14話
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「ねえ燕順、ひとついいかしら」
「はい」
「私達は留学という名目でシンドリアに来たのよね」
「その通りです」
「留学って他国の学術や技術を学ぶものだと思うのだけと違う?」
「いえ、仰るとおりです」
「じゃあなんで、あの兄は迷宮なんかに行ってんのよ!!」
シンドリアに来てまず私はお忍びで市場を見て回った。島国というところを活かし海の幸が多く出回っていてとても活気があった。
民の声を聞き、国政の動かし方やトラブル時の対応、七海連合間の関係性。王宮に仕えてないこその視点。
政に関しては煌帝国とは異なる点が多く今後うちに取り入れてもいいような政策を知ることが出来た。
あとは七海連合の危険性ね。それぞれの国が金属器を所持しているから国家間のやり取りの際には注視する必要がある。民というのはミーハーが多いから連合国の金属器使いの情報は仕入れやすかった。
ある程度情報が集まったら王宮内の探索。国軍の練度を確認したり、図書館の本を読み漁ったり。
軍は煌帝国の方が力を入れているようだ。戦争をしても数で余裕に押し勝てる。しかしそれを補うだけの金属器使いと眷属がいるんでしょうね。その辺は我が国も同様。しかし七海連合も込みで考えると金属器使いの人数で劣ってしまうし、対応策はあった方がいいかもしれないわ。
唯一入れていないのが白羊塔。国政について話す要の場所であるから他国の人間を入れるわけにはいかないのだろう。だから私が知りえた政は民であれば知っているようなことだけ。もっと内情を暴きたいところね。
で、皇族の留学ってこういう感じじゃないの?なんで他国に来てまで迷宮?そんな行きたかったならジュダルと行けば良かったじゃない。
姉様に至っては、”お花綺麗、ウフフフフ”くらいしか考えてないだろうし。
なんなんだろ、留学の意味がわからないままシンドリアに来たのかな。そこから教育してあげるべきなの?言わなきゃわかんないの?そんなに無能なの?
ただでさえ私はシンドバッド王に警戒されてるというのに、二人がその調子で私ばかり調べ物をしていたら監視の目が更に強くなるじゃないの。
しかもなに?この国の食客と一緒に行ってるとかどういうことよ!勝手に馴れ合わないで欲しいんだけど!
あの愚兄、これで金属器ゲット出来ませんでした。なんてなったら許さないんだから!!
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