悟空にやっと再起動がかかったみたいで、私の腕の中で目を開ける。

『悟空、大丈夫⁇』

だけど何か考え混んでるみたいで、無言で私の腕から離れ、地面に座る。

ハ「大丈夫ですか。 悟空？」

八戒も少し心配して悟空の側による。

空「あいつ… 強えッ」

『ふぇ⁇』
八「え…」

なんか今とんでも無いことを言った気が…

空「無茶苦茶強えじゃんかよ…！超〜ッ面白え‼︎」

悟空は目を輝かせ、にこにこしていた。

三「…あの顔は…」
浄「新しいオモチャを見つけた子供の表情だな」
『命知らずって言葉は悟空にピッタリだね…』
八「楽しそうで何よりです」
浄「まっ 俺的にもカッコ悪りィままは御免だけど。 しかし結局何も聞き出せずじまいだな」
『うん…』

なぜ紅孩児は私の命を…⁇

八「桜花…⁇」
『ううん、大丈夫。 なんでもないよっ』

考え混んで歯切れの悪い返事をしてしまい、八戒が心配そうにに顔を覗き込んだ。

八「そうですか… でも、ひごつだけわかった気がします。 「紅孩児」が妖怪にとってカリスマ的存在ある理由が」
『うん』

確かに妖怪が紅孩児について行くのか、何となくわかった。
でもそれは口に出して言うことじゃない。
だから八戒もそこで止めたし、皆もそれ以上言わなかったんだ。





そして一戦を交え疲れた私たちは、食べ損ねた夕飯を食べ、そそくさと宿へと向かった。
部屋割りは三蔵、八戒。 悟空、悟浄、私となった。
私は疲れたので、悟空と悟浄には少しだけ後ろを向いてて貰い、そそくさと部屋着に着替えてベッドイン。
寝たかったが、2人で遊んでいるポーカーの声がうるさくて寝れない。
暫く騒いでいて時刻は1時を迎えた所だろうか、各々ベッドの中に入っていった。
やっと寝れると思いきや、悟空のイビキが。
流石にイビキを咎める事は出来ないけど、煩くて寝れない…
そうすると悟浄がのそのそと起き上がり、バッグを漁り、ペンを取り出した。

『悟浄、どうしたの？』
浄「あ、わりぃ。 起こしたか？」
『んーん。 起きてた』
浄「コイツのイビキがうるさくて眠れなくてよ」
『確かにそれは、同感。 でもそのペンは何に使うの？』
浄「あぁ、これはだな…」

悟浄はペンの蓋を開け、悟空の足の裏に落書きした。

空「んあぁ…？ テメッ何してんだよ‼︎」

流石に起きた。
それから喧嘩が始まり、部屋がまた騒がしくなった。

だんだん目が覚めてきちゃったなぁ

そうこうしていると2人して部屋を飛び出して行き、静かになった。
どうしたんだろう？と思っていたら、次は隣の部屋が騒がしくなっていた。
隣の部屋にいたのは、三蔵と八戒だったな。

空「やっぱ俺 こっちの部屋がいいッ‼︎ 寝てる間に足の裏に落書きしやがったんだぜ⁉︎」
浄「こっちゃ、テメエのイビキがうるさくて寝れねーんだよ‼︎ 桜花も起きちゃっただろーが」

貴方達がポーカーをやってた時から起きてたんだけどね。

空「俺ゼッタイ悟浄と同じ部屋はヤダかんな！」
浄「こっちから願い下げだ、サル！」
空「サルってゆーな‼︎」
浄「じゃあ何だ⁉︎ バカか？ バカだな⁉︎」
三「るせんだよっ 二日酔いに響くじゃねーか。 黙らせるぞ、てめえら‼︎」

『仕方ないなぁ』

2人が三蔵の手により黙らされる前に回収しに行こう。
ベッドから起き上がり私も隣の部屋へ。

『はいはい、2人ともー。 部屋に戻って寝ますよー。 あ、三蔵、八戒。おやすみなさい』
八「おやすみなさい、完全に保母さんですね」
『あはは…』
三「あぁ、明日ちゃんと起きろよ」
『はーい。 ほらっ行くよ！』

私は2人の手を引いて隣の部屋に戻った。
これでやと寝れそうだ。