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最後の買い物、オリバンダーの店に来た。
オリバンダーの店はなんというか、とても古いという印象を持つ店構えであった。
看板には創業紀元前382年とあるがにわかには信じがたい。
「すみませーん」
「これはこれは!じつに懐かしい!いらっしゃいませ、初めての杖をお探しですかなアインホルンさん」
「…え?アインホルン?」
「んん?お連れのお二人はもしやマグル?ご両親ですかな?」
「はい、あの私はエミリア・ワトソンと申します。杖を買いに来ました。」
「なんと…なんと……。いやはや、これは失礼いたしました。ワトソンさん」
誰かと間違えられたようだが、ミスターオリバンダーはそれ以降名前については触れなかった。
杖選びは思ったよりもすぐ、というより一瞬ですんでしまった。
杖が魔法使いを選ぶと言われて渡された、アシにユニコーンの涙とバジリスクの牙で作られたという杖を最初に出してもらい杖を持った瞬間エミリアの周囲にダイヤモンドダストのようなきらめきが発生した。
まるで地上に舞い降りた天使のようだったとは父の言葉である。
ユニコーンとバジリスクという一見相反する存在物で作られたこの杖は世界でもこの1本しかないらしい。
とある一角獣が守護する一族の力を借りてようやく完成させたとミスターオリバンダーは事有り気にそう言っていた。
この杖に選ばれた時、エミリアはまた例の違和感を感じた。
一通りの買い物が終わり、最後にフローリアン・フォーテスキュー・アイスクリーム・パーラーでアイスクリームを味わい名残惜しげにダイアゴン横丁を後にした。
#
その日の晩、エミリアはベッドに横たわり隣に座るきょうすけの羽を撫でながら例の違和感について考えていた。
ちなみにきょうすけは、はじめての場所にも関わらず我が物顔でエミリアの部屋を動き回っている。
今回の違和感は明らかにこれまでと違った。
というのも、杖を持ち魔力が身体を巡ったとき’ハリーポッター'を思い出した。
たしか、児童書だったような気がするがやれ血筋だの家柄だのとやたら出自にシビアで主人公も一般的なヒーロー像とはかけ離れた性格の男の子で、なんというかまさに子供から大人まで楽しめるファンタジーだった気がする。
#
学用品を揃えたあの日にこの世界のことを多少思い出したが、杖を持った瞬間が一番鮮明ですぐに詳しいことはエミリアの海馬からいなくなってしまった。
映画の副題ぐらいは覚えているが登場人物の名前も曖昧になってしまった。
マクゴナガル先生がいるということは、主人公が入学する時代とそう差異はなさそうだがたとえ多少未来を知っていても自分の未来を作るのは自分の行動だけだ。
そう結論づけ、失われた記憶を取り戻すことをエミリアはやめにした。
両親ともに非魔法族(マグルだったか…)の出身である自分に関係しそうな出来事は多少なりとも思い出せるので、自衛はしっかりしようと思う。
改めて、ホグワーツの今昔を開いてたまにきょうすけのかまって攻撃を受けながら魔法学校の予習を始めた。
魔法動物ペットショップで一応買ってきたフクロウ用のブラシがお気に召さないきょうすけだったが、エミリアが使っていたコームで梳いたところいきなりのへそ天を披露した。(とりにへそなんかなさそうだけど)
鷲なのにベッドで横になる、と表現できる態勢になるし鷲なのに1度でトイレを覚えてしまったし魔法生物すごいとワトソン家の全員が思ったのだった。
#
9月1日、エミリアはキングスクロス駅の9番線と10番線の間のホームにいた。
エミリアが出発するこの日、運の悪いことに両親は外すことのできない用事がはいってしまったためエミリアは一人で大荷物の載ったカートを引いていた。
マクゴナガル女史にもらった手紙には9と3/4番線発ホグワーツ特急の乗車券も入っていた。
主人公が壁に激突したシーンを覚えていたため、このホームまでは自力で来られたがどの柱に入るのかは分からなかったためマグルには見えない家族の後をついて行くと入り口にたどり着いた。
魔法使いの家族がしばしの別れを惜しむ傍らエミリアはもってきたスーツケースがどうしても汽車に乗せることができず困り果てていた。
一回きょうすけが持ち上げるのを手伝ってくれたが、ちょっとだけ動くだけで解決には至らずきょうすけもちょっとしょんぼりしている。
ここは誰かに助力を頼むしかないと周囲を探そうとすると、すぐうしろに背の高い赤毛の青年がいたことに気がついた。
「やあ、新入生だろ?運ぶの手伝うぜ。」
そう気安く声をかけてくれたそばかすが散らばる青年はにっかりと笑いながらあっという間にエミリアのスーツケースと
トランクケース、そしてきょうすけのゲージまで中に乗せてくれた。
「ありがとうございます、お兄さん!とっても困っていたから助かりました。」
「お安いご用だ。おれはチャーリー・ウィーズリー。グリフィンドールの5年生だ、よろしくな」
「勇敢な獅子の寮ですね!私はエミリア・ワトソンです。よろしくお願いします。」
オリバンダーの店はなんというか、とても古いという印象を持つ店構えであった。
看板には創業紀元前382年とあるがにわかには信じがたい。
「すみませーん」
「これはこれは!じつに懐かしい!いらっしゃいませ、初めての杖をお探しですかなアインホルンさん」
「…え?アインホルン?」
「んん?お連れのお二人はもしやマグル?ご両親ですかな?」
「はい、あの私はエミリア・ワトソンと申します。杖を買いに来ました。」
「なんと…なんと……。いやはや、これは失礼いたしました。ワトソンさん」
誰かと間違えられたようだが、ミスターオリバンダーはそれ以降名前については触れなかった。
杖選びは思ったよりもすぐ、というより一瞬ですんでしまった。
杖が魔法使いを選ぶと言われて渡された、アシにユニコーンの涙とバジリスクの牙で作られたという杖を最初に出してもらい杖を持った瞬間エミリアの周囲にダイヤモンドダストのようなきらめきが発生した。
まるで地上に舞い降りた天使のようだったとは父の言葉である。
ユニコーンとバジリスクという一見相反する存在物で作られたこの杖は世界でもこの1本しかないらしい。
とある一角獣が守護する一族の力を借りてようやく完成させたとミスターオリバンダーは事有り気にそう言っていた。
この杖に選ばれた時、エミリアはまた例の違和感を感じた。
一通りの買い物が終わり、最後にフローリアン・フォーテスキュー・アイスクリーム・パーラーでアイスクリームを味わい名残惜しげにダイアゴン横丁を後にした。
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その日の晩、エミリアはベッドに横たわり隣に座るきょうすけの羽を撫でながら例の違和感について考えていた。
ちなみにきょうすけは、はじめての場所にも関わらず我が物顔でエミリアの部屋を動き回っている。
今回の違和感は明らかにこれまでと違った。
というのも、杖を持ち魔力が身体を巡ったとき’ハリーポッター'を思い出した。
たしか、児童書だったような気がするがやれ血筋だの家柄だのとやたら出自にシビアで主人公も一般的なヒーロー像とはかけ離れた性格の男の子で、なんというかまさに子供から大人まで楽しめるファンタジーだった気がする。
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学用品を揃えたあの日にこの世界のことを多少思い出したが、杖を持った瞬間が一番鮮明ですぐに詳しいことはエミリアの海馬からいなくなってしまった。
映画の副題ぐらいは覚えているが登場人物の名前も曖昧になってしまった。
マクゴナガル先生がいるということは、主人公が入学する時代とそう差異はなさそうだがたとえ多少未来を知っていても自分の未来を作るのは自分の行動だけだ。
そう結論づけ、失われた記憶を取り戻すことをエミリアはやめにした。
両親ともに非魔法族(マグルだったか…)の出身である自分に関係しそうな出来事は多少なりとも思い出せるので、自衛はしっかりしようと思う。
改めて、ホグワーツの今昔を開いてたまにきょうすけのかまって攻撃を受けながら魔法学校の予習を始めた。
魔法動物ペットショップで一応買ってきたフクロウ用のブラシがお気に召さないきょうすけだったが、エミリアが使っていたコームで梳いたところいきなりのへそ天を披露した。(とりにへそなんかなさそうだけど)
鷲なのにベッドで横になる、と表現できる態勢になるし鷲なのに1度でトイレを覚えてしまったし魔法生物すごいとワトソン家の全員が思ったのだった。
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9月1日、エミリアはキングスクロス駅の9番線と10番線の間のホームにいた。
エミリアが出発するこの日、運の悪いことに両親は外すことのできない用事がはいってしまったためエミリアは一人で大荷物の載ったカートを引いていた。
マクゴナガル女史にもらった手紙には9と3/4番線発ホグワーツ特急の乗車券も入っていた。
主人公が壁に激突したシーンを覚えていたため、このホームまでは自力で来られたがどの柱に入るのかは分からなかったためマグルには見えない家族の後をついて行くと入り口にたどり着いた。
魔法使いの家族がしばしの別れを惜しむ傍らエミリアはもってきたスーツケースがどうしても汽車に乗せることができず困り果てていた。
一回きょうすけが持ち上げるのを手伝ってくれたが、ちょっとだけ動くだけで解決には至らずきょうすけもちょっとしょんぼりしている。
ここは誰かに助力を頼むしかないと周囲を探そうとすると、すぐうしろに背の高い赤毛の青年がいたことに気がついた。
「やあ、新入生だろ?運ぶの手伝うぜ。」
そう気安く声をかけてくれたそばかすが散らばる青年はにっかりと笑いながらあっという間にエミリアのスーツケースと
トランクケース、そしてきょうすけのゲージまで中に乗せてくれた。
「ありがとうございます、お兄さん!とっても困っていたから助かりました。」
「お安いご用だ。おれはチャーリー・ウィーズリー。グリフィンドールの5年生だ、よろしくな」
「勇敢な獅子の寮ですね!私はエミリア・ワトソンです。よろしくお願いします。」
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