第1章
夢小説設定
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「夢子、このまま塔に滞在しないか。俺が領土の中を案内しよう。」
「そうだな、塔の領土内なら我々が守ってやれるし他の領土のように危険人物もいない。怖がりな君にちょうど良い。」
「そういってくれるのは嬉しいけど、余所者はそれぞれの領土を回るのがルールなんでしょ?」
「まあそうなんだが、厳密には余所者はこの世界のルールに従う必要は無い。君が此処を滞在先と決めてくれれば他の領土への訪問は追々でいい。」
「そうなんだ…。でも、会合でほかの役持ちの方たちや余所者の女の子に会ってから返事はするね。居候の身で図々しいのだけど…。」
「ははは、君は実に慎重な子だね。居候など気にする必要は無い。えらーい領主である私の客だからな!!」
「う、うん。」
_______ナイトメアって、やっぱりちょっと残念な美形…。
ナイトメアは私の心はグレイの様に読めないと言っていたけど、私がまだ彼らを信用していないことには気づいているみたい。
#
中心に議長席を置き階段状に議席を並べる大会議室の中心で見ているこちらの方が肝を冷やすほど緊張しながらスピーチを行うのは、常の白皙の美貌を残念なほど引きつらせる夢魔を名乗った青年だ。
「ええー、こ、いや、お集まりいただき、いや、いただいたみなさまのー」
傍らで見守るグレイは普段はあまり動かない表情をわかりやすくゆがませ、なんとかフォローしようとカンペを突き出している。
そんな忠実な腹心の努力もむなしく、上がりまくっているナイトメアはあらぬところに視線を泳がしながらなんとか次の言葉を思い出そうとしている。
「ええい!うっとうしい!イライラする!そのように言葉が出ないのならさっさと切り上げてしまえ!」
「ははは!陛下、そんなにイライラしていたらさらにシワが目立ちますよ!」
あまりに進まない開会の言葉に最初にしびれを切らしたのは、赤いルージュをひき見る者すべてを魅了する迫力美女であった。その彼女の後ろに控える部下らしき男は、まったく気安い様子で美女に悪態をつく。その隣には白いウサギ耳をもつ青年はそんな同僚たちには目もくれず隣のシックな黒いワンピースにリボンを携えた少女にちょっかいをだしてはあたまをはたかれていた。
彼らの真向かいに座っていた異様な存在感を放つ集団の中心に座っていたシルクハットの人物が彼女に続いて声を上げた。
「我々が聞きたいのはそのような残念な挨拶などではなく、そちらにいるお嬢さんについてだ。」
「帽子屋、いまはナイトメア様の大事なスピーチの時間だ。勝手な発言は慎め。」
__塔の職員にも何名かいたが、ここでは動物の耳をもつ人間は一般的なのね…。それに、さすが領土を争いを繰り広げているだけあって会合なのに議長ひとりにたいしてこの議員の数。グレイが言っていたようになにかを話し合うことが目的ではないのね。
初対面のときのグレイよりもヤのつくご職業に見える集団の中心人物に目を付けられた現実から逃避するようにそんな感想をあたまに浮かべる。やっぱり余所者は注目の的なのだろうか…。
「うぐ…、うおっほん!では、本日の議題の前に彼女の紹介に移ろう。彼女は、アリスと同じ余所者だ。」
ナイトメアがそう告げると、大会議室にいる者たちは大なり小なり皆驚愕の表情を浮かべた。
「な!余所者ですって!?まさか、いったい誰が連れてきたんです!?」
「うそ、ほんとに?ナイトメア!」
「まじかよ、2人目の余所者なんて珍しいよな?ブラッド」
「ぴ、余所者…?2人目は自分で来たから迷子の余所者?」
三者三様だが、大会議室は驚愕の嵐に見舞われた。
「そうだな、塔の領土内なら我々が守ってやれるし他の領土のように危険人物もいない。怖がりな君にちょうど良い。」
「そういってくれるのは嬉しいけど、余所者はそれぞれの領土を回るのがルールなんでしょ?」
「まあそうなんだが、厳密には余所者はこの世界のルールに従う必要は無い。君が此処を滞在先と決めてくれれば他の領土への訪問は追々でいい。」
「そうなんだ…。でも、会合でほかの役持ちの方たちや余所者の女の子に会ってから返事はするね。居候の身で図々しいのだけど…。」
「ははは、君は実に慎重な子だね。居候など気にする必要は無い。えらーい領主である私の客だからな!!」
「う、うん。」
_______ナイトメアって、やっぱりちょっと残念な美形…。
ナイトメアは私の心はグレイの様に読めないと言っていたけど、私がまだ彼らを信用していないことには気づいているみたい。
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中心に議長席を置き階段状に議席を並べる大会議室の中心で見ているこちらの方が肝を冷やすほど緊張しながらスピーチを行うのは、常の白皙の美貌を残念なほど引きつらせる夢魔を名乗った青年だ。
「ええー、こ、いや、お集まりいただき、いや、いただいたみなさまのー」
傍らで見守るグレイは普段はあまり動かない表情をわかりやすくゆがませ、なんとかフォローしようとカンペを突き出している。
そんな忠実な腹心の努力もむなしく、上がりまくっているナイトメアはあらぬところに視線を泳がしながらなんとか次の言葉を思い出そうとしている。
「ええい!うっとうしい!イライラする!そのように言葉が出ないのならさっさと切り上げてしまえ!」
「ははは!陛下、そんなにイライラしていたらさらにシワが目立ちますよ!」
あまりに進まない開会の言葉に最初にしびれを切らしたのは、赤いルージュをひき見る者すべてを魅了する迫力美女であった。その彼女の後ろに控える部下らしき男は、まったく気安い様子で美女に悪態をつく。その隣には白いウサギ耳をもつ青年はそんな同僚たちには目もくれず隣のシックな黒いワンピースにリボンを携えた少女にちょっかいをだしてはあたまをはたかれていた。
彼らの真向かいに座っていた異様な存在感を放つ集団の中心に座っていたシルクハットの人物が彼女に続いて声を上げた。
「我々が聞きたいのはそのような残念な挨拶などではなく、そちらにいるお嬢さんについてだ。」
「帽子屋、いまはナイトメア様の大事なスピーチの時間だ。勝手な発言は慎め。」
__塔の職員にも何名かいたが、ここでは動物の耳をもつ人間は一般的なのね…。それに、さすが領土を争いを繰り広げているだけあって会合なのに議長ひとりにたいしてこの議員の数。グレイが言っていたようになにかを話し合うことが目的ではないのね。
初対面のときのグレイよりもヤのつくご職業に見える集団の中心人物に目を付けられた現実から逃避するようにそんな感想をあたまに浮かべる。やっぱり余所者は注目の的なのだろうか…。
「うぐ…、うおっほん!では、本日の議題の前に彼女の紹介に移ろう。彼女は、アリスと同じ余所者だ。」
ナイトメアがそう告げると、大会議室にいる者たちは大なり小なり皆驚愕の表情を浮かべた。
「な!余所者ですって!?まさか、いったい誰が連れてきたんです!?」
「うそ、ほんとに?ナイトメア!」
「まじかよ、2人目の余所者なんて珍しいよな?ブラッド」
「ぴ、余所者…?2人目は自分で来たから迷子の余所者?」
三者三様だが、大会議室は驚愕の嵐に見舞われた。