空「起きろって。起きろよ桜花‼︎」

微かに悟空の声が聞こえる。
でも究極的に眠たいんだ…
頼む、寝かせてくれ…

『ん〜 後5分…』
空「寝ぼけてる場合じゃねぇって！」
『ふぁぁ？』

悟空に体を揺さぶられ、渋々目を開く。
あ、そうだった。
セクハラおじさんを、ぶん殴ろうとしたら急に変な匂いがして…
それから、それから…
どうしたんだっけな。

寝ぼけてる頭で考えていると、悟浄の声が。

浄「‼︎… おい！ なンで… 何で八戒、戦ってんだよ⁉︎」
『ふぇぇ⁇』

外を見てみると、美人なお姉さんと、八戒が戦っていた。

「…ク… こうなったら最後の手段です。 本当はあまり被害を広めたくなかったんですが… その酒場に大きな爆薬を仕掛けておきました。 このスイッチひとつで…！ …」

お姉さんは目をつぶり爆薬のスイッチを押す。
ーが、スイッチを押しても何も反応しなかった。

「あれ？」

カチカチとスイッチを何度も押す。

八「えーと、コレのことですか？ すいません。 さっき見つけて危ないなーって思って、引っこ抜いちゃいました。あはは…」
「はうあっ」

お姉さんは、その場でしゃがみこんでしまった。

八「ーあの、すみませんでした」

八戒もしゃがみ、目線を合わせる。

八「さっき結構攻撃返しちゃって。 …どこか痛くありませんか？」

八戒は手を差し出したが、お姉さんはそれを払った。

「触らないで‼︎ 」
八「八百鼡さ…」

あのお姉さん、八百鼡ってゆーんだ。

「敗北した上、敵に情けをかけられたなど、私はもう紅孩児様の許へ帰る資格がない…！ ーもはやこの命など必要ない…‼︎」

八百鼡さんはナイフを取り出し、自分の喉へと近づける。

八「待ッ」
「来ないで‼︎」
『そんなこ…』

そんな事したらダメ！と言いたかったんだけど、悟空の「バカ ヤメロって」とゆう声にかき消された。

八「やめ…‼︎」

八戒が止めようした時、八百鼡さんの体を炎が包んだ。