12話
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治療と体力回復を兼ね、お師様と共に蝶屋敷へとやって来た。しばらくの間厄介になる予定なので蟲柱の胡蝶さんに挨拶に行くため通路を歩いている途中、伊之助とバッタリ遭遇した。
「あ、伊之助。久しぶ、」
「ウォォオオオ!!!」
「!!? いのす、」
「アアアアアアアアアア!!!!」
「うるせえわ!!」
つい猪の横っ面を殴ると、その場所を手でおさえて呆然としている、気がする。猪の頭のせいで何を考えているのか全く読めない。
「お、お前ら、化けて出やがったな!」
「いや勝手に殺すな」
「猪頭少年は元気だな!」
「いやお師様、私達が幽霊扱いなことにまず突っ込みましょう?」
こちらの話を一切聞く気のない伊之助は叫びながら廊下を爆走していく。おーい、誰かあの馬鹿止めてー。
「よし、それでは胡蝶のところに行くか!」
え!?お師様、伊之助は完全無視!?って置いていかないでください!
胡蝶さんとの話し合いは淡々と終わった。
というか胡蝶さんの部屋に入室して、「来たぞ!これから世話になる!」と大きい声で言ったお師様に対して、「ようこそ。どうぞごゆっくりなさってください」と早々に会話を切り上げられた。
そして私の方には一切目線をやらない。おそらく私の事情を知ったからだろう。炎柱の継子が実は半分鬼でした、なんて鬼殺隊士からすれば嫌悪感があって当然だ。普通に接してくるお師様やお館様の方がおかしい。
「なまえも一年後には君と同じ柱になる予定だから、女性の柱として是非色々教えてやって欲しい!」
エッ、お師様まだ話続けるの!?もう出ていけって雰囲気満載なんですが!
「そうですね、ではまた後日」
「後日とはいつ頃だ?」
お師様もうやめて!?それ遠回しに断られてるから!また後日や善処しますはお断りの常套句ですから!
「君の言う"鬼も人も仲良く"という言葉の実現になまえは
ひくりと胡蝶さんの頬が一瞬引き攣りまた笑顔に戻る。しかし先程までの完璧な微笑みとは違い少し固い。
「何をおっしゃりたいのか分かりかねます」
「君の過去と事情を知る者ならその矛盾に気付いているということだ。少なくとも俺は君より鬼殺隊に在籍して長い。
だがその言葉を口にする以上は責任を持て」
「お師様!!
あの、さっきからちょっと胡蝶さんにキツいような…」
「竈門妹とは違いなまえ正式な鬼殺隊士だ。これから隊士と関わることも多くなる。お館様が認めたとはいえ、君の存在を疎む輩は決して少なくない。出来れば早い内に相手の存意を把握しておきたい」
「いやそれにしても、歯に衣を着せてないと言いますか」
「いつ死ぬかわからないことを身を持って実感したから、思ったことは出来る限り言葉にすることにした!わははは!」
全く笑えないんですけどォ!?いやマジで!
ねぇ、これ私のせいじゃないよね?血鬼術の反転が無理矢理だったから治療の時にその反動で遠慮とか気遣いとかの頭のネジ抜けちゃったとかじゃないよね?
「鬼を擁護するなんて煉獄さんは以前と言っていることが真逆ですね。貴方こそご自身の言葉に責任を持った方がいいのでは?」
「うむ、最もだな!それに関してはすまん!
それで胡蝶、話の続きだが、」
「よーしお師様、そろそろ失礼しないと他の人に挨拶出来なくなりますよー。行きましょう、即行きましょう」
「だがまだ」
「今すぐに!」
「むぅ…」
なんとかお師様を引き摺り退室を促す。胡蝶さんにはめっちゃ頭を下げておいた。もう何度もペコペコと。
このお師様危険すぎるわ!相手によっては一触即発待ったナシ。何言うか怖くて別行動が出来ねえ。
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