ウイスさん夢
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しなやかな手に一口大に切られたホットケーキは艶めく唇に流れる様に運ばれる。
その一連の動作を目で追い、夢主も自分の分のホットケーキを切り分け口へと運ぶ…が、口に入れる寸前で動きを止めた。
(この差ですとも…。)
「はぁー…。」っとため息をつきホットケーキが突き刺さったままのフォークをお皿に戻す。
「どうしたのですか夢主さん。食べないんですか?」
不思議そうに聞いてくるウイスの顔を見て夢主はもう一度ため息をついた。
「………食べます…。」
目の前に置かれたふわふわのホットケーキを一口食べ、「美味しいですね。」とありきたりな言葉を返す。
「…それで、何を考えていたんですか?」
「大したことじゃないですよ。ただ…圧倒的な差に打ちひしがれていただけです…。」
「差?」
ウイスが相槌を打ちながら唇の隙間から少しだけ舌を出してシロップを舐めとる。
その動きに絡め取られる視線を無理やり外し、深呼吸してから口を割った。
「…色気の差ですよ。……びっくりする程使いこなしてますよね。ウイスさんは。」
「あなたの可愛らしい表情を引き出すのに必要不可欠ですから。」
ニヤリと笑い言いのけるウイスに、夢主が「意地悪ですね…。」と苦悶に満ちた表情を浮かべる。
「…で、ウイスさんがつけてる口紅もキーだと思ってるんですけど、どうです?」
「どうです、と聞かれましても。…あなたがキーだと思うのなら、キーなのではないですか。」
曖昧にはぐらかすウイスに「んー。」と頭を抱えた。
やがて視線を上げ、ひとしきりウイスの顔を凝視する。
「……ウイスさん程、口紅が映える男の人居ないでしょうね。…いや、むしろ女の私がつけるより映えてるんじゃ…。」
気落ちして漏らす夢主を横目に、ウイスがまた何かを企むような妖艶な笑顔を浮かべた。
「そんな事はありませんよ。」
艶のある声でそう囁き、自分の唇を親指で拭う。
ウイスの声のトーンが変わった事に動揺している夢主の顎を掬い、上を向かせる。
口紅が付着した親指で夢主の唇をそっとなぞった。
(い、今…ウイスさん、自分がつけてる口紅を……っ!)
「ほら…よく映えるじゃありませんか。」
そう一言呟いたきり黙り込んだ。
薄ら笑いを浮かべ、ゆっくりともう一度夢主の唇を往復する。
その指の感触に耐え切れなくなり、夢主がバッと距離とった。
「わ、私!予言魚さんにも届けてきます!!」
おぼんを引っ掴み、予言魚の元へと駆けていく夢主に「走って落とさないように気をつけて下さいね。」と、ウイスがいつもの呑気な口調で声をかけた。
夢主が部屋から出て行ったことを確認して、ウイスは片手で口元を覆った。
この男にしては珍しく耳まで真っ赤にし、伏せられた瞳は乱れた感情を制御しようと落ち着きなく揺れている。
(…唐突に…ああいう顔をするのは反則ですよ…。)
揶揄うために自分で仕掛けた計謀の通り、夢主が困惑した表情に色をつけたあの瞬間。
いつもと違い、自分の色に唇を染め何処か危うい色香を纏う夢主の表情を思い出し、扇情的な刺激が背筋を走る。
「……してやられましたね…。」
依然引かない熱に自嘲の笑みを浮かべ、夢主が戻ってくる前に冷まそうと席を立った。
その一連の動作を目で追い、夢主も自分の分のホットケーキを切り分け口へと運ぶ…が、口に入れる寸前で動きを止めた。
(この差ですとも…。)
「はぁー…。」っとため息をつきホットケーキが突き刺さったままのフォークをお皿に戻す。
「どうしたのですか夢主さん。食べないんですか?」
不思議そうに聞いてくるウイスの顔を見て夢主はもう一度ため息をついた。
「………食べます…。」
目の前に置かれたふわふわのホットケーキを一口食べ、「美味しいですね。」とありきたりな言葉を返す。
「…それで、何を考えていたんですか?」
「大したことじゃないですよ。ただ…圧倒的な差に打ちひしがれていただけです…。」
「差?」
ウイスが相槌を打ちながら唇の隙間から少しだけ舌を出してシロップを舐めとる。
その動きに絡め取られる視線を無理やり外し、深呼吸してから口を割った。
「…色気の差ですよ。……びっくりする程使いこなしてますよね。ウイスさんは。」
「あなたの可愛らしい表情を引き出すのに必要不可欠ですから。」
ニヤリと笑い言いのけるウイスに、夢主が「意地悪ですね…。」と苦悶に満ちた表情を浮かべる。
「…で、ウイスさんがつけてる口紅もキーだと思ってるんですけど、どうです?」
「どうです、と聞かれましても。…あなたがキーだと思うのなら、キーなのではないですか。」
曖昧にはぐらかすウイスに「んー。」と頭を抱えた。
やがて視線を上げ、ひとしきりウイスの顔を凝視する。
「……ウイスさん程、口紅が映える男の人居ないでしょうね。…いや、むしろ女の私がつけるより映えてるんじゃ…。」
気落ちして漏らす夢主を横目に、ウイスがまた何かを企むような妖艶な笑顔を浮かべた。
「そんな事はありませんよ。」
艶のある声でそう囁き、自分の唇を親指で拭う。
ウイスの声のトーンが変わった事に動揺している夢主の顎を掬い、上を向かせる。
口紅が付着した親指で夢主の唇をそっとなぞった。
(い、今…ウイスさん、自分がつけてる口紅を……っ!)
「ほら…よく映えるじゃありませんか。」
そう一言呟いたきり黙り込んだ。
薄ら笑いを浮かべ、ゆっくりともう一度夢主の唇を往復する。
その指の感触に耐え切れなくなり、夢主がバッと距離とった。
「わ、私!予言魚さんにも届けてきます!!」
おぼんを引っ掴み、予言魚の元へと駆けていく夢主に「走って落とさないように気をつけて下さいね。」と、ウイスがいつもの呑気な口調で声をかけた。
夢主が部屋から出て行ったことを確認して、ウイスは片手で口元を覆った。
この男にしては珍しく耳まで真っ赤にし、伏せられた瞳は乱れた感情を制御しようと落ち着きなく揺れている。
(…唐突に…ああいう顔をするのは反則ですよ…。)
揶揄うために自分で仕掛けた計謀の通り、夢主が困惑した表情に色をつけたあの瞬間。
いつもと違い、自分の色に唇を染め何処か危うい色香を纏う夢主の表情を思い出し、扇情的な刺激が背筋を走る。
「……してやられましたね…。」
依然引かない熱に自嘲の笑みを浮かべ、夢主が戻ってくる前に冷まそうと席を立った。