2.理想
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ある日。
ナマエと二人きりになった樺根は、日辻に聞いたことを彼女へも質問した。
「どうして、会長もミョウジさんもこんな事を続けていられるんですか?」
「え?」
その後、樺根が紡いだ言葉も、日辻の時とほぼ同じだった。
悲しそうな樺根にナマエは労るように微笑む。
「私も……最初は、こんな事ムダだと思ったんだ」
「ミョウジさんが?」
「ごめんね。私のはきっと、樺根君の納得出来る答えじゃないよ」
驚く樺根に、ナマエは昔を思い出すように遠くを見つめた。
「日辻君はずっと頑張り続けてきたでしょう。私もはじめは馬鹿にしてそれを見ていた。
でもね、次第に考えが変わったの。何故かはわからないけど、彼の行動が、尊く思えるようになってきて、じっとしていられなくなったの」
「そうだったんですか……」
「手伝いたいって言った時、日辻君すごく喜んでくれたな――。私も嬉しかった――」
まるで宝石を眺めるかのように細められた目。
きっとナマエの中では大切な思い出なのだろう。
今、彼女の中にはその時の日辻の笑顔が浮かんでいるはずだ。
白い頬がほんのりとピンク色に染まっている。
「ミョウジさんは、会長が好きなんですか?」
「っ!!」
樺根の言葉に、ナマエの顔が一気に赤くなった。
しばらくそのまま固まっていたが、やがて観念したようだ。
「やっぱり分かっちゃうかな……。うん、そうなの。憧れてて、気付いたら好きになっちゃって――」
瞳を閉じてきゅっと胸を押さえる姿は、恋に一喜一憂するか弱い少女だ。
普段、嫌がらせを受けても堂々としている姿とはかけ離れている。
「あ、ごめん! こんな話なんて聞きたくないよね!」
「いえ、僕が聞いたんですから。僕こそすみません、立ち入った話を聞いてしまって」
「ううん、いいの。もしかしたら、誰かに聞いてほしかったのかもしれない……。それに、樺根君にはついつい何でも話しちゃうなぁ」
照れ臭そうに頬をかくナマエ。
「あ、えっとね、私が続けてられるのはね。そうだなあ……。きっと、私みたいに思ってくれる人がいるはずだから。今はわかってもらえなくても、それでもいつかきっと伝わっていくと思うから。それとね……これが本当は、一番の理由かもしれないけど――日辻君に釣り合う人間になりたいの……。一人で学校を良くしようとしていた日辻君に、近づけるような。他の誰に笑われても、貫きたい。負けたくない。もっと自分を誇れる人間になりたい。日辻君が、少しでも私の事を誇りに思ってくれるような……」
「ミョウジさん……」
「だから、ごめんね。こんな結局自分のためみたいな理由で。樺根君の期待していたものじゃ無いでしょう?こういう事は日辻君に聞いた方がいいよ」
「いえ……とても素敵です!僕、会長にも同じ事を聞きました。でも、会長もミョウジさんの気持ちもよくわかります!」
キラキラと輝くような瞳で、樺根はナマエを見つめる。
「…ありがとう」
じんわりと綻ぶナマエの顔。
その頬笑みは、初めて出会った日を思い出させた。
ナマエと二人きりになった樺根は、日辻に聞いたことを彼女へも質問した。
「どうして、会長もミョウジさんもこんな事を続けていられるんですか?」
「え?」
その後、樺根が紡いだ言葉も、日辻の時とほぼ同じだった。
悲しそうな樺根にナマエは労るように微笑む。
「私も……最初は、こんな事ムダだと思ったんだ」
「ミョウジさんが?」
「ごめんね。私のはきっと、樺根君の納得出来る答えじゃないよ」
驚く樺根に、ナマエは昔を思い出すように遠くを見つめた。
「日辻君はずっと頑張り続けてきたでしょう。私もはじめは馬鹿にしてそれを見ていた。
でもね、次第に考えが変わったの。何故かはわからないけど、彼の行動が、尊く思えるようになってきて、じっとしていられなくなったの」
「そうだったんですか……」
「手伝いたいって言った時、日辻君すごく喜んでくれたな――。私も嬉しかった――」
まるで宝石を眺めるかのように細められた目。
きっとナマエの中では大切な思い出なのだろう。
今、彼女の中にはその時の日辻の笑顔が浮かんでいるはずだ。
白い頬がほんのりとピンク色に染まっている。
「ミョウジさんは、会長が好きなんですか?」
「っ!!」
樺根の言葉に、ナマエの顔が一気に赤くなった。
しばらくそのまま固まっていたが、やがて観念したようだ。
「やっぱり分かっちゃうかな……。うん、そうなの。憧れてて、気付いたら好きになっちゃって――」
瞳を閉じてきゅっと胸を押さえる姿は、恋に一喜一憂するか弱い少女だ。
普段、嫌がらせを受けても堂々としている姿とはかけ離れている。
「あ、ごめん! こんな話なんて聞きたくないよね!」
「いえ、僕が聞いたんですから。僕こそすみません、立ち入った話を聞いてしまって」
「ううん、いいの。もしかしたら、誰かに聞いてほしかったのかもしれない……。それに、樺根君にはついつい何でも話しちゃうなぁ」
照れ臭そうに頬をかくナマエ。
「あ、えっとね、私が続けてられるのはね。そうだなあ……。きっと、私みたいに思ってくれる人がいるはずだから。今はわかってもらえなくても、それでもいつかきっと伝わっていくと思うから。それとね……これが本当は、一番の理由かもしれないけど――日辻君に釣り合う人間になりたいの……。一人で学校を良くしようとしていた日辻君に、近づけるような。他の誰に笑われても、貫きたい。負けたくない。もっと自分を誇れる人間になりたい。日辻君が、少しでも私の事を誇りに思ってくれるような……」
「ミョウジさん……」
「だから、ごめんね。こんな結局自分のためみたいな理由で。樺根君の期待していたものじゃ無いでしょう?こういう事は日辻君に聞いた方がいいよ」
「いえ……とても素敵です!僕、会長にも同じ事を聞きました。でも、会長もミョウジさんの気持ちもよくわかります!」
キラキラと輝くような瞳で、樺根はナマエを見つめる。
「…ありがとう」
じんわりと綻ぶナマエの顔。
その頬笑みは、初めて出会った日を思い出させた。