クダリ
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「どうして最近きてくれないの」
イッシュでも指折りのバトル廃人のうちの一人は、公園のベンチで空を仰ぐ私の姿を見るなりすさまじい力で肩を掴み、感情の読みにくい目をこちらに向けてそう言い放った。
来てくれない、というのはおそらくバトルサブウェイの話だろう。
「やだな。誤解ですよ。バトルサブウェイへは頻繁に行ってますよ」
これは事実だ。何なら以前よりも足を運ぶ回数が増えた程だ。
「ならどうして、ボクのところに来ないの。キミなら余裕でこれるハズ」
これもまあ事実だ。ただし、私が得意なのはダブルバトルだけ。クダリさん程でなくても、なかなかいい線行っているのはないだろうか。
「最近はシングルトレインに行ってるんですよ」
私がそう言うと、いつも上がりっぱなしの口角がやや下がった。気がした。
「そんなの知らない。ノボリから何も聞いてない」
「それはそうですよ。だって10連勝すらできないんですもん」
事実、先ほども奮闘の末にボコボコにされ、ベンチで今後のことを考えていたところだった。
「ダブルの時は余裕で僕の所まで来るのに」
決して余裕ではないんだけどな。これでも何度も危ない場面を乗り越えて彼のもとへようやくたどり着くのだ。バトルサブウェイの人たちは強いから。
「ダブルの方が得意なんですよ。ダブル用に育てていた子ばかりだったので、シングルじゃ歯が立たないんです」
ふうん、と不満そうな顔をした後、彼は何かを思いついたようで、一転、ニコニコとしながら私の手を引いて歩きだした。
「ちょっと、どこ行くんですか」
「僕が練習付き合う。そうしたら、君とバトルできるでしょ」
そういって彼はバトル用のコートへと進む。いくつもあるコートは、ほとんどがバトルサブウェイの常連たちで埋まっていた。
「君とバトルできるのはボクだけ。これってなんだか不思議な気持ち」
彼は三白眼気味の眼をキラキラさせて、相棒の収まるモンスターボールへと手を伸ばす。
「明日も明後日も、何時だって呼んで。飛んでいくから」
「そんな、悪いですよ。それにクダリさん、ダブル専門じゃないですか」
しかもクダリさん、あなたサブウェイマスターとしてのお仕事も忙しいでしょうに。
「そんなことない。ボクだってシングル出来る。サブウェイマスターの本気、見せてあげる」
ちょっと待ってくださいよ。そう言う私の背中を押し、コートに立たせると、彼は反対側のコートへに立ち、ボールを構えた。
「ボクのシングルバトル、キミだけのためだよ」
イッシュでも指折りのバトル廃人のうちの一人は、公園のベンチで空を仰ぐ私の姿を見るなりすさまじい力で肩を掴み、感情の読みにくい目をこちらに向けてそう言い放った。
来てくれない、というのはおそらくバトルサブウェイの話だろう。
「やだな。誤解ですよ。バトルサブウェイへは頻繁に行ってますよ」
これは事実だ。何なら以前よりも足を運ぶ回数が増えた程だ。
「ならどうして、ボクのところに来ないの。キミなら余裕でこれるハズ」
これもまあ事実だ。ただし、私が得意なのはダブルバトルだけ。クダリさん程でなくても、なかなかいい線行っているのはないだろうか。
「最近はシングルトレインに行ってるんですよ」
私がそう言うと、いつも上がりっぱなしの口角がやや下がった。気がした。
「そんなの知らない。ノボリから何も聞いてない」
「それはそうですよ。だって10連勝すらできないんですもん」
事実、先ほども奮闘の末にボコボコにされ、ベンチで今後のことを考えていたところだった。
「ダブルの時は余裕で僕の所まで来るのに」
決して余裕ではないんだけどな。これでも何度も危ない場面を乗り越えて彼のもとへようやくたどり着くのだ。バトルサブウェイの人たちは強いから。
「ダブルの方が得意なんですよ。ダブル用に育てていた子ばかりだったので、シングルじゃ歯が立たないんです」
ふうん、と不満そうな顔をした後、彼は何かを思いついたようで、一転、ニコニコとしながら私の手を引いて歩きだした。
「ちょっと、どこ行くんですか」
「僕が練習付き合う。そうしたら、君とバトルできるでしょ」
そういって彼はバトル用のコートへと進む。いくつもあるコートは、ほとんどがバトルサブウェイの常連たちで埋まっていた。
「君とバトルできるのはボクだけ。これってなんだか不思議な気持ち」
彼は三白眼気味の眼をキラキラさせて、相棒の収まるモンスターボールへと手を伸ばす。
「明日も明後日も、何時だって呼んで。飛んでいくから」
「そんな、悪いですよ。それにクダリさん、ダブル専門じゃないですか」
しかもクダリさん、あなたサブウェイマスターとしてのお仕事も忙しいでしょうに。
「そんなことない。ボクだってシングル出来る。サブウェイマスターの本気、見せてあげる」
ちょっと待ってくださいよ。そう言う私の背中を押し、コートに立たせると、彼は反対側のコートへに立ち、ボールを構えた。
「ボクのシングルバトル、キミだけのためだよ」
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