第1章
夢小説設定
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「君は余所者だろうか」
……初対面の子供に対して、こんなことを言う大人がいるとは。
ここ一帯を仕切っている組のメンバーなのだろうか。
先ほどの銃撃戦も縄張り争いだったのか?
「すみません、余所者には違いありませんが、
私、迷子なんです。ここがどこかもわからないもので。
えっと、あなたは…」
「ああ、すまない。
そうか、君が。俺はグレイ=リングマーク。ナイトメア様、、あそこにあるクローバーの塔の主の補佐官をしている者だ。クローバーの塔の主に君を迎えに行くよう言いつかってきた。ともに、クローバーの塔まで来てくれないだろうか。」
近づくと、さらに大きく感じた。
グレイと名乗る男を仰ぎ見る。首元にはへばりついた、ヤモリ…?の入れ墨がのぞいている。切れ長の金を帯びた瞳。
低い声と、鋭い目つき。パリッと黒いスーツを着こなしている姿をみると、カタギに見えなくもないが、先ほどそこで銃撃戦をしていた男たちをナイフで追い払う姿をこの目で見ている。
この男の上司、あの高い塔の主とやらはここら辺の元締めか…
私が自主的についてくるのを提案しているうちに、従った方が得策かもしれない。
「わかりました。クローバーの塔の主様にご挨拶いたします。」
「そうか、よかった。ではこちらだ。」
クローバの塔の中はやたらと広い上に導線が複雑で、初めて訪れる者にとっては極めて不親切な構造だった。
これでは、万が一があったとしても外まで出られるかわからない。
この前を歩く男の隙を突けるとは思えないが……
やはり、ヤクザ(ここはマフィアと言うべきか)の本拠地にわたしはいるのだろうか。
「こちらにナイトメア様がいらっしゃる。
ナイトメア様、余所者を連れて参りました。」
男がノックして豪奢なドアを開ける。
開けた先には、とてもマフィアの元締めとは思えないひょろりとした体つきの男が腰掛けていた。
青白い男は少し驚いた顔でこちらを見ている。
「やあ、はじめまして。二人目の余所者のお嬢さん。
クローバーの国へようこそ 」
男は少し大げさな身振りでそういった。
微笑を作る。
「はじめまして、主様。私は工藤夢子と申します。」
「工藤夢子とはすこし変わった名前だね。夢子がファーストネームでいいかな?私はナイトメア。悪夢を体現させる夢魔だ。いまはこのクローバーの塔の主で、ここら一帯の領主を務めている。
ところで、君は心を閉ざせるのか?」
なんだか、意味のわからない単語があった気がする
夢魔ってなんだ。夢魔がナイトメアってそのまま…
心を閉ざすなんて、そんな某天才テニヌプレイヤーみたいな真似は出来ない。
「いいえ、心を閉ざす方法は知りません。」
「そうか、きみの心の声が全く聞こえないから少し驚いてしまった。
まあ、それはおいておこう。
きみに聞きたいことがある。どうやってこの国に来た?」
…ものすごく気になること流されてしまった。心の声って、まさか人の心が読めるのかこの人。
「どうやって、といわれましても……。
森で目が覚める前の記憶は、いつものように学校からの帰り道を歩いていたもので。
それ以降になにがあったのか、よく覚えていないのです。」
「誰にも招かれずにここに来たというのか?」
「そんなことあり得るのでしょうか、ナイトメア様」
彼らは、私をおいてよくわからないことを言い合っていた。
余所者に2人目、夢魔にクローバーの国、わからないことが多すぎる。
_____本当に私は、別の世界に来てしまったのかもしれない。
これが夢であろうと、現実だろうと私はここにいなくてはいけないのだろうか。
夢子は目の前が真っ暗になった気がした。
……初対面の子供に対して、こんなことを言う大人がいるとは。
ここ一帯を仕切っている組のメンバーなのだろうか。
先ほどの銃撃戦も縄張り争いだったのか?
「すみません、余所者には違いありませんが、
私、迷子なんです。ここがどこかもわからないもので。
えっと、あなたは…」
「ああ、すまない。
そうか、君が。俺はグレイ=リングマーク。ナイトメア様、、あそこにあるクローバーの塔の主の補佐官をしている者だ。クローバーの塔の主に君を迎えに行くよう言いつかってきた。ともに、クローバーの塔まで来てくれないだろうか。」
近づくと、さらに大きく感じた。
グレイと名乗る男を仰ぎ見る。首元にはへばりついた、ヤモリ…?の入れ墨がのぞいている。切れ長の金を帯びた瞳。
低い声と、鋭い目つき。パリッと黒いスーツを着こなしている姿をみると、カタギに見えなくもないが、先ほどそこで銃撃戦をしていた男たちをナイフで追い払う姿をこの目で見ている。
この男の上司、あの高い塔の主とやらはここら辺の元締めか…
私が自主的についてくるのを提案しているうちに、従った方が得策かもしれない。
「わかりました。クローバーの塔の主様にご挨拶いたします。」
「そうか、よかった。ではこちらだ。」
クローバの塔の中はやたらと広い上に導線が複雑で、初めて訪れる者にとっては極めて不親切な構造だった。
これでは、万が一があったとしても外まで出られるかわからない。
この前を歩く男の隙を突けるとは思えないが……
やはり、ヤクザ(ここはマフィアと言うべきか)の本拠地にわたしはいるのだろうか。
「こちらにナイトメア様がいらっしゃる。
ナイトメア様、余所者を連れて参りました。」
男がノックして豪奢なドアを開ける。
開けた先には、とてもマフィアの元締めとは思えないひょろりとした体つきの男が腰掛けていた。
青白い男は少し驚いた顔でこちらを見ている。
「やあ、はじめまして。二人目の余所者のお嬢さん。
クローバーの国へようこそ 」
男は少し大げさな身振りでそういった。
微笑を作る。
「はじめまして、主様。私は工藤夢子と申します。」
「工藤夢子とはすこし変わった名前だね。夢子がファーストネームでいいかな?私はナイトメア。悪夢を体現させる夢魔だ。いまはこのクローバーの塔の主で、ここら一帯の領主を務めている。
ところで、君は心を閉ざせるのか?」
なんだか、意味のわからない単語があった気がする
夢魔ってなんだ。夢魔がナイトメアってそのまま…
心を閉ざすなんて、そんな某天才テニヌプレイヤーみたいな真似は出来ない。
「いいえ、心を閉ざす方法は知りません。」
「そうか、きみの心の声が全く聞こえないから少し驚いてしまった。
まあ、それはおいておこう。
きみに聞きたいことがある。どうやってこの国に来た?」
…ものすごく気になること流されてしまった。心の声って、まさか人の心が読めるのかこの人。
「どうやって、といわれましても……。
森で目が覚める前の記憶は、いつものように学校からの帰り道を歩いていたもので。
それ以降になにがあったのか、よく覚えていないのです。」
「誰にも招かれずにここに来たというのか?」
「そんなことあり得るのでしょうか、ナイトメア様」
彼らは、私をおいてよくわからないことを言い合っていた。
余所者に2人目、夢魔にクローバーの国、わからないことが多すぎる。
_____本当に私は、別の世界に来てしまったのかもしれない。
これが夢であろうと、現実だろうと私はここにいなくてはいけないのだろうか。
夢子は目の前が真っ暗になった気がした。