8話
夢小説設定
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昼間、なんか頭のおかしい女に絡まれたけど今日はシンドリアの王が来国する日。庶民ごときにこれ以上気を回している余裕はないわね。
服の準備や諸々の手回しは張遼に任せていることだし、私はシンドバッドがどのような人物か知っておくべきかしら。
今から彼の自伝を読むには付け焼き刃すぎるから、直接会ったお姉様にどのような人物だったか聞く方が手っ取り早いわ。
バルバットから帰国以降顔を見たらぶん殴りたくなると思って避けていたけど、結婚が破談になりお姉様が傷心かと思い…とか言えば何とかなるでしょ。
さっ、時間も多くないことだし、手早く行きましょう。
お姉様の予定?そんなもの私の知ったことじゃないわ。あの姉、基本部屋にいるか鍛錬してるかですもの。
何にせよ私より優先すべきものではないわね。
――――
「紅胤ちゃん!」
案の定部屋にいた紅玉姉様は突然訪れた私を快く部屋に招き入れた。
まあ、当然ね。この私を門前払いするような姉なんてこっちから願い下げだもの。
「急にどうしたの?最近はなかなか会えなかったから寂しかったわあ」
「ごめんなさい…バルバット王との結婚が破談になってしまって傷付いたお姉様になんとお声掛けしたらいいのか、私わからなくって…」
「…!!いいのよお!紅胤ちゃんが来てるれたならいつでも大歓迎だもの!
それにね、バルバット国王はその、あまり大きい声では言えないけれど、想像していた方と大分違ってて、破談になってよかったというか…」
え?何言ってんのこのアマ。破談になって良いわけねーだろ。容姿や性格くらい国王ってステータスで全てカバーできるわ。例え相手が豚野郎だったとしても交易国のバルバット国王というブランドが何より大事なんだよ。
むしろ今からバルバットの統治権取り戻して来いってケツ蹴り上げたいくらいなんだけど?
もちろん口には出さないけど。
「そうだったんですね。でもそんなに気になさらないでもいいのではないでしょうか。私の自慢のお姉様ですもの、また良い話はすぐに回ってきますわ。
その時は紅玉姉様に釣り合う御仁かどうか私が直々に審査いたしますわ!」
てめえの乙女脳が合格出す程度の顔で、何より国にとって有益かどうか私がじっくり見てやるよ。その辺のクソみたいな馬の骨を拾って来られても困るからね。
「もう紅胤ちゃんってば」
ウフフ、アハハ
くだらないお喋りはこの辺にしてそろそろ本題に入りたいんだけど、アホ姉がお茶の準備を始めやがった。長居はしないからやめろっての。
これはもう無理矢理本題に移るしかないな。
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