11話
夢小説設定
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相澤さんとの話し合いからというもの何においても気力が湧かず、日課のトレーニングすらサボって一日中ぼうっと過ごしていた。
そして告げられた突然の家庭訪問。
家庭訪問っていうか、ここ相澤さんの家なのだが。相澤さんの家に相澤さんが訪問すんの?え?どゆこと?
疑問は解消されぬまま夜とも言っていい時間帯に知らないオジサンを引き連れて相澤さんが帰って来た。
「相澤さん、家庭訪問なくなったんですか?」
「は?今からだろ」
「??? あと隣の人どなたです?」
「…まさかお前最近のニュース見てないのか」
「林間合宿から帰ってからは見てないですね」
あまりテレビを見るような気分にはなれなかったというのが一番の理由だ。
頭の上にはてなマークを浮かべていると、隣の人はオールマイトだと教えられた。そんなにヒョロいのに?身長から違わないか?
そうやって疑いまくっているとオールマイトが一瞬だけ前までの姿に戻ってくれて、とても驚いた。マジか、人ってそんな伸縮するもんなんだ。ついでにオールマイトが引退したってのも聞いて二度驚いた。ニュース見るのって大事だね。
気を取り直して家庭訪問だ。リビングのソファで相澤さんが私の隣に座り、オールマイトと向かい合う。なるほど、保護者枠が相澤さんで、教師がオールマイトってことか。
「えーっと全寮制についてどう思ってるか、って相澤くんに聞くのはおかしいかな…」
「正直なところ、苗字に関してはまだ迷っています。全寮制がではなく、今後ヒーローを目指させていいものかを」
え!?初耳なんですが!本人なのに…。
「そうなの!?」
バッとオールマイトがこっちに顔を向けるけど、私も今聞いたんです。…聞いてないよね?
「本人にも今言いました」
だよね、よかった。聞き漏らしてたのかと思った。いや良くはないけど。
「つまりそれは苗字少女の意志ではないんだよね」
「まずヒーローを目指したことすらコイツの意志じゃありません。俺が監視しやすいよう、そう指示しました」
「でも決めたのは苗字少女だろう?」
「苗字にとって指示は命令で、絶対です。俺は苗字に、身の振り方の一切を自分では決めさせてません」
なんかどんどん話が進んでってる。口を挟む暇すらない。黙っとくか。
「苗字少女はどうしたい?」
黙ろうと決めた直後に話を振られた!
「…相澤さんの決定に従います」
「私は苗字少女の意志が聞きたいんだ」
「私は自分の判断を信用してません。先日も怒られたばっかですし。ネズミ…校長からも判断に困ったらホウレンソウで指示に従うよう言われてるので」
未だ普通の子から随分遠い位置にいるんだ。ヒーロー志望を辞めてまた少し離れたところで変わりはしないだろうし。
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