5話
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第二種目は騎馬戦。
チーム分けは各自で話し合って決めろ、とのことだけど、誰ともまともな交流をして来なかった私からしたら競技以上に難題すぎる。
「苗字ー!」
どうしようと困っていたら赤髪の人がこちらに向かって手を振ってくる。え、私彼とそんな仲良かったっけ。
もしかして通過者の中には別の苗字さんがいる?キョロキョロと周囲を見渡すがそれらしき人物は見当たらない。
赤髪の人とその半歩後ろに爆破の人がついて私の傍までやって来た。あ、やっぱ苗字って私のことか。
「もう誰かとチーム組んだのか?」
「いえ、まだ全然です」
「じゃあ俺らと組まねえ?爆豪が苗字と組みたいって言ってたからさ」
「適当なこと言ってんじゃねえぞクソ髪!!」
「? 騎馬は誰誘うかって話したらアイツだっていの一番に苗字を指名したの爆豪だろ」
「黙れ!言ってねえよ!」
どっちやねん。もし赤髪の人が本当なら爆破の人はツンデレが過ぎるぞ。
「とりあえずまだ決まってないなら一緒にどうだ?」
「はい、ではお願いします」
良かった、意図せず仲間をゲットした。
「苗字は誰か組みたい奴いるか?」
「そうですね…戻せる人?」
「戻せる?」
「爆発で空中移動出来るなら騎馬戦でも活用するべきですよね」
「指差すなや」
ピッと爆破の人に人差し指を向けると即文句が返ってきたがスルーの方向で。
「自力で騎馬まで戻られても構いませんが、その場合私達がその勢いを殺して受け止めなければならなくなります。そして騎馬が崩れないよう空中で勢いを落とせば他の相手から狙われる可能性も出てきます。
ですから空中にいる彼を引き戻せる個性持ちがいればその方がいいかと」
「なるほど、確かに…!なら瀬呂を誘ってみようぜ!アイツのテープなら爆豪を騎馬まで戻せる!」
「勝手にしろ」
納得してもらえたようで何より。爆破の人は大人気だったようでテープの人は是非にと仲間入りした。
無事チームが決まり、始まった騎馬戦。そして終わってから思った。騎手の人選ミスった、と。
始めは1000万を狙うと1位の人を狙っていたのだが、途中別の人にポイントを掠め取られたのでターゲットをそちらに変更したまではいいとする。1000万を狙う人は多いから混戦になると面倒だし。
しかし爆破の人はポイントを奪い返した後に1000万を取りに行くと言い出した。いやいや欲張りかーい。正直に言うよ?無理。これが時間制限ナシとかであればどうとでも出来る。でも残りの時間内にその二つは無謀が過ぎる。
それに加え、人の上でギャーギャーと騒ぎ立てるからたまったもんじゃない。結局時間が足りず1000万を取れないで終わった時はほらぁ、と言ってやりたかったが、絶対キレられそうだったのでその言葉は我慢した。
お昼休みになり昼食を取った後、クラスの女子から相澤さんの指示だとチアの服を渡された。……ガチで?
いやいやいや落ち着け自分。私が相澤さんを信じなくてどうする。そう何か意図があってのことのはず。でもチア…。うちのクラスだけチア…?
………そうだ、逃げよう。
思い立ったら即行動。渡された服は丁寧に畳んで…などする訳もなく、投げ捨ててその場から逃げ出した。無理だよ。普通に考えて無理。
後から聞いた話ではクラスメイトの男子による策略に騙されていたらしい。……やっぱりね!相澤さんがそんなこと言うわけないと思ったよ。うんうん、私は決して相澤さんをロリコンだなんて疑ったりしてない。ホントダヨ。
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