19話
夢小説設定
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ついに開戦だ。この戦争での私の役割は自らの戦力を紅炎兄様に示すこと。金属器使いとしてどれだけ戦えるのか、兵を率いる才があるのかが試されている。
後者に関しては、今回だけであれば問題ない。
前者は――ちゃんと紅炎兄様に確認済みだ。
――――
「紅炎兄様」
「どうした。陣内で諍いでも起こったか」
「(この野郎…やっぱどうなるかわかった上で私を配置しやがったな)
いいえ、”なにひとつ”問題はありませんわ。兵達は従順でしたし」
「ほう…では他に何かあったのか」
「開戦の前に聞いておきたいことがありまして」
「なんだ」
「今回、敵国の兵士は生け捕りにしますか?それとも――皆殺し?」
「、お前はどう考える」
「そうですねえ、生け捕りと言っても相手が降伏しない限り無傷では不可能でしょうから、治療や食料に費用がかからないよう今の内に殺しておくのが最良では?それに半端に生かしておいたら血の気の多い兵では再び仇なす可能性だってありますもの」
「そうか。好きにするといい」
「はぁい」
――――
つまりは
ああ、楽でなによりだ。調節は出来るけど面倒だったからね。
まだ距離はあるが、先に土埃が舞っている。
こちらが攻めるより早く動き出したようだ。
馬の腹を足で叩き走らせる。左翼の兵達も私に続いてきた。
正直なところ今回彼らに出番はないと思う。だって相手国は金属器を所持していないらしいし。人数だけは多いから兄様達が出ることになったみたいだけど、実際の戦力差は明らかだ。
この時代、金属器のあるなしが戦局を左右すると言っても過言ではない。数の力より圧倒的な暴力が勝る。世の中って世知辛いわあ。
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