キメツ学園
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「なまえちゃん、中間考査の結果はどうだった?」
前の席の我妻くんが後ろを振り返りじっとこちらを見つめる。うーん、我妻くんってこうやって見ると可愛い系だよね。頭をわしゃわしゃしたくなる感じ。
「なまえちゃん?」
「あ、ごめん。ちょっと考え事してた。
テストの結果だよね。もちろん完璧だよ、私に抜かりはない!」
「えっ、完璧なの?なまえちゃんってそんなに頭良かったっけ?」
「いや頭はそうでもない」
「? じゃあ勉強頑張ったんだね」
「当然!
見る?見ちゃう?これが私の努力の結果だ!」
ちょうど手元にあった解答用紙を数枚、机に並べて我妻くんに見せつける。
現国22点
数学18点
美術0点
歴史100点
音楽27点
「これは、酷い…。美術に関してはもはや悪意すら感じる…」
だって美術の担当宇髄だし。頑張る必要性どこ?
「私は、歴史で100点を取ることのみに全てを賭けている」
「アッ、ウン。それは一目でわかったかな。
でもこれって歴史以外赤点だし、補習があるんじゃない?」
「あるよ。出ないけど」
「当然のように」
「私、歴史の補習以外出る気ないし」
「歴史100点だよ!?」
「そんな、私なんて煉獄先生に比べたらまだまだ未熟の身。もう月とミジンコレベル。
それにテストなんてただの過程でしかないの。この学園を掌握し煉獄先生に捧げるくらいにはならねば」
「俺、なまえちゃんの到着点が欠片も見えてこないんだけど」
おや、我妻くんにはまだ難しかったか。まあそれも仕方ない。こういうのは目に見える結果を出さないと理解しづらいものだからね。
今はまだ謝花兄妹を餌付けして手懐けた程度だ。だが梅はファンが多いから、その層から徐々に煉獄先生こそ至上の存在だと洗脳してやるさ。うぇっへっへっへっ。
「わあ…悪い顔ぉー…」
「我妻くん、私頑張るよ!」
「嫌な予感しかしない。でも可愛いから応援しちゃう!」
フッ、私の覇道はまだ始まったばかりだぜ!
ガラッ
「なまえ、いるか?」
「はい!います!なまえはここにいますよ煉獄先生!」
「瞬間移動!?一瞬で扉まで移動したよ!?」
当然だよ。煉獄先生を前に呑気に椅子に座ってるなんて有り得ない。更には私をご指名してくれてるのに待たせるわけにはいかないでしょ。
「中間考査の件で宇髄から話があるそうなんだが」
「…あ、あのド腐れ教師…!煉獄先生を使って呼び出すなんて、どんだけ非道なんだ!私の逃げ道を完全に絶ってきやがった…!!」
「なまえ?」
「伝言ありがとうございます!すぐに行きますね!」
「そうか。
あと、今回の歴史のテストはよく頑張っていたな。次もこの調子で励むといい」
ポンと頭を軽く手で触れ、煉獄先生は微笑みながら教室から出ていった。
「………ゴッファッッッ」
完全に扉が閉まってから床に崩れ落ちる。
「なまえちゃーん!!?」
褒められちゃった褒められちゃった褒められちゃった!!!アッ、今なら死ねる。
「言い忘れたのだが、」
「なんですか?」
戻ってきた煉獄先生にバレぬよう、扉が再度開く一瞬の間に体勢を立て直す。
「宇髄が5分以内に来いと言っていた」
「了解でーす」
そして再び扉が閉まる。
「あんの野郎!!煉獄先生をパシリに使いやがって…!マジ殺す100回殺す1万回殺す」
「変わり身ィ…」
「よし、我妻くん。宇髄のドカスクズ野郎に制裁を与えに行こう」
「俺もォ!?」
「1人より2人。戦力は多い方がいい」
「いやいや俺完全に関係な、」
「宇髄って恋人3人いるよ」
「任せて。確実に仕留める」
こうして私と我妻くんは昼休みが終わるまでに宇髄を抹殺するというミッションに旅立ったのだった。
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