34話
夢小説設定
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「あーーー……なーんも、やる気しねー…」
これはアレかしら。燃え尽き症候群的な。
もう日も1番高くまで昇ってるというのに服も着替えずベッドでゴロゴロダラダラする堕落っぷり。そしてその心地良さときたら。私って何で今まで毎日公務を頑張ってたんだろー…。はあー、このまま布団と結婚するぅ…。
«少々気を抜きすぎでは?»
この邪魔者さえいなければなぁ。なんかあの戦争で随分なルフを吸収したからか、それ以降愛の言葉が止み、こうして1人の時には話し掛けてくる。放っとこうものなら勝手に顕現しようとするし、まだ前までの方がマシだったわ。
「うっさいわね、私の勝手でしょ。頑張った分の休暇は当然の権利よ。
というかもうすぐ燕順がホットミルクを入れて戻ってくるんだから黙ってなさいよ」
«確かにあの戦いでは珍しく張り切っていたな。珍しく。
ああ、噂をすれば貴方の可愛い下僕が帰って来たよ»
黙れ。一言余計だわ。
ミシャンドラの言葉のあとに廊下から騒がしい足音が近付いてくる。あの不敬者、何度も騒音を立てるなって言ってるでしょうに。
普段より乱暴に扉が開かれ、少しばかり顔色が悪い燕順が部屋へと入ってくる。
「燕順!騒がしいわよ!」
「ひっ、申し訳ありません…!しかし、姫様…急ぎの来客が、」
「はあ?来客ぅ?追い返しなさいよ。私はいないとでも言いなさい。それとホットミルクは?」
「あ、はい、こちらに。ではなく!簡単には断れない御方でして…!」
「今、私って療養中って体なのよぉ?具合が悪いのに一々会ってられるかっての。あと蜂蜜」
「どうぞ。って、今だけは寛がないでください!早く支度をされないと」
うるさいわねぇ。傾国とも名高い超絶美少女のこの私が体調が悪いって言ってんの。そんな時にどこぞの誰かに会う必要ってどこよ。
それより私はこの休暇を満喫するっていう有意義な使命があるんだから、有象無象に構ってる暇なんて無いわ。
「病に臥していると聞いたが、存外元気そうだな」
「………………!!??は、な!?こっ…こ、紅炎兄様!?」
燕順が入って来て開いたままだった扉から我らが長兄、紅炎兄様が顔を覗かせている。いや待て。マジでなんでいるんだ。お見舞い?まさかの?
「燕順テメェ…紅炎兄様が来たならさっさと言いなさいよ!」
「申し訳ありません!」
「兄様、すぐに支度を整えますので少々お待ちいただけますか!?」
「いや俺はそのままで構わん。具合が良くないなら無理をするな」
私が構うわ!寝間着だぞ?顔も洗ってなければ、髪だって適当だ。これで話をするとか死刑宣告か?
あと仮病なのであしからず!
「10分!いや5分待ってください!即最低限の身なりに致しますので!」
「? そうか」
そう言って紅炎兄様を一旦部屋から追い出す。
「燕順!急いで!」
「はっ、はいっっ!!」
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