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「おはようございます。お加減はいかがでしょう。」
その言葉に夢主はゆっくりと目を開く。
「おはようございます。……いつも通り、真っ暗です。」
「そうですか。」と呟いてウイスが夢主にココアを手渡した。
「いつもありがとう。……ごめんね。」
「なぜ謝るのですか?心配しなくとも、私はあなたに頼られる事を苦だと思ったことなんて1度もありませんよ。」
ココアを飲む横顔に穏やかに語りかける。
「きっと、いつか見えるようになりますよ。」
飲み終えたグラスを受け取り、「洗ってきますね」と部屋を後にした。
夢主が飲み終わったグラスを丁寧に洗う。
その後ろ姿にビルスは声をかけた。
「お前も大概だな。そうまでして夢主を繋ぎとめておきたいのか?」
キュッと水道を止め、涼しい目つきで言葉を返す。
「おはようございますビルス様。…何のお話ですか?」
「いつも飲ませてるそれ。目に作用する毒が入ってるんだろ?」
ーー証拠を残さないよう、そんな丁寧に洗っちゃってさ。
「彼女には、私が必要ですからね。」
「ふーん。」と興味なさげに踵を返したビルスを呼び止める。
「彼女には、この事を内緒にしておいてくださいね。」
その言葉を背に受けながらも、返事を返すことはなかった。
後日、珍しくいつもより早くに目が覚めたビルスはあくびをしながら大広間へ行くと、ちょこんと夢主が座っていた。
「あれ?1人?…ウイスは?」
「あ、おはようございますビルス様。ウイスさんは今、私の目の薬を取りに行ってくれています。」
「へぇ…。」と返事をして、夢主の顔を眺める。
「ねぇ、その目。全く見えないの?」
「はい。早く見えるようになると良いんですけど。」
「……原因は案外近くにあるかもよ。」
その言葉に「え、」と見えない目を見開く。
「ウイスと会ってからだろ?見えなくなったの。」
難しい顔で考えている夢主にビルスが決定的な一言を告げる。
「ウイスが毎朝お前に飲ませているココア。あれがお前の目が見えない原因だって言ってるんだよ。」
しばらく黙り込んでいた夢主だったが、やがてはにかみながら穏やかに言った。
「知っていますよ。最初から。」
その時、ウイスがこの星に帰って来た気配がした。
それを感じ取り、夢主はスクッと立ち上がる。
「ビルス様、ウイスさんにはこの事内緒にしておいてくださいね。」
何処かで聞き覚えのある言葉を言い、広間へ入って来たウイスの元へ駆けていく。
「走ると危ないですよ」とウイスが咎め、それに嬉しそうに返事をする夢主。
ビルスはその様子を呆れながら眺め、「救いようがないな」と独りごちた。
その言葉に夢主はゆっくりと目を開く。
「おはようございます。……いつも通り、真っ暗です。」
「そうですか。」と呟いてウイスが夢主にココアを手渡した。
「いつもありがとう。……ごめんね。」
「なぜ謝るのですか?心配しなくとも、私はあなたに頼られる事を苦だと思ったことなんて1度もありませんよ。」
ココアを飲む横顔に穏やかに語りかける。
「きっと、いつか見えるようになりますよ。」
飲み終えたグラスを受け取り、「洗ってきますね」と部屋を後にした。
夢主が飲み終わったグラスを丁寧に洗う。
その後ろ姿にビルスは声をかけた。
「お前も大概だな。そうまでして夢主を繋ぎとめておきたいのか?」
キュッと水道を止め、涼しい目つきで言葉を返す。
「おはようございますビルス様。…何のお話ですか?」
「いつも飲ませてるそれ。目に作用する毒が入ってるんだろ?」
ーー証拠を残さないよう、そんな丁寧に洗っちゃってさ。
「彼女には、私が必要ですからね。」
「ふーん。」と興味なさげに踵を返したビルスを呼び止める。
「彼女には、この事を内緒にしておいてくださいね。」
その言葉を背に受けながらも、返事を返すことはなかった。
後日、珍しくいつもより早くに目が覚めたビルスはあくびをしながら大広間へ行くと、ちょこんと夢主が座っていた。
「あれ?1人?…ウイスは?」
「あ、おはようございますビルス様。ウイスさんは今、私の目の薬を取りに行ってくれています。」
「へぇ…。」と返事をして、夢主の顔を眺める。
「ねぇ、その目。全く見えないの?」
「はい。早く見えるようになると良いんですけど。」
「……原因は案外近くにあるかもよ。」
その言葉に「え、」と見えない目を見開く。
「ウイスと会ってからだろ?見えなくなったの。」
難しい顔で考えている夢主にビルスが決定的な一言を告げる。
「ウイスが毎朝お前に飲ませているココア。あれがお前の目が見えない原因だって言ってるんだよ。」
しばらく黙り込んでいた夢主だったが、やがてはにかみながら穏やかに言った。
「知っていますよ。最初から。」
その時、ウイスがこの星に帰って来た気配がした。
それを感じ取り、夢主はスクッと立ち上がる。
「ビルス様、ウイスさんにはこの事内緒にしておいてくださいね。」
何処かで聞き覚えのある言葉を言い、広間へ入って来たウイスの元へ駆けていく。
「走ると危ないですよ」とウイスが咎め、それに嬉しそうに返事をする夢主。
ビルスはその様子を呆れながら眺め、「救いようがないな」と独りごちた。