Petit Etoile
【[番外編]Petit Noel】
~ 小さな願い ~
[Petit Etoile]
木ノ葉バレエ・アカデミーでは、毎年12月の半ば、クラス毎にクリスマス会を行なっている。
とは言っても、子供の多い見習クラスと初級クラスでのみ。
とてもささやかな会で、子供たちと講師が飲み物と軽い食事で談笑し、プレゼント交換をするだけのものだ。
それでも、多くの子供たちが楽しみにしている催しの1つ。
まあ、例外も居るのだけれど……。
そして、今年もその日となった。
★ ☆ ★ ☆ ★
会場はアカデミーの大会議室。
白いテーブルクロスの掛けられた会議机上の飲み物やスナック類は、見習クラスの頃に比べて少し大人びたラインナップになっている。
もちろん、子供とは言えバレエダンサーの集まりだから、カロリーは控えられている。
入り口近くで今年、初級クラスに上がったばかりの女の子たち3人───サクラ、いの、ヒナタが集まって話をしていた。
話題は、プレゼント交換のこと。
見習クラスの頃は手作りが原則。
買う場合は500円まで。
貰った物は自分の物だった時以外は、交換不可。
運が悪ければ芸術的としか表現しようのない───用途不明の物体を持ち帰るハメになる。
だが初級クラスには、3,000円程度という暗黙の了解があるだけ。
まだ子供とはいえ、初級クラスはプロのダンサー。
多少は世間を知ってきているのだから、期待も高まる。
「それはそれとしてーえ、やっぱりサスケくんのプレゼントが欲しいわよねーえ」
「確かにねー! って、アンタにはもったいないわよっ」
サクラといのの会話は、見習クラスの頃から変わらない。
必ずサスケの話題に移り、そして口論へ発展する。
口ゲンカは彼女たち独特のコミュニケーションらしく、最初のうちは慌てて止めに入っていたヒナタも、今ではすっかり慣れた。
デコリン、いのぶたがでるまでは放っておいて構わない。
「ま、いいわ。それより、アンタは何を用意してきたのよ、デーコリン」
「るさいわね、いのぶた! アンタこそ変なもの持ってきてないでしょうねっ」
「あ、あのっ! ……えっと、」
いつもより早く飛び出した危険な言葉に、とっさに割って入ったものの、この場をどう収めればいいかヒナタには分からない。
そこへ、ナルトとサスケが連れ立ってやってきた。
「なー、サクラちゃん。カカシ先生、知らねーってばよ?」
「え? そーいや、いないわねぇ。……また遅刻かしら?」
「ちっ! 新人担当の講師は進行係だって忘れてやがんな、アイツ」
「しょーがないわよ。それに、レッスンにだって遅れてくるカカシ先生が、このクリスマス会にちゃんと来たら、それこそ腹が立つじゃない」
「でもよーっ、カカシ先生がこねーと、オレたちが手伝わされるんだってばよっ」
「なんでよっ!」
「あ、あのヒゲ先生がそー言ったんだってばよ」
サクラのツッコミに、ナルトはびびりながら猿飛アスマを示した。
憮然とナルトの示した人物を睨みながら、サスケも言う。
「担当講師の尻拭いは、教え子がするもんだとか抜かしやがる」
それを聞いて、サクラは考えた。
───カカシ先生の代わりにってことは、私とサスケくんはこの会の間、いっしょにいなきゃいけないってことよね……
クリスマス会の手伝いと言っても、そう面倒なことではない。
見習クラスでもやったことだ。
サスケに誰かが話しかけるたびにやきもきするより、手伝いとして一緒に拘束されていた方がよっぽどいい。
───カカシ先生、遅れてくれてありがとーっ♡
「もーっ! いいわっ、これが終わったら、カカシ先生には何か奢ってもらいましょ」
「おっ、それいいってばよ! さっすが、サクラちゃん」
「悪くないな」
サクラの提案で、カカシ班の3人はクリスマス会進行係の手伝いへと回ることに決めた。
「じゃあね、いの、ヒナタ。あんたたちは楽しんでなさいよ~」
少し嬉しそうにアスマらの元へいくサクラの後姿を、いのとヒナタはいぶかしげに見送る。
いくら仲が良くても、彼女らにはまだサクラの思考回路を把握するのは難しいようだ。
手伝いを申し出たカカシ班の3人に頷き、アスマがマイクのスイッチをいれる。
「あーっ、ちっと遅れたが始めるぞー。全員、飲み物持てー」
持ったかー、と確認もそこそこに、アスマは自分の左手を上げる。
「乾杯。じゃ、後は適当にやってろ」
実に、シンプルな始まりだった。
促すように夕日紅がクリスマスソングを流せば、あっけに取られていた参加者たちもグループ毎に紙コップで乾杯をし直して本格的にクリスマス会を始める。
その様子を、会場の一番後ろでヒナタは見ていた。
さっきまで隣りにいたいのは、シカマルと一緒にチョウジの暴走を止めるのに必死だ。
犬塚キバはナルトをからかったり、駐車場に繋いでいる愛犬の赤丸に何か投げてやったりしている。
油女シノは無口なせいか、どこにいるのか。
そして、従兄弟のネジは同じ班のリー、テンテン、ガイ先生らと談笑していた。
殆ど、ガイとリーが熱い会話を交わしているのを、ネジとテンテンが苦笑いを浮かべているだけだが。
───そういえば、ネジ兄さんの笑った顔見たの、久しぶり……
同じ家に暮らして、同じ学校に通い、同じバレエ・アカデミーに所属しているのに。
それを思うと、ヒナタは少し悲しかった。
「なにやってんだってばよ、ヒナタっ」
うつむきかけたヒナタの隣りに、何時の間にかナルトがいた。
「あ、ナルトくん」
「腹とか痛いのか?」
「え? ううん、そんなこと、ない、けど……」
「そっか! ならさならさ、せっかくのクリスマスなんだから、楽しめってばよ」
「おい、ドベ! さっさとしやがれ」
ヒナタが何か答えるより先に、ナルトの背後からサスケが声を掛けてきた。
「ドベ言うなって! 分かってるってばよっ! あ、ヒナタ、これ1枚引いてくれってば」
「ひいたら、合図があるまで見ないで持っていろ」
そう言って、ナルトとサスケが差し出したのは、プレゼント交換の抽選箱。
中には参加者が持ち寄ったプレゼントにつけられた番号札が入っている。
それを1枚ひいて、交換するのだ。
ナルトたちは参加者の間を巡って、抽選札を引かせているらしい。
ここで自分1人に時間を取らせてしまうのは悪いので、ヒナタは箱に入れた手に触れた1枚をすぐに掴んだ。
「おっしっ! いいもん当たってるといいなってばよ」
「あ、ありがとう……」
そのままナルトとサスケは次々と抽選をさせていく。
シカマル、チョウジ、いの、キバ、そしてどこかにいたシノに。
最後にサクラとサスケ、ナルトも札をひき、抽選は終わる。
そのタイミングで、再びアスマがマイクを握った。
「あー、全員、くじはひいたな。じゃ、見てみろや」
「自分のプレゼントの番号だったって人は、私に申し出て。じゃあ、呼んだ順に、この子たちからプレゼントを貰ってちょうだい」
プレゼントの受け渡しカウンターを作って陣取るナルト達3人を示し、紅が声をかける。
「じゃ、1番から5番のヤツ」
それからわいわいとプレゼントの受け渡しと、確認が始まる。
時々、悲鳴が上がるのは期待はずれだったからか、期待以上だったからか。
とにかく大騒ぎだ。
ヒナタが用意したプレゼントの番号は、27。
引いた番号は32。
「次、31から35番」
ぼうっとしていたからか、ヒナタは自分の贈り物を誰が受け取ったのか確かめられなかった。
代わりに受け取ったプレゼントは有名デパートの包装紙がかかったA3ほどの箱で、大きさの割に軽い。
───タオル、かな……
だったら嬉しい、とヒナタは思う。
レッスン時は汗を拭く大きなタオルが必需品。
洗い換えは何枚あっても困らない。
けれど今は自分が用意したプレゼントの行方が気になる。
今年は、手編みのマフラーを用意した。
誰に当たってもいいように、明るい黄色と濃い茶色と白の3色を縁った太目の糸でざっくりとした風合いに仕上げた。
でも、できたらナルトに貰って欲しい。
けれど、いくら周囲を見渡しても確認できないまま、クリスマス会は終わってしまった。
★ ☆ ★ ☆ ★
クリスマス会の片付けは、その年の新人の役目に決まっているらしい。
初級クラスの新人9人と担当教官2人は不承不承、会議室を元の状態に戻していく。
華美な飾りつけなどしていなかったから、楽なものだ。
机の上の食べ物や飲み物を片付けて、テーブルクロスをたたみ、机を元の位置に並べなおす。
床を掃き、ゴミをまとめて、忘れ物や借りた備品を事務所に届ける。
1時間ほどで、すっかり元通りだ。
けれど、子供たちがアカデミーから出た頃にはもう日が暮れていた。
「「「さっみーっ!」」」
強く吹き抜ける風に、皆一斉に身を竦める。
迎えの車に乗り込んだヒナタは、それぞれの家路に着く友人たちへ目をやった。
並んで駅へ向かう、サクラといの、シカマルとチョウジ。
親が迎えにきていたキバと赤丸、シノ。
そして、アカデミーの寮へと歩くナルトとサスケ。
そのナルトの首に巻かれた見覚えのあるマフラーに、ヒナタは思わず両手を胸の前で握りこんでいた。
とても、幸せな気持ちで。
【了】
‡蛙女屋蛙姑。@iscreamman‡
WRITE:2004/12/25
UP DATE:2004/12/25(PC)
2008/12/02(mobile)
RE UP DATE:2024/08/08
~ 小さな願い ~
[Petit Etoile]
木ノ葉バレエ・アカデミーでは、毎年12月の半ば、クラス毎にクリスマス会を行なっている。
とは言っても、子供の多い見習クラスと初級クラスでのみ。
とてもささやかな会で、子供たちと講師が飲み物と軽い食事で談笑し、プレゼント交換をするだけのものだ。
それでも、多くの子供たちが楽しみにしている催しの1つ。
まあ、例外も居るのだけれど……。
そして、今年もその日となった。
★ ☆ ★ ☆ ★
会場はアカデミーの大会議室。
白いテーブルクロスの掛けられた会議机上の飲み物やスナック類は、見習クラスの頃に比べて少し大人びたラインナップになっている。
もちろん、子供とは言えバレエダンサーの集まりだから、カロリーは控えられている。
入り口近くで今年、初級クラスに上がったばかりの女の子たち3人───サクラ、いの、ヒナタが集まって話をしていた。
話題は、プレゼント交換のこと。
見習クラスの頃は手作りが原則。
買う場合は500円まで。
貰った物は自分の物だった時以外は、交換不可。
運が悪ければ芸術的としか表現しようのない───用途不明の物体を持ち帰るハメになる。
だが初級クラスには、3,000円程度という暗黙の了解があるだけ。
まだ子供とはいえ、初級クラスはプロのダンサー。
多少は世間を知ってきているのだから、期待も高まる。
「それはそれとしてーえ、やっぱりサスケくんのプレゼントが欲しいわよねーえ」
「確かにねー! って、アンタにはもったいないわよっ」
サクラといのの会話は、見習クラスの頃から変わらない。
必ずサスケの話題に移り、そして口論へ発展する。
口ゲンカは彼女たち独特のコミュニケーションらしく、最初のうちは慌てて止めに入っていたヒナタも、今ではすっかり慣れた。
デコリン、いのぶたがでるまでは放っておいて構わない。
「ま、いいわ。それより、アンタは何を用意してきたのよ、デーコリン」
「るさいわね、いのぶた! アンタこそ変なもの持ってきてないでしょうねっ」
「あ、あのっ! ……えっと、」
いつもより早く飛び出した危険な言葉に、とっさに割って入ったものの、この場をどう収めればいいかヒナタには分からない。
そこへ、ナルトとサスケが連れ立ってやってきた。
「なー、サクラちゃん。カカシ先生、知らねーってばよ?」
「え? そーいや、いないわねぇ。……また遅刻かしら?」
「ちっ! 新人担当の講師は進行係だって忘れてやがんな、アイツ」
「しょーがないわよ。それに、レッスンにだって遅れてくるカカシ先生が、このクリスマス会にちゃんと来たら、それこそ腹が立つじゃない」
「でもよーっ、カカシ先生がこねーと、オレたちが手伝わされるんだってばよっ」
「なんでよっ!」
「あ、あのヒゲ先生がそー言ったんだってばよ」
サクラのツッコミに、ナルトはびびりながら猿飛アスマを示した。
憮然とナルトの示した人物を睨みながら、サスケも言う。
「担当講師の尻拭いは、教え子がするもんだとか抜かしやがる」
それを聞いて、サクラは考えた。
───カカシ先生の代わりにってことは、私とサスケくんはこの会の間、いっしょにいなきゃいけないってことよね……
クリスマス会の手伝いと言っても、そう面倒なことではない。
見習クラスでもやったことだ。
サスケに誰かが話しかけるたびにやきもきするより、手伝いとして一緒に拘束されていた方がよっぽどいい。
───カカシ先生、遅れてくれてありがとーっ♡
「もーっ! いいわっ、これが終わったら、カカシ先生には何か奢ってもらいましょ」
「おっ、それいいってばよ! さっすが、サクラちゃん」
「悪くないな」
サクラの提案で、カカシ班の3人はクリスマス会進行係の手伝いへと回ることに決めた。
「じゃあね、いの、ヒナタ。あんたたちは楽しんでなさいよ~」
少し嬉しそうにアスマらの元へいくサクラの後姿を、いのとヒナタはいぶかしげに見送る。
いくら仲が良くても、彼女らにはまだサクラの思考回路を把握するのは難しいようだ。
手伝いを申し出たカカシ班の3人に頷き、アスマがマイクのスイッチをいれる。
「あーっ、ちっと遅れたが始めるぞー。全員、飲み物持てー」
持ったかー、と確認もそこそこに、アスマは自分の左手を上げる。
「乾杯。じゃ、後は適当にやってろ」
実に、シンプルな始まりだった。
促すように夕日紅がクリスマスソングを流せば、あっけに取られていた参加者たちもグループ毎に紙コップで乾杯をし直して本格的にクリスマス会を始める。
その様子を、会場の一番後ろでヒナタは見ていた。
さっきまで隣りにいたいのは、シカマルと一緒にチョウジの暴走を止めるのに必死だ。
犬塚キバはナルトをからかったり、駐車場に繋いでいる愛犬の赤丸に何か投げてやったりしている。
油女シノは無口なせいか、どこにいるのか。
そして、従兄弟のネジは同じ班のリー、テンテン、ガイ先生らと談笑していた。
殆ど、ガイとリーが熱い会話を交わしているのを、ネジとテンテンが苦笑いを浮かべているだけだが。
───そういえば、ネジ兄さんの笑った顔見たの、久しぶり……
同じ家に暮らして、同じ学校に通い、同じバレエ・アカデミーに所属しているのに。
それを思うと、ヒナタは少し悲しかった。
「なにやってんだってばよ、ヒナタっ」
うつむきかけたヒナタの隣りに、何時の間にかナルトがいた。
「あ、ナルトくん」
「腹とか痛いのか?」
「え? ううん、そんなこと、ない、けど……」
「そっか! ならさならさ、せっかくのクリスマスなんだから、楽しめってばよ」
「おい、ドベ! さっさとしやがれ」
ヒナタが何か答えるより先に、ナルトの背後からサスケが声を掛けてきた。
「ドベ言うなって! 分かってるってばよっ! あ、ヒナタ、これ1枚引いてくれってば」
「ひいたら、合図があるまで見ないで持っていろ」
そう言って、ナルトとサスケが差し出したのは、プレゼント交換の抽選箱。
中には参加者が持ち寄ったプレゼントにつけられた番号札が入っている。
それを1枚ひいて、交換するのだ。
ナルトたちは参加者の間を巡って、抽選札を引かせているらしい。
ここで自分1人に時間を取らせてしまうのは悪いので、ヒナタは箱に入れた手に触れた1枚をすぐに掴んだ。
「おっしっ! いいもん当たってるといいなってばよ」
「あ、ありがとう……」
そのままナルトとサスケは次々と抽選をさせていく。
シカマル、チョウジ、いの、キバ、そしてどこかにいたシノに。
最後にサクラとサスケ、ナルトも札をひき、抽選は終わる。
そのタイミングで、再びアスマがマイクを握った。
「あー、全員、くじはひいたな。じゃ、見てみろや」
「自分のプレゼントの番号だったって人は、私に申し出て。じゃあ、呼んだ順に、この子たちからプレゼントを貰ってちょうだい」
プレゼントの受け渡しカウンターを作って陣取るナルト達3人を示し、紅が声をかける。
「じゃ、1番から5番のヤツ」
それからわいわいとプレゼントの受け渡しと、確認が始まる。
時々、悲鳴が上がるのは期待はずれだったからか、期待以上だったからか。
とにかく大騒ぎだ。
ヒナタが用意したプレゼントの番号は、27。
引いた番号は32。
「次、31から35番」
ぼうっとしていたからか、ヒナタは自分の贈り物を誰が受け取ったのか確かめられなかった。
代わりに受け取ったプレゼントは有名デパートの包装紙がかかったA3ほどの箱で、大きさの割に軽い。
───タオル、かな……
だったら嬉しい、とヒナタは思う。
レッスン時は汗を拭く大きなタオルが必需品。
洗い換えは何枚あっても困らない。
けれど今は自分が用意したプレゼントの行方が気になる。
今年は、手編みのマフラーを用意した。
誰に当たってもいいように、明るい黄色と濃い茶色と白の3色を縁った太目の糸でざっくりとした風合いに仕上げた。
でも、できたらナルトに貰って欲しい。
けれど、いくら周囲を見渡しても確認できないまま、クリスマス会は終わってしまった。
★ ☆ ★ ☆ ★
クリスマス会の片付けは、その年の新人の役目に決まっているらしい。
初級クラスの新人9人と担当教官2人は不承不承、会議室を元の状態に戻していく。
華美な飾りつけなどしていなかったから、楽なものだ。
机の上の食べ物や飲み物を片付けて、テーブルクロスをたたみ、机を元の位置に並べなおす。
床を掃き、ゴミをまとめて、忘れ物や借りた備品を事務所に届ける。
1時間ほどで、すっかり元通りだ。
けれど、子供たちがアカデミーから出た頃にはもう日が暮れていた。
「「「さっみーっ!」」」
強く吹き抜ける風に、皆一斉に身を竦める。
迎えの車に乗り込んだヒナタは、それぞれの家路に着く友人たちへ目をやった。
並んで駅へ向かう、サクラといの、シカマルとチョウジ。
親が迎えにきていたキバと赤丸、シノ。
そして、アカデミーの寮へと歩くナルトとサスケ。
そのナルトの首に巻かれた見覚えのあるマフラーに、ヒナタは思わず両手を胸の前で握りこんでいた。
とても、幸せな気持ちで。
【了】
‡蛙女屋蛙姑。@iscreamman‡
WRITE:2004/12/25
UP DATE:2004/12/25(PC)
2008/12/02(mobile)
RE UP DATE:2024/08/08
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