秋田藤四郎
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気づいたときには、既に秋田の神域だった。
既に真名も握られてしまっている。
かなり絶望的な状況だが、一番酷いのは、秋田に害意がないことだろう。彼は私のため、そして自分のために神隠しを行ったはずだ。
そこに私を困らせてやろうとか、本丸の連中をどうこうしてやろうとか、とういった思惑は一切ないのだ。
「あ、ナマエさま!こちらにいましたか。お茶が入りましたよ!おせんべいもあります」
「……そうね、じゃあ、いただこうかな」
「はい!……ナマエさま、こちらでの暮らしはどうですか、不自由はありませんか」
現に今もこうやって、私のことを気にかけてくれる。
思うに、秋田藤四郎という刀は変に盲目なのだ。戦ではそうでもないが、それ以外のこととなると途端に視野が狭くなる。身体に精神が引っ張られているせいか、はたまたこの刀の本質なのか。それは分からないが、私のこと、それと自分のことを考えた結果、本丸のことが見えなくなってしまったのだ、
神と人とは感性に大きな差がある。神の執着は生半可なものではないし、その愛執から離れるには、飽きてもらうか、別の神に執着されるかしかないのだ。
秋田は私がうっかり口にした「ずっと一緒にいられたらいいね」という言葉を鵜呑みにし、その願いを叶えるために私を眷属にしたわけだけど。
「秋田、ここは秋田にとっての竜宮城なの?」
「はい!もしかすると、竜宮城よりも心地いい場所かもしれません!ナマエさまだってそうでしょう?だって、もうここに来て60年が過ぎましたけど、不満はあまり無いご様子ですもんね!」
「ろく、じゅうねん…?」
「ええ、60年です。あっ、ナマエさまは新しい身体にまだ慣れないので分かりにくいかと思います。大丈夫、そのうち分かるようになりますよ!」
「じゃあ、私がいた本丸は、皆は」
「ああ、あそこのことならもう気になさらないでください。もうとっくに無くなってますよ。ナマエさまがいなくなったあと、すぐに歴史修正主義者に攻め込まれています。ナマエさまが助かって、なによりですね!」
絶望
既に真名も握られてしまっている。
かなり絶望的な状況だが、一番酷いのは、秋田に害意がないことだろう。彼は私のため、そして自分のために神隠しを行ったはずだ。
そこに私を困らせてやろうとか、本丸の連中をどうこうしてやろうとか、とういった思惑は一切ないのだ。
「あ、ナマエさま!こちらにいましたか。お茶が入りましたよ!おせんべいもあります」
「……そうね、じゃあ、いただこうかな」
「はい!……ナマエさま、こちらでの暮らしはどうですか、不自由はありませんか」
現に今もこうやって、私のことを気にかけてくれる。
思うに、秋田藤四郎という刀は変に盲目なのだ。戦ではそうでもないが、それ以外のこととなると途端に視野が狭くなる。身体に精神が引っ張られているせいか、はたまたこの刀の本質なのか。それは分からないが、私のこと、それと自分のことを考えた結果、本丸のことが見えなくなってしまったのだ、
神と人とは感性に大きな差がある。神の執着は生半可なものではないし、その愛執から離れるには、飽きてもらうか、別の神に執着されるかしかないのだ。
秋田は私がうっかり口にした「ずっと一緒にいられたらいいね」という言葉を鵜呑みにし、その願いを叶えるために私を眷属にしたわけだけど。
「秋田、ここは秋田にとっての竜宮城なの?」
「はい!もしかすると、竜宮城よりも心地いい場所かもしれません!ナマエさまだってそうでしょう?だって、もうここに来て60年が過ぎましたけど、不満はあまり無いご様子ですもんね!」
「ろく、じゅうねん…?」
「ええ、60年です。あっ、ナマエさまは新しい身体にまだ慣れないので分かりにくいかと思います。大丈夫、そのうち分かるようになりますよ!」
「じゃあ、私がいた本丸は、皆は」
「ああ、あそこのことならもう気になさらないでください。もうとっくに無くなってますよ。ナマエさまがいなくなったあと、すぐに歴史修正主義者に攻め込まれています。ナマエさまが助かって、なによりですね!」
絶望
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