6話
夢小説設定
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SHRが終わり放課後、いつも通り帰宅の準備をしている最中、担任に呼ばれる。前回のことがあるから無視して帰りたいところだが、さすがにそれは出来ないので渋々と返事をする。
「これ、はよ出しや。あとはみょうじと友澤だけやで」
「先生、これ入部届とか書いてあるんですけど何かの間違いじゃ?」
「間違いちゃうわ。お前と友澤以外はもう正式に部活に入っとる」
「まじかよ」
冗談きついぜティーチャー。期間までまだあと……一週間切ってますね、はい。
「うっわぁ…まさかそんなに間近に迫ってきてたとは…。これはもう諦めてオカ研か?友子、アンタどうする?」
「あー、ならこの後クラスメイトは部活行くから教室で部活全部見直さん?チェックしとらんかったとこあるかもしれんし」
「そうだね」
友子が普通のこと言ってる。あの友子が。さすがのコイツも全く候補を絞れてなくて焦ったのか?
各々が部活へと行き教室内はもう私と友子だけだ。担任の言ってたことって本当だったのか。つまりもうこのクラスで部活を決定してないのは私と友子だけ。どうしたものか。
「結局アンタはあの山だらけの候補から決めれたの?」
「………」
「友子?どうした?生きてる?おーい」
返事がない。まるで屍のようだ。
「完全に一致フリーズしてるや。数回叩いたら直るかな」
「…なまえ」
「あ、喋った。叩く前でよかったね」
「ごめん」
「はい?」
「ごめん、だってイケメンには勝てん!」
「はあ?何言って、」
ガバリと急に正面から抱き締められる。え、なに。本気でどうした。
「なまえ確保ォ!」
友子がそう叫ぶとガラリと閉まっていた教室の扉が開き、部活に向かったはずの理石君が入ってきた。なんか今世紀最大の嫌な予感がする。逃げなくてはと本能が告げてくる。
友子の脳天に肘鉄を落としホールドが緩んだ隙に距離をとる。机の横に引っ掛けていた鞄を掴み、開け放たれた窓に足をかけて、ジャンプ。
「はあ!?ちょ、嘘やろ!?ここ2階…!!」
丈夫な枝を伸ばしていた木に跳び移り、そこから何本か枝を経由して地面へと着地する。
「アイツは猿か…!?」
私が飛び出した窓から頭を抑えている友子と理石君が身を乗り出して地面に無事足をつけている私を眺めていた。うん、やっぱ逃げて正解だ。友子のイケメンには勝てないって台詞は絶対に厄介事に違いない。だってバレー部の理石君が友子の合図でやって来たし。
べ、と舌を出し挑発した上で昇降口に向かう。さっさと靴を履き替えて裏門から帰ろ。
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