白衣と眼鏡と落ちこぼれ教師
「ベタベタしてんの、見てらんねーんだよ。」
だんだん声が低くなる。
黙ったままの中河に続ける。
「俺、あんたのこと好きなんだけど。」
掴んでいた中河の手首がビクッと跳ねる。
「金剛、行かねえと。」
ここまで言ってるのに逃げようとする中河に絶句する。
「中河!逃げるなよ。」
「逃げてる訳じゃない。」
「じゃあ何で今の告白について何も言わねえの?」
「悪ぃ」
中河はそれだけ言うと、手を振りほどき、走って行ってしまった。
残された俺は呆然と振りほどかれた右手を見つめる。
拒絶された……?
でも急に言われても無理、か。
俺だって男から告白されたら普通に拒否するだろうし。
思わずその場にしゃがみ込み、ぐしゃ、と髪の毛を掴む。
ああ…何で俺、言っちゃったんだよ……。
しかも、中河が酔っ払っている時に……
んなことわかってたのに。
何、ショックとか受けてんの、俺。
わかってただろうが!!
つーと涙が一筋流れていく。
かっこ悪ぃ、かっこ悪ぃ、かっこ悪ぃ。泣くな泣くな。
全て、失ってしまったんだろうか。
中河との関係、全て。
胸は痛くて、頭は真っ白で、
でも中河が好きだということだけがはっきりと言い切れる真実だった。
否定されても仕方ないけど、好きなんだから仕方ねえじゃねえか、というのが本心で。
まだ、諦め切れねえ。
はっきりと答えを聞くまでは。
あんなのねえだろ。
あんな逃げられ方ねえよ。
なんで、逃げたんだよ、
中河―――。
だんだん声が低くなる。
黙ったままの中河に続ける。
「俺、あんたのこと好きなんだけど。」
掴んでいた中河の手首がビクッと跳ねる。
「金剛、行かねえと。」
ここまで言ってるのに逃げようとする中河に絶句する。
「中河!逃げるなよ。」
「逃げてる訳じゃない。」
「じゃあ何で今の告白について何も言わねえの?」
「悪ぃ」
中河はそれだけ言うと、手を振りほどき、走って行ってしまった。
残された俺は呆然と振りほどかれた右手を見つめる。
拒絶された……?
でも急に言われても無理、か。
俺だって男から告白されたら普通に拒否するだろうし。
思わずその場にしゃがみ込み、ぐしゃ、と髪の毛を掴む。
ああ…何で俺、言っちゃったんだよ……。
しかも、中河が酔っ払っている時に……
んなことわかってたのに。
何、ショックとか受けてんの、俺。
わかってただろうが!!
つーと涙が一筋流れていく。
かっこ悪ぃ、かっこ悪ぃ、かっこ悪ぃ。泣くな泣くな。
全て、失ってしまったんだろうか。
中河との関係、全て。
胸は痛くて、頭は真っ白で、
でも中河が好きだということだけがはっきりと言い切れる真実だった。
否定されても仕方ないけど、好きなんだから仕方ねえじゃねえか、というのが本心で。
まだ、諦め切れねえ。
はっきりと答えを聞くまでは。
あんなのねえだろ。
あんな逃げられ方ねえよ。
なんで、逃げたんだよ、
中河―――。