泣き虫バンシー
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「びゃああああ!!美味しくないです!美味しくないです!美味しくないですぅ!!死んじゃうよぉお!」
蠅頭に頭をガジガジ齧られながらビービーと泣き喚く。ヘビメタのように頭を勢いよく振るが取れる気配はない。
もうやだよぉ。だから私に単独任務なんて無理だって言ったのにぃ。
「うぇぇぇ…!歌姫さん、冥さん、硝子ちゃぁん、たすけてーー!わぁぁん」
「また蠅頭ごときに遊ばれてんの?」
「……やだー!また五条くんだあ!助けてくれても見返り求めてくる五条くんじゃやだよー!」
「なまえ先輩は相変わらずだね」
「ぎゃあ!夏油くんまで来たぁ!性悪二人も揃ったらもう逃げ場がなくなるぅ!硝子ちゃーん!クラスメイト回収してよぉ!」
呪いと出会った時、一緒にいたら頼りになるトップ2だけど、助けられたくない人トップ2もこの二人だ。いっこ歳下なのに強いとかずるい。
「いつもの泣き声を聞いて来てやったのに随分な言い様じゃんか。なまえってそんなに自殺願望あったのかよ。
まあ蠅頭程度で死ぬとか一般人ですらまず有り得ないけど」
「悟、蠅頭程度なんて言ったら先輩に失礼だよ。先輩からしたら苦戦するライバルなんだから」
「うるせーよぉ、だから硝子ちゃんに来て欲しかったのにぃ。二人なんて呼んでないもん…」
オープンにディスってくる方と、嫌味と一緒にディスってくる方。二人セットで二度美味しいってか。いらないよぉ。クーリングオフさせてぇ…。
「で?祓って欲しいならお願いしてみろよ」
「こんな後輩やだぁ…!敬ってくれる子がいいよぉ…」
「敬ってるだろ?使える時だけは」
「私は先輩、って呼んであげてるじゃないか」
「言い方ぁ…!もうそれ尊敬の心ゼロに等しいじゃんか…。というか私一つ上の先輩なのに二人共会った時から敬語使ってくれないしぃ!」
そんなやり取りをしている間も蠅頭は私の頭を齧るのをやめない。うぇぇ…髪がべちゃべちゃしてきたよぉ…。じょうごぢゃああん…!!
助けを求めるのがどうしても嫌で、でも自分だけではどうにも出来なくて、うずくまってベソベソと本格的に泣き始める。もうやだぁ…。私呪術師に絶対向いてないんだもん…。
頭上からはあ、と大きめの溜息が聞こえ、頭に乗っていた重さが消える。俯いていた涙だらけの顔を上に向けると、心底呆れたとでも言いたげな顔が二つ。言っとくけど私がメンタル折れたのの半分くらいは君らが意地悪したのが原因だからね?
「悟がいじめ過ぎるから」
「傑も同犯だろ」
どっちもどっちだよ。むしろそこにいないで硝子ちゃんを呼んできて欲しいくらいだよ。
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