13話
夢小説設定
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部活の開始時間は休日の練習と同様。校内に寝泊まりする分の練習時間が増えた以外は差程変わりはないように思う。
特別違うことと言ったら、このまま校内に宿泊することと、選手の練習量と同時にマネージャーの仕事量の追加だろうか。
「みょうじ、ドリンク作るなら手伝うで」
「いやもう出来てる。冷たいのを飲んで身体を冷やしたらいけないから常温になるよう少し前に作ってあそこのベンチに置いてる」
「お、おおう。さすが仕事が早いな」
「みょうじ、テーピング持ってへん?ちょっと取れてもうたんやけど」
「すぐに持ってきます。良ければ全部巻き直すので、待ってる間他の指のも外してて下さい」
「すまん、助かるわ」
「なまえちゃん、タオルの予備とかあらへん?」
「合宿中に洗濯はしますが多めに持ってくるようお伝えしませんでしたっけ」
「ごめんて!
「はあ、構いませんよ。誰かしら忘れるとは思ってたので洗濯済みのが外に干してるので、そこから取っていただけますか」
「ありがとお」
「あれ、みょうじは?」
「今コーチと一緒に昼飯の準備中や。必要そうなもんは体育館の隅にまとめて置いてるけど、なんか用があったら携帯の方に連絡くれ言うとったで」
「そうなんですね。了解です」
「なあ、銀」
「なんや」
「今日一日ずっと思うてたんやけど、なまえちゃんって何人おるん?」
「?? そりゃ、一人やろ。今もあそこで球拾いしとんのは一人やん」
「せやかておかしいやろ。昼飯の後は皿洗いしとったのにもう午前分のタオル干してあるし、スポドリも用意してあって、んで今は球拾いしてるんやで。絶対影分身してるわ」
「言われてみれば…確かに。午前中のことも含めこの短時間に一人でこなす仕事量やないな」
「せやろ!?なまえちゃん実は五人くらいおんのとちゃうやろかて思いだしたら、そうとしか考えれんくなってしもうて…」
「にしてもそれに気付くほど観察しとんのはキモイ思うで」
「キモないわ!」
「じゃあなんで今日はそんな見てんねん」
「……クラスメイトの女子に侑はホンマに顔だけやな、男バレのマネになった子この前話したらアンタより中身が百倍イケメンやったで、って……」
「あー…わかる」
「わかる!?」
「そういうことなら、どうせ悔しくて粗探しでもしてたんやろ。なんか見つかったん?」
「なまえちゃん、ハイスペックすぎん…?イケメンとしての自信なくすわ」
「爆ぜろ」
「チームメイトが落ち込んどんやから慰めろや」
「お前の性格がクソなのは今に始まったことやないからフォロー出来んわ」
「なんやとコルァ!俺がクソなら
「よお分からんが俺に飛び火させんなやバカ
「先輩方、話すにしてもボリュームを落とした方がいいと思いますよ?」
練習中にギャーギャーと喧しいボケ共の近くに寄っていき、チラリと北さんの方へ視線をやる。
三人が私の視線を追い、北さんの姿を見るとビクッと肩が跳ねた。
「なまえちゃん、ちゃうで…!?サボってたんやのうてな?」
「はいはい、言い訳はいいですから。北さんにはチクらないので大丈夫ですよ」
「俺は
「わかってますわかってます」
「みょうじそう言いながら北さんの方を見るのやめてくれん…?」
北さんの名を借りて脅すのは効果抜群だ。三人が揃ってアワアワと焦り言い訳しながら練習へと戻って行く。ふう、私もそろそろ別の仕事に移るか。
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