったね。ま、以蔵さんが選んだのは私だけどぉ!」
「お酒で釣っただけのクセに…!」
「藤丸くんは未成年でちゅからね〜。私は成人してるしお酒くらいどうとでもなるんでちゅよ〜?」
鬼のような形相の姫塚さんから殺気を向けられたけど、以蔵さんのチョロ可愛いでプラマイはプラスに振り切れてるからね。
でも姫塚さんは怖い…。さすがに以蔵さんは性格的に姫塚ハーレムは無理だと思うよ?
「そのせいで姫塚さんから睨まれてたのも知ってますよ」
「エッ、知ってたの!?助けよ!?」
「俺の推しをことごとく狙う罰ですね」
「藤丸くんの推しとか知らないから。つか私の推しだよ。同担拒否だからね、私。
君はほら、女の子がたくさんいるでしょ」
マシュとか頼光とか静謐ちゃんとか清ひーとかネロとか玉藻とかエリザとかジャンヌとか牛若丸とかキルケーとかメルトとかリップとかエレちゃんとかおっきーとかアルトリアとかマリーとかイシュタルとかアンとかメアリーとかカーミラとか鈴鹿とか。
あれ、これ挙げだしたらキリがないぞ?藤丸くんのハーレム怖くない?姫塚さんよりヤバくない?
「俺だって男友達が欲しいって思ってもいいじゃないですか…!」
「まずは君のクラスタ達をどうにかしてから言った方がいいと思うよ。さっきからずっと君の後ろにきよ、」
「その名前を口にしたらダメです!認識してないフリをしてください!」
パァンッと勢いよく叩かれるように口を塞がれる。力技すぎない…?
「いいですか、絶対に名前を出さないでください。俺は学びました。呼ばなれけばただ付いて来るだけで済むと!」
それストーカー案件を先送りにしてるだけだと思うよ。永遠と付いて来られるのを苦痛に感じなくなってきた時点で藤丸くんは大分手遅れじゃないかな。
私を見てくる清ひーの目が恐ろしかったので、藤丸くんから慌てて離れる。私から触れてないよ、私は藤丸くんを狙ったりしないよ。両手でバッテンを作ってフルフルと首を横に振る。ワタシ、テキ、チガウ。
「なまえさん、俺達仲間ですよね」
「え?うん、そうだね。てか急になに…?」
「仲間って運命共同体じゃないですか」
「待って、嫌な予感がする。私なんか今さっき急用が出来た!」
「まあまあ、そう言わずに」
そう言った藤丸くんに腕を掴まれる。ひぃ!貴様、なんでこういう時だけ動きが早いんだ!
清姫の口からチロチロと火が見える。離せ!って、いや力強っ!?あわわわわ…!
このあと、私を盾に藤丸くんは逃げやがった。私は決して奴を許さないと心に誓った。
が、良心が傷んだのか夜にお詫びの菓子折りを持ってきたので普通に許してしまった。だって美味しかったんだもの。
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