18話
夢小説設定
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戦場なう、じゃねーんだよ。
兄様のところに着いて翌日に前線へと駆り出された。燕青を召集する暇すらなかったとかどういうことだ。あのクソ神官野郎、私が気が変わって逃げられないようにギリギリに到着しやがったわね。
まんまとジュダルの思惑通り金属器使いとして戦争に参加することになってしまった。
ジュダルの推薦によりとんとん拍子で将を任されたけど、この地位を目指してた紅玉姉様には少し悪い気もするわ。でもジュダルをうまく有効活用出来ない姉様に問題があると思うけど。
まあそんなこんなでシンドリアでの疲れを癒すことなくここで出陣前の準備をしてるわけよ。
戦場には風が吹き荒れている。さらにはこちらの陣地は風上ときた。初陣にしては好条件だわ。
ただ問題は左翼に配置された兵達。紅覇兄様から私にチェンジして、まずもって言うことを聞くはずがない。そして直属の臣下もいないとなると束ねるだけで一苦労ね。
これは、試されてるなあ…。
「紅胤姫」
「なに?」
話しかけてきたのは髭を生やしたいかつい男。確か第三部隊の隊長だったかしら。
「此度の戦、紅胤姫にとっては初陣で不安もあることでしょう」
「いや別に?」
「、…しかし自分が気づいてないだけで調子が悪くなるのはよくあることなのです」
「ふーん、留意しておくわ。で、それだけ?」
「いえ。突然の不調で怪我などされることないよう姫君には後方で指揮をとっていただきたく」
ああ、なるほど。つまりは私が邪魔だから引っ込んどけってことね。後ろに下がらせれば伝達がうまくいかなかっただとか言っとけば自分達で勝手に動けるものね。何より自分の娘より幼い子供に命令されるのが気に食わないってとこかしら。
ある程度反抗はあるだろうと予想していたけど何もせず大人しくしてろだなんて…なめられたものだわ。
「では兄王様か神官殿にそう進言するといいわ。私の配置はあの二人の采配だから」
「ぐ、それは…」
「それが出来ないなら黙ってなさいよ」
「しかし姫様は戦には不慣れでいらっしゃるので、」
まだ言うのかこの野郎。さすがにイラついてきたわよ。
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