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「葛城くん、久しぶり。」
「おう、久しぶりだな!」
「私、やっと三席になれたよ。」
「あぁ、おめでとう!!さすが奈々絵だな!」
「葛城くんも五席でしょ?十分凄いよ!」
「なぁ、奈々絵。」
「うん?」
「俺の気持ちは前と変わってないから。」
「!!」
「とりあえず、それだけは言っとく。」
にかっと笑って、わしゃわしゃと私の頭を撫でる。
「…ちゃんと考えるね、葛城くんのこと。」
「!!…ありがとな、俺、頑張るから。」
「うん。」
「てことで、まずは俺のこと、そろそろ、名前で呼んでくれねぇ?」
「え?」
「ずっと名字で呼ばれてるの、寂しいしさー」
「えー…いや、さすがに名前呼びは…」
「俺のこと、考えてくれるんだろ?」
「いや、それとこれとは…」
「…ダメか…?」
悲しそうな目で私を見てくる葛城くん。
…葛城くんにはいつもお世話になってたしなぁ…
「…慎二くん。これで良い?」
「っ…結構くるな、これ…」
「??顔、真っ赤だよ?」
「恥ずかしいから、見んなっ」
そう言って、私に背を向ける。
いつもは私がからかわれてるし、照れてる葛城くんは初めて見たかも。
「ふふっ。」
「おい、笑うなよ。」
「奈々絵~!」
「あ、乱菊さん。どうしたんですか?」
「あたし、どーしても買いたいものがあって、その間、仕事お願いしてもいい?」
「はい、分かりました。」
「じゃ、よろしく頼むわね~!!」
嵐のように去っていく乱菊さん。
あれから、乱菊さんに何度も仕事をお願いされて、毎度、執務室で乱菊さんの仕事を
代わりにやることが多くなった。
「え、奈々絵は松本副隊長の仕事を代わりにやってんのか?」
「うん、私に出来るところはね。」
「すげぇな…」
「じゃあ、私は仕事に戻るね。」
「奈々絵!」
「うん?」
「今度、席官になったお祝いでご飯いかねぇ?」
「うん、分かった。今度は前もって日程教えてね!」
「あぁ。」
「失礼します。十番隊第三席の佐原奈々絵です。」
「入れ。」
葛城くんと別れて、執務室にさっそく来たけど、
やっぱり、まだ、日番谷隊長の近くにいるのには慣れない。
「…また、松本に頼まれたのか…」
「…はい。」
「あのやろー…佐原も嫌なら断っていいんだぞ?」
「いえ、そうなったら結局、日番谷隊長の負担が増えるでしょうし。
私が出来ることであればなんでも仰ってください!」
「…佐原、無理はするなよ。」
「私は日番谷隊長ほど忙しくないですし、むしろ、日番谷隊長こそ、無理しないでくださいね?」
あぁ、なんて幸せな時間なんだろう。
乱菊さんにはむしろ、感謝しないとだ。
三席になったからといって、そこまで日番谷隊長と絡む機会は多くない。
だけど、乱菊さんが私に仕事を頼んでくれているおかげで、
こうして日番谷隊長の近くにいることが出来る。
多くを望まないと言いながら、この状況が幸せだと思ってしまう自分はなんて欲深いんだろう。
「こんにちは!あれ?日番谷くん、乱菊さんは?」
「雛森、日番谷隊長、だ。松本はサボりだ…」
「そっか~…あ、書類持ってきたよ。はい。」
「あぁ、ありがとな。」
「いえいえ。」
突然、雛森副隊長が執務室に入ってきて、日番谷隊長と仲良くお話をしている。
雛森副隊長は日番谷隊長の幼馴染で、優しくて、可愛くて、
でも、五番隊の副隊長でそれなりの実力もあって…
私が敵うところなんてひとつもない。
「あ、奈々絵ちゃん、こんにちは!もう三席の仕事には慣れた?」
「はい、日番谷隊長や乱菊さんのおかげでなんとか。」
「そっか!日番谷くんはなんだかんだ真面目だからね~」
「なんだかんだとはなんだ。つーか、邪魔だから早く戻れ。」
「え~!せっかく日番谷くんの好きな甘納豆持ってきたのに。
あ、奈々絵ちゃんも休憩しない?」
「じゃあ、私、お茶淹れていきますね。」
少しでも2人の会話を聞かなくて済むように、そそくさとその場を離れる。
何を浮かれてたんだろう…初めから分かってたことなのに…
どう頑張ったって私は日番谷隊長の隣にいることは出来ない。
「雛森副隊長、どうぞ。」
「ありがとう!奈々絵ちゃんも」
「私は用事を思い出したので、少し出てきます。日番谷隊長の分もここに置いておきますね。」
「え、奈々絵ちゃん?」
「雛森副隊長はゆっくりしていってください。では、失礼します。」
「おい、佐原」
私は逃げるように執務室を出る。
少し前まで浮かれていた自分が馬鹿みたい。
「おう、久しぶりだな!」
「私、やっと三席になれたよ。」
「あぁ、おめでとう!!さすが奈々絵だな!」
「葛城くんも五席でしょ?十分凄いよ!」
「なぁ、奈々絵。」
「うん?」
「俺の気持ちは前と変わってないから。」
「!!」
「とりあえず、それだけは言っとく。」
にかっと笑って、わしゃわしゃと私の頭を撫でる。
「…ちゃんと考えるね、葛城くんのこと。」
「!!…ありがとな、俺、頑張るから。」
「うん。」
「てことで、まずは俺のこと、そろそろ、名前で呼んでくれねぇ?」
「え?」
「ずっと名字で呼ばれてるの、寂しいしさー」
「えー…いや、さすがに名前呼びは…」
「俺のこと、考えてくれるんだろ?」
「いや、それとこれとは…」
「…ダメか…?」
悲しそうな目で私を見てくる葛城くん。
…葛城くんにはいつもお世話になってたしなぁ…
「…慎二くん。これで良い?」
「っ…結構くるな、これ…」
「??顔、真っ赤だよ?」
「恥ずかしいから、見んなっ」
そう言って、私に背を向ける。
いつもは私がからかわれてるし、照れてる葛城くんは初めて見たかも。
「ふふっ。」
「おい、笑うなよ。」
「奈々絵~!」
「あ、乱菊さん。どうしたんですか?」
「あたし、どーしても買いたいものがあって、その間、仕事お願いしてもいい?」
「はい、分かりました。」
「じゃ、よろしく頼むわね~!!」
嵐のように去っていく乱菊さん。
あれから、乱菊さんに何度も仕事をお願いされて、毎度、執務室で乱菊さんの仕事を
代わりにやることが多くなった。
「え、奈々絵は松本副隊長の仕事を代わりにやってんのか?」
「うん、私に出来るところはね。」
「すげぇな…」
「じゃあ、私は仕事に戻るね。」
「奈々絵!」
「うん?」
「今度、席官になったお祝いでご飯いかねぇ?」
「うん、分かった。今度は前もって日程教えてね!」
「あぁ。」
「失礼します。十番隊第三席の佐原奈々絵です。」
「入れ。」
葛城くんと別れて、執務室にさっそく来たけど、
やっぱり、まだ、日番谷隊長の近くにいるのには慣れない。
「…また、松本に頼まれたのか…」
「…はい。」
「あのやろー…佐原も嫌なら断っていいんだぞ?」
「いえ、そうなったら結局、日番谷隊長の負担が増えるでしょうし。
私が出来ることであればなんでも仰ってください!」
「…佐原、無理はするなよ。」
「私は日番谷隊長ほど忙しくないですし、むしろ、日番谷隊長こそ、無理しないでくださいね?」
あぁ、なんて幸せな時間なんだろう。
乱菊さんにはむしろ、感謝しないとだ。
三席になったからといって、そこまで日番谷隊長と絡む機会は多くない。
だけど、乱菊さんが私に仕事を頼んでくれているおかげで、
こうして日番谷隊長の近くにいることが出来る。
多くを望まないと言いながら、この状況が幸せだと思ってしまう自分はなんて欲深いんだろう。
「こんにちは!あれ?日番谷くん、乱菊さんは?」
「雛森、日番谷隊長、だ。松本はサボりだ…」
「そっか~…あ、書類持ってきたよ。はい。」
「あぁ、ありがとな。」
「いえいえ。」
突然、雛森副隊長が執務室に入ってきて、日番谷隊長と仲良くお話をしている。
雛森副隊長は日番谷隊長の幼馴染で、優しくて、可愛くて、
でも、五番隊の副隊長でそれなりの実力もあって…
私が敵うところなんてひとつもない。
「あ、奈々絵ちゃん、こんにちは!もう三席の仕事には慣れた?」
「はい、日番谷隊長や乱菊さんのおかげでなんとか。」
「そっか!日番谷くんはなんだかんだ真面目だからね~」
「なんだかんだとはなんだ。つーか、邪魔だから早く戻れ。」
「え~!せっかく日番谷くんの好きな甘納豆持ってきたのに。
あ、奈々絵ちゃんも休憩しない?」
「じゃあ、私、お茶淹れていきますね。」
少しでも2人の会話を聞かなくて済むように、そそくさとその場を離れる。
何を浮かれてたんだろう…初めから分かってたことなのに…
どう頑張ったって私は日番谷隊長の隣にいることは出来ない。
「雛森副隊長、どうぞ。」
「ありがとう!奈々絵ちゃんも」
「私は用事を思い出したので、少し出てきます。日番谷隊長の分もここに置いておきますね。」
「え、奈々絵ちゃん?」
「雛森副隊長はゆっくりしていってください。では、失礼します。」
「おい、佐原」
私は逃げるように執務室を出る。
少し前まで浮かれていた自分が馬鹿みたい。