呪霊サイド
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if中学時代に五条より先に偽夏油と出会っていたら
※呪霊や呪詛師の中で生活し始めたので性格は本編より歪んで自己主義気味。肉は嫌だけど血で呪霊が言うこと聞くなら楽じゃんくらいの考え。
「夏油さーん?あれ、夏油さんどこだ?せっかく呪霊釣ってきたのに」
『彼なら陀艮の領域に』
「あ、花御。教えてくれてありがと、行ってみるわ。つか夏油さん高頻度であそこにいるよね。バカンスみたいにパラソルやビーチベッドまで置いてるくらいだしお気に入りなのかな…。
そうだ、お礼に血くらいならあげるよ?」
『魅力的な誘いですか遠慮しておきましょう。つい先日も貴方に溺れ正常な判断すら失った呪霊を見たばかりですから』
「ははっ、元々呪いなんて皆頭おかしいんだからイカれようが似たようなもんじゃん」
『異物の貴方ほどではないかと』
「…花御のそういう冷静に返してくるとこ嫌いだよ」
『我々呪いは貴方の嫌悪すら糧としますよ』
「そーだね。はぁ、気分下がった。さっさと夏油さんとこ行くわ」
「相変わらず綺麗な海ー。あと夏油さん発見」
海にぷかぷかと浮かぶ陀艮に軽く手を振りながら夏油さんを探せば定位置とばかりにビーチベッドに座っていた。
「なまえ、おかえり」
「ただいま帰りました。これ、呪霊のお土産です」
合図をすれば背後にいた呪霊は夏油さんへ向かい、彼によって黒い球状へと変えられて、パクリと食べられた。
夏油さんと私はギブアンドテイクの関係だ。彼が善人だろうが悪人だろうが興味ない。ただ私のこの呪いを解く方法を探してくれると言うから従っているに過ぎない。
まあ夏油さんはその方法を知ったとしても素直に教えてくれるわけがないから、こちらから少しずつ探りを入れて方法が分かり次第こんな場所からはおさらばだ。
「君には雑魚だけでなく、強い呪霊も集まるから助かってるよ」
「まあ、私も鬱陶しいの処分してもらってるので」
「そうだね。これからもよろしく頼むよ。私も君への協力は惜しまないつもりだから」
「ありがとうございます」
嘘つけよ、このペテン師め。今んとこアンタから協力してもらった覚えなんてほぼないわ。
「それにしても君には亜儚や蝕衰の術式が使えるらしいのに、使っているのは見たことがないね」
「だって使う必要あります?」
「? どういう…」
「私は自分自身以外に守りたいものなんてないですし、それでいてまだ熟れていない私のことは何をしてでも亜儚や蝕衰が守る。ほら、わざわざ私が何かをする必要ってないじゃないですか」
「まあ、確かにそれは道理だ」
「でしょ?あとはー、呪霊なら私を食べて私の呪力が馴染んでしまえば、その味に、その快楽に、正気ではいられなくなるらしいですよ?
呪霊相手はいくらだって手がある。術師相手はコイツらの術式で逃げるか出来る。それでもヤバくなったら適当にその辺の呪霊でも盾にしますよ」
「えー、俺は盾になるの嫌だなあ」
突然後ろから声が聞こえ、体重をかけるようにもたれかかってくる。
「…真人。重いんだけど」
「なまえって魂にさえ触れなかったら、最高なんだけどね」
「聞けよ」
「でも一番はこの世全てを呪いたいって言いたげな目が気に入ってる」
「お前も呪ってやろうか」
「こんなに愛情向けてるのに?」
「あっ今まで一番殺意湧いた」
「ありがとう」
「喜ばせたくはねえんだよ」
真人の相手は疲れる。こっちを怒らせて楽しんでるらしく、毎度わざとおちょくってくるから最悪だ。取り敢えず5、6回くらい痛い目にあってくれたら嬉しい。
漏瑚はどこだ、漏瑚は。呪霊達のリーダーみたいな態度してんだからコイツ回収してくれないかな。ついでに教育もしといて欲しい。
だが残念ながら漏瑚は見当たらなかったので、小さく溜め息を吐いて夏油さんの方に押し付けといた。
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