裏武闘殺陣
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裏武闘殺陣は、AからDの4ブロックに別れ、トーナメント式に行われている。
火影はAブロック
麗(紅)はDブロック
勝ち進めば決勝戦に紅麗のチームと対戦するようになっていた。
火影の第一試合、その相手は実力派選手がそろった武闘家、チーム名[
彼らは観客達から絶大な人気で支持されており、火影はブーイングの嵐に見舞われた。
◯◯が試合会場にたどり着いた時には、凄まじい非難の中、火影が見事勝利した瞬間だった。
『みんな!』
「◯◯!? 遅かったじゃん!」
「良かった! 心配してたんだよ!」
待機場にいる風子と柳が大きく手を振り、◯◯も同じように手を振りながら階段を急いで降りた時だった。烈火達の顔を見たら気が緩んだのか、◯◯は階段を踏み外し、体が傾いた。
とはいえ自力で着地できそうだったのに、誰よりも素早く動いた水鏡によって抱き止められる。
「大丈夫か? 気を付けてくれ」
『あ、ありがとう』
観客席からの暴言は止み、それよりも赤髪の美女は誰なのかという方に注目が集まった。
「オイ誰だあの女! 火影の仲間か!?」
「なんなんだよ火影ってチームは! 空にも勝つし、イイ女揃えてやがる!」
水鏡は周囲をじろりと睨み、◯◯の腰を抱いたまま待機場まで降りてゆく。
『み、水鏡くん。もう、ひとりで歩けるから』
しかし結局は待機場までしっかりと抱かれ、到着と同時に解放された。
苦笑しながら隣へ来た柳と風子に、◯◯は小声で耳打ちする。
『水鏡くんの過保護が増してる気がするんだけど』
「仕方ないよ。◯◯ちゃんの事、大勢の人が注目してるもん」
「こればっかりはね〜。◯◯がいない間、敵よりおっかない顔してたんだから」
『でも、私の生い立ちを話してからなんだか……』
優しいけれど、苛立たしいようにも見え、何より笑顔が消えた。出会った頃も淡白だったけれど、時間を重ねて日々を一緒に過ごしていくうち、よく話しかけてくれるようになったし、優しく微笑む事も多かった。
なのに……
「あ~、そりゃ……」
昔の恋人が発覚しちゃったからねぇ、とは言えず、風子は口を濁す。
そして烈火が水鏡と入れ替わるようにしてやって来た。
「受付済ませてからすぐに試合が始まってよ~。いや焦ったぜ! すぐに終わらせて迎えに行こうと思ってたんだ。大丈夫だったか?」
『うん、この大会では自由に過ごせる事になったよ。ただ、貢物に関しては取り下げてもらえなくて……』
自分も追加されたかもしれない。だが正式にそうなったのかは分からないので、なんと説明しようか迷っていると、烈火がふんと鼻を鳴らした。
「何も心配すんな! 勝ちゃあいいんだからよ!」
そうみんなも頷いて、ひとまず初戦突破した事を祝った。