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流魂街 潤林安。
私はそこで暮らしている。
ここはとても平和で、不変の毎日。
そんな日々に私は飽き飽きしていた。
色褪せた世界に生きる希望もなかった。
生きてる意味もない。
そう思いながらも、どうすることも出来ず、今日もただただ流れゆく時間に身を任す。
「つまんないなぁ…」
木陰で日向ぼっこをしながら、独り言を呟く。
「何がだ?」
私の心とは裏腹に青々とした空に、もやもやしていると、背後のほうから声がした。
まさか聞かれているとは思わず、ばっと体勢を整え振り向くと、銀髪で翡翠色の目をした少年がいた。
「う、わぁ…」
思わず、声が漏れる。
かっこいい。
こんなにかっこいい人がこの世界にいるんだ。
私は一目で心を奪われてしまった。
「…何か俺の顔についてるのか?」
少年はじっと見つめて固まっていた私に痺れを切らし、眉間に皺を寄せて口を開いた。
「あ、いや…ごめんなさい…」
さすがにかっこ良すぎて固まっていましたとは言えず、謝罪の言葉のみ述べる。
「で、何がつまらないんだ?」
少年は再度、質問を投げかける。
「えっと…」
なんて答えるのが良いのか…
素直に人生がつまらないなんて言えば、ただの根暗な奴だと思われてしまう。
「…あなたのお名前は?」
上手く誤魔化す言葉も思い浮かばず、質問返しで誤魔化すことにした。
「質問したのは俺なんだが…日番谷冬獅郎だ。」
先ほどよりも眉間に皺を寄せながらもきちんと答えてくれた少年。
ひつがや、とうしろう…
心に刻むように心の中で復唱する。
しかし、こんな少年がこの辺に住んでいただろうか?
「あの、あなたはどこに住んでるの?この辺で見かけたことないけど…」
「俺は死神だからな、普段は瀞霊廷にいるんだが、今日はばあちゃんに会いに来たんだ。」
死神…
流魂街とは壁で隔てられた世界にいて、自分には無関係な存在だと思ってた。
「なるほど…それで、なんでここに?」
ここは住民地から少し離れた場所にあり、人がめったに来ないため、1人日向ぼっこをしていても、
独り言を呟いても誰にも気付かれないと思っていたのだ。
「…ただの寄り道だ。」
「そう…」
あー…あまり人とお喋りしないから、会話が続けられない…
死神さんってことは滅多に会えないだろうし、せっかく会えたご縁だから少しでも長く話をしたいのに…
「お前の名前は?」
沈黙を破ったのはまたしても、日番谷さんだった。
「え?あ、えっと、佐原奈々絵です。」
「佐原奈々絵か。お前は…」
『グォォォォォ!!!』
日番谷さんが何かを問いかけようとしたときに、けたたましい声が鳴り響いた。
「な、何、あれ…」
目の前に突如現れた化け物に足がすくむ。
あ…死んじゃう…
振り上げられた鋭い爪に、咄嗟に死を覚悟する。
「え…」
「破道の三十一 赤火砲」
ぎゅっと目を瞑ると、ふわっと体が浮き上がり、頭上で声がした。
目を開けると、日番谷さんに抱き抱えられており、
先ほどいた場所から離れたところにいた。
そして、化け物の方を見ると、化け物は消滅していっていた。
「大丈夫か?」
抱き抱えられたまま、そう問われて、化け物に遭遇した恐怖のせいか、
日番谷さんの顔が近いせいか、異様に心臓がドキドキする。
「だ、い、じょうぶです…」
「そうか、なら良かった。」
そう言って、ふっと笑った日番谷さんの顔があまりにも綺麗で、
かっこよくて、一生忘れたくない。そう思った。
私はそこで暮らしている。
ここはとても平和で、不変の毎日。
そんな日々に私は飽き飽きしていた。
色褪せた世界に生きる希望もなかった。
生きてる意味もない。
そう思いながらも、どうすることも出来ず、今日もただただ流れゆく時間に身を任す。
「つまんないなぁ…」
木陰で日向ぼっこをしながら、独り言を呟く。
「何がだ?」
私の心とは裏腹に青々とした空に、もやもやしていると、背後のほうから声がした。
まさか聞かれているとは思わず、ばっと体勢を整え振り向くと、銀髪で翡翠色の目をした少年がいた。
「う、わぁ…」
思わず、声が漏れる。
かっこいい。
こんなにかっこいい人がこの世界にいるんだ。
私は一目で心を奪われてしまった。
「…何か俺の顔についてるのか?」
少年はじっと見つめて固まっていた私に痺れを切らし、眉間に皺を寄せて口を開いた。
「あ、いや…ごめんなさい…」
さすがにかっこ良すぎて固まっていましたとは言えず、謝罪の言葉のみ述べる。
「で、何がつまらないんだ?」
少年は再度、質問を投げかける。
「えっと…」
なんて答えるのが良いのか…
素直に人生がつまらないなんて言えば、ただの根暗な奴だと思われてしまう。
「…あなたのお名前は?」
上手く誤魔化す言葉も思い浮かばず、質問返しで誤魔化すことにした。
「質問したのは俺なんだが…日番谷冬獅郎だ。」
先ほどよりも眉間に皺を寄せながらもきちんと答えてくれた少年。
ひつがや、とうしろう…
心に刻むように心の中で復唱する。
しかし、こんな少年がこの辺に住んでいただろうか?
「あの、あなたはどこに住んでるの?この辺で見かけたことないけど…」
「俺は死神だからな、普段は瀞霊廷にいるんだが、今日はばあちゃんに会いに来たんだ。」
死神…
流魂街とは壁で隔てられた世界にいて、自分には無関係な存在だと思ってた。
「なるほど…それで、なんでここに?」
ここは住民地から少し離れた場所にあり、人がめったに来ないため、1人日向ぼっこをしていても、
独り言を呟いても誰にも気付かれないと思っていたのだ。
「…ただの寄り道だ。」
「そう…」
あー…あまり人とお喋りしないから、会話が続けられない…
死神さんってことは滅多に会えないだろうし、せっかく会えたご縁だから少しでも長く話をしたいのに…
「お前の名前は?」
沈黙を破ったのはまたしても、日番谷さんだった。
「え?あ、えっと、佐原奈々絵です。」
「佐原奈々絵か。お前は…」
『グォォォォォ!!!』
日番谷さんが何かを問いかけようとしたときに、けたたましい声が鳴り響いた。
「な、何、あれ…」
目の前に突如現れた化け物に足がすくむ。
あ…死んじゃう…
振り上げられた鋭い爪に、咄嗟に死を覚悟する。
「え…」
「破道の三十一 赤火砲」
ぎゅっと目を瞑ると、ふわっと体が浮き上がり、頭上で声がした。
目を開けると、日番谷さんに抱き抱えられており、
先ほどいた場所から離れたところにいた。
そして、化け物の方を見ると、化け物は消滅していっていた。
「大丈夫か?」
抱き抱えられたまま、そう問われて、化け物に遭遇した恐怖のせいか、
日番谷さんの顔が近いせいか、異様に心臓がドキドキする。
「だ、い、じょうぶです…」
「そうか、なら良かった。」
そう言って、ふっと笑った日番谷さんの顔があまりにも綺麗で、
かっこよくて、一生忘れたくない。そう思った。
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