バンシーの黒歴史
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「なまえさーん、ちょっといいー?」
「ん?どしたの、野薔薇ちゃん」
「じゃーんけーん」
「エッ、まっ、なにっ!?」
「ぽん」
歩いている途中で呼び止められたと思ったら突然の勝負に頭が働かず慌てて拳を前に出したが、野薔薇ちゃんの出した手はパー。負けたこと自体は別にいいんだけど、一体なんなの…?
「はい、そういうことで負けたなまえさんは自分の黒歴史を語って」
「どういうこと!?」
「1年でカードゲームしてたんだけど負けた奴が黒歴史を事細かに暴露っていう罰ゲームを用意して、その罰ゲームを私の代わりになまえさんがするのよ」
理不尽…!!それ、罰ゲームの内容的に考えたの野薔薇ちゃんだよね?自分が負けるとは思ってなかったからそんな罰にしたんだよねぇ!?
「僕も気になるなー、なまえの黒歴史」
「ひぎゃっ」
あ、現れよったな!?それに私は話すなんて一言も言ってないぞ!
「右に同じく」
んなっ、硝子ちゃんまで…!なんでこうもタイミングばっちりにやって来るのぉ…。
罰ゲーム押し付けられた時すぐに逃げればよかったのに、ちょっとだけ迷ってる間に五条くんと硝子ちゃんのセットが来るなんて聞いてない。私が逃げられないトップ2じゃんか…。
「同意のない罰ゲームには黙秘権があると思うんだよね…!」
「ジャンケンに応えた時点で同意したとみなすわ」
「このジャイアンめ…!可愛い顔してジャイアニズム全開なのどうかと思うよぉ!?」
「蔑みながら褒めるアンタもどうかと思うわよ」
「私は可愛い子は可愛いってハッキリ言うタイプだもん。見た目だけでなく私に敵意を持たない子は基本可愛いよぉ。だから野薔薇ちゃんも悠仁くんも恵くんも可愛い子」
「えー、俺は男だからなぁ…。可愛いって言われんのはちょっと違和感っつーか…」
「俺は全く嬉しくないです」
あらら、男の子達からは拒否られちゃった。まあ確かに後輩達も可愛いって言って喜ぶ子はそんないなかったかも?
硝子ちゃんか、もしくは悪ノリしてる時の五条と夏油くんくらいだったかなぁ。男の子の割合多かったから仕方ないと言えば仕方ないか。
「話逸らしてもいいけど黒歴史は面白そうだから言えよ」
「流れからして、この後ご飯を奢るとかで逃げ切ろうとしてましたよね」
「うぐっ…」
さすが五条くんと硝子ちゃん。手強い…。私のお決まりパターンを知り尽くしてる…。
そして実力行使で逃げようかという考えが頭によぎった途端、五条くんに手首を掴まれた。勘が鋭すぎないかなぁ!?
「わぁぁぁん!」
ブンブンと腕を振ってみるが一向に手が解ける気配はない。
「誰かの黒歴史なんて暴いちゃいけないんだよ!人の嫌がることはしたらダメなの!」
「僕が正論嫌いなの知ってるでしょ」
知ってるよ!だから余計に逃げたいの!だって君の場合、説得しようとすればするほど面白がるからこの状況は避けたかったのに…。
「今度年下で可愛くて胸の大きい器量のいい子紹介してあげるから離してよぉ!」
「……ねえ硝子。これって僕、喧嘩売られてる?」
なんで!?ちょっとお見合いおばさんみたいなこと言っちゃったけど条件は最高じゃない!?
「つまり五条くんを大きく上回る美人さんじゃないと許せないってこと…?難易度高くない!?」
確かに五条くんは美人さんだけど更にそれ以上を求めるなんて結構欲張りじゃないだろうか。贔屓目なしにしても五条くんや硝子ちゃんは知ってる人の中でトップクラスの美人さんだよ?更に私の目にはフィルターかかって君らが1番可愛くて仕方ないから、それ以上なんて探せないんだけど…。
「ちゃんと術師であることに見識があって性格も良くて五条くんの我儘も許す包容力もある子を探すからさぁ…!」
「なまえさんなまえさん」
「ううっ、硝子ちゃん助けてよぉ」
「いやなまえさんを助ける前に五条が精神的ダメージで死にそうです」
「…なんで?」
腕を切り離すことに一所懸命だったけど、硝子ちゃんからそう言われて五条くんに視線を向ければ、私の手首を掴んでいない方の手で顔を覆っている。ホントになんで?
「五条くん…?大丈夫?どこか痛い?」
「………」
「お見合いおばさんみたいなの嫌だった?五条くんが嫌なら紹介しないし探しもしないよ?」
「………」
「えと、えっと、ほら!五条くんが聞きたがってた黒歴史ちょっとくらいなら話してもいいから元気出して?」
「よし、言質取ったから」
………騙されたぁぁ!!!
「なんでイチャついてるとこ見せ付けらんないといけないのよ」
「イチャついてんの?あれ」
「どっちかって言うと五条先生の黒歴史になりそうな案件だろ」
「そうね、今から聞くなまえさんの黒歴史とセットで五条先生も今度弄ってやるわ」
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