5話
夢小説設定
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「なまえ!柱合会議に行くぞ!」
柱合会議ってなんだ。お師様って時々説明足りないよね。そんなとこも含めてのお師様だから全然構わないんだけど。
「よくわからないけど、はい!」
そうしてお館様の屋敷にやって来たわけだが、私はどうやら会議が終わるまで待機らしい。うん、なんで連れて来たんだろ。
終わるまで暇だなー……会議の前に裁判があるって言ってたよな。ちょっと覗くくらいならいいかな。
屋根からこっそり庭を覗いてみたけど、これどういう状況?お師様だけでなく炭治郎がいる。もしかして裁判って炭治郎と禰豆子のこと?……ヤバくね?
炭治郎が頭突きした傷だらけの男が襲いかかろうとしている。屋根から飛び降りその男の頭めがけて踵落としを繰り出すが、腕で防がれその脚を掴まれ投げ飛ばされた。
「なまえ!?」
炭治郎の驚いた声が聞こえる。お師様に迷惑がかかるかもしれないけど、友達を見捨てるのは出来ない。
身体を回転させ着地後、地面を蹴ってもう一度傷の男に向かって行く。だがその男と私の間にお師様が入った。
「っ!!」
お師様を避けようとしたが肩を掴まれて地面に押し付けられ拘束される。暴れてみるものの抜け出せない。
「なまえ。自分が何をしているのか、君が庇おうとした彼が何をしたのか、それをわかっているか」
「わかってますゥ!お師様離してください!」
「出来んな!少々仕置きが必要みたいだ!」
「ぐ、ぎぎぎ…!」
ああクッソ、お師様の力強い!背中も加減なく踏みつけられてる!骨がミシミシと音を立てる。
私がお師様の拘束をなんとか解こうと奮闘している間にお館様がこの場に現れた。お師様は私を拘束したまま膝をつき頭を垂れる。なのに全然抜け出せない。
しかし話はどんどんと進んでいく。
炭治郎と禰豆子に関してはお館様が容認していたという発言に柱達に動揺が走ったがそれも一瞬でそれぞれの柱が意見を口にする。反対の者が多い、お師様も含め。
肺いっぱいに息を吸い込み全身に巡らせる。大丈夫、私はもっと力を出せる。もっともっともっと。望め。集中しろ。
「むぅ!」
私を上から押さえ付けるお師様の身体が少しグラつく。私の手首を掴む手が右手だけでなく左も追加される。
鬼舞辻無惨の話、不死川と呼ばれた傷の男の禰豆子に対する暴行、疑問や怒りは多々ある。だがまずはお師様の拘束を解いてからだ!
身体に込めていた力を一気に抜けば、自分の手首から嫌な音が聞こえ、込めた力の行き場を失ったお師様の身体の重心が少しだけズレる。そして驚いたお師様の手が緩んだ。
その隙を見逃すわけもなく身体を反転させ、膝裏にお師様の首を挟み後ろに倒したが、そんな簡単にはいかず受け身をとられた。でも拘束を外すことには成功した。
早く禰豆子と炭治郎を…!
「――なまえ、ダメだよ。禰豆子が人を襲わないことの証明は出来たんだ。それ以上君が反旗を翻すことはない。君はとても杏寿郎を慕っているからね、相対するのは苦痛だっただろう。
杏寿郎も、なまえについても炭治郎達のことは君に相談しないよう私が言っていたんだよ。だからあまり怒らないであげなさい」
お館様の言葉で体の興奮が冷めやる。
炭治郎を見れば、満身創痍だがもう危害は加えられていない。禰豆子を見れば、少し辛そうだがもう木箱の中に戻っている。
そうか、もういいのか。
「なまえ。後で話を聞く。下がっていなさい」
「…はい、ごめんなさいお師様。
お館様、失礼致します」
お師様の言葉に従いその場から離れ、元の待機していた部屋に戻る。
……嫌われた!これ確実にお師様に嫌われた!!やだよお!お師様に嫌われたら私明日からどうやって生きていけばいいの!?
お師様から絶対に鬼に情を移すなって口を酸っぱくして言われてたのまで破ってるし!炭治郎達を庇ったことを後悔はしてないけど、お師様から嫌われるのはやだー!!
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