君が好き



ペアリングだー!

ソファーの胡座をかいたヒョンジンは指輪をはめた手を天にかざして眺めた。
電灯の光でより輝いて見えた。
まさか指輪を貰う日になるとは思わなかった。

そして心の中で密かに反省した。
記念日やペアをちゃんと考えてるチャンビンと全く考えてなかった自分。
相手が女の子の時はちゃんと考えていたはずなのにヒョン相手だとすっかり忘れ去っていた… っていうか長年共に過ごしすぎたせいか記念っていう概念を忘れてた。

マジでごめん…

チャンビニヒョン、何も考えてなかった俺のわりには良い恋人でした…

今後はちゃんとします!

「あと夜の事なんだけど…」

あと1つ釈明したいとチャンビンが話を切り出したから、つい言葉を遮って先制を取った。
しない理由を聞くのが怖くて、その辺りを詳しく聞きたくなかった。

「うん、それについてはもう言わないから安心して。しない形の関係でも大丈夫だし、浮気はしないから」

「それは困る。今後は誘いますし、誘ってください」

チャンビンが前のめりに即答した。

「でも嫌だったら無くていいし…強制するものでもないし」

俺が圧をかけてたよな、ごめん。
3日に1度誘ったのは重かったかも。
地味にストレスだったかな。

「嫌じゃないです。むしろしたいです」

隣で脚を組んで座っていたチャンビンがヒョンジンの横にぴったりくっついてきて指輪をはめた手を握った。
チャンビンの指輪も重なってちょっと嬉しくなったヒョンジンは頬が緩んだ。

「したくない感じ出してたのに」

「あれは…ヒョンジナがまた痛い思いをしたら嫌で…。俺だけ良い思いをするのは気が引けるっていうか…要するに下手だったのよ、俺」

あらかじめ予習をしたし、上手くやれると思っていた。
だけど実際は上手くやれなくてヒョンジンを泣かせてしまった事がショックだった。

「それは…もう大丈夫だし、俺はヒョンとまたしたいと思ってるよ。確かに痛くて泣いたけど幸せだったよ」

お互いが慣れてなかっただけだし、改善していけばいい。
好きな人と触れ合える事が安らぎなんだから。

「これからはもういいってくらい抱かせていただきます」

「そうして下さい。とても寂しかったです。あまりにも…」

「ごめんね」

チャンビニヒョンが一方的にうまく出来なかった事に責任を感じていたみたいだけど、そうじゃない。
2人でする事なんだから、片方が悪いって事では無い。
相性が良い悪いはあるかもしれないけど…。

「1周回ってEDを疑いました。したくないのではなく、できないのかと」

しない事の可能性としてそれも考えた。
体の関係が無くても良いと最終的に思った理由にこれもある。
デリケートな問題だからこっちから聞くに聞けなくて。

「全然、元気です。年相応に」

強く否定してヒョンジンの体を引き寄せた。

「久しぶりに抱っこしてもらえた…」

ヒョンジンが体勢を変えてチャンビンに前から抱き付いた。
密かにチャンビンの匂いをクンクンして楽しんだりした。

「ヒョンジナー」

クンクンをやめて、そのままチャンビンを見上げた。

「そういう訳で今からしてもいい?」

「いいよー」

ヒョンジンがそのままに体を伸ばしてチャンビンの唇にキスをして、いい雰囲気になって手を繋いで寝室に向かった。


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