ウイスさん夢
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「ウイスさん、悟空さんようやく落ち着きました。もうすぐ目を覚ますと思います。」
庭園の至る所にできたクレーターを修復していたウイスに夢主が話しかける。
「ご苦労様です。全く、悟空さんも面倒ごとを増やさないで頂きたいですね。」
「ビルス様は治癒しなくて大丈夫なんですか?」
「ビルス様の方は私が少しポカッと殴っただけですよ。そのうち目を覚まされます。」
(ポカッと…っていう威力だったのかな…?)
事の発端は修行終わりに悟空が何気なく言った「もうちょっと修行すれば、ビルス様を超えられるかもな!」という発言。
その言葉がビルスの怒りを買い猛攻を食らったのだ。
「ウイスさんの治癒能力でも意識が戻らないなんて、よほどの深手を負ったんですね。」
「ビルス様は大人気ないですからね。憤慨すると手加減を忘れてしまいがちなんです。もう少し精神的に余裕を持って、大人になって頂きたいものですね。」
ウイスの発言に夢主は力なく笑った。
視線の端で魔法のように元に戻っていく庭園を捉え感嘆の声を上げる。
「ウイスさんは本当に何でも出来ますね。不思議な力も使えて、あのビルス様を一撃で眠らせてしまえて。」
「ビルス様の師匠ですからね。それくらいは当然です。」
口角を上げ何処か得意げに言い退けるウイスに「天使の当然は計り知れないな…」と苦笑いを返す。
そんな会話をしている中、ビルスの部屋の目覚まし時計の爆発音が響いた。
「ビルス様が起きられたようですね。お庭も元に戻りましたし、行きましょうか。」
杖を手のひらから消したウイスが歩き出そうとすると上空から眩しい光が降ってくる。
手で光を遮っている夢主とは対称に、光から目を離す事なく見つめていたウイスが眉をひそめながら話しかけた。
「…またいらしたんですか、シャンパ様、姉上。」
光が治るとその中心からシャンパとヴァドスが現れる。
(姉上!?…確かに、ウイスさんそっくりだ。)
「よぉ、ウイス。ビルスは起きていやがるんだろ?」
シャンパはウイスへの対応も程々に、ビルスの姿を探して周囲を見渡す。
一方のヴァドスは目を丸くして見つめている夢主にニコリと微笑む。
「初めまして。」
「は、初めまして。夢主です。」
「私はウイスの姉、ヴァドスと申します。此方の第6宇宙の破壊神、シャンパ様の付き人兼師匠をしております。以前はウイスにも稽古をつけておりました。」
「え、ウイスさんにも稽古を…?」
「えぇ、事実上、ウイスの師とも言えますね。」
『つまり、ウイスよりも強い』と、言外にほのめかすヴァドスの口調にウイスが少しムッとする。
「ですから姉上、鍛えて頂いたのは千年も前の話です。…今は、分かりませんよ?」
「…やってみますか?」
2人の間に不穏な空気が流れ、夢主は思わず身震いする。
「あ、あの折角いらしたので取り敢えず中へご案内しませんか…?ビルス様も先程起きられたようですし…。」
「 おう!今日こそは!!」と息巻いてズンズンと先を行く主人の背中をヴァドスも追いかける。
「…全く…いつも唐突にいらっしゃいますからね。困ったものです。」
やれやれとぼやくウイスを盗み見て、一触即発の雰囲気がなりを潜めている事に夢主はホッと息をついた。
先程までの、不服そうに顔を歪め対抗心を燃やしているかのような表情も元に戻っている。
(ウイスさんでも、あんな顔するんだ。)
そう言えばと、以前、ウイスが界王神に送って貰おうと提案した悟空に対し、着地のスピードをわざとミスしてクレーターを作っていた事を思い出す。
(案外…ウイスさんも意地っ張りで負けず嫌いなのかもしれないな。)
以外な一面を垣間見ることができ、込み上げてくる笑みを噛み殺した。
「……意地も張りたくなりますよ。」
タイムリーな言葉が降って来た事に肩を跳ねさせて動揺している夢主に構わずウイスは続ける。
「これでも男ですからね。それに…」
夢主の顔を横目で見つめ何かを思案したのち、目をそらした。
「…いえ、何でもありません。…行きましょうか。」
何事も無かったかのように先を行くウイスを「ちょっと待ってくださいよ!」と夢主が小走りで追いかける。
(……あなたの前だから特に…なんて…。)
心に浮かんだ子供じみた意地に『…私もビルス様のこと言えませんね…。』と、ウイスはつきそうになるため息を言葉と共に飲み込んだ。
庭園の至る所にできたクレーターを修復していたウイスに夢主が話しかける。
「ご苦労様です。全く、悟空さんも面倒ごとを増やさないで頂きたいですね。」
「ビルス様は治癒しなくて大丈夫なんですか?」
「ビルス様の方は私が少しポカッと殴っただけですよ。そのうち目を覚まされます。」
(ポカッと…っていう威力だったのかな…?)
事の発端は修行終わりに悟空が何気なく言った「もうちょっと修行すれば、ビルス様を超えられるかもな!」という発言。
その言葉がビルスの怒りを買い猛攻を食らったのだ。
「ウイスさんの治癒能力でも意識が戻らないなんて、よほどの深手を負ったんですね。」
「ビルス様は大人気ないですからね。憤慨すると手加減を忘れてしまいがちなんです。もう少し精神的に余裕を持って、大人になって頂きたいものですね。」
ウイスの発言に夢主は力なく笑った。
視線の端で魔法のように元に戻っていく庭園を捉え感嘆の声を上げる。
「ウイスさんは本当に何でも出来ますね。不思議な力も使えて、あのビルス様を一撃で眠らせてしまえて。」
「ビルス様の師匠ですからね。それくらいは当然です。」
口角を上げ何処か得意げに言い退けるウイスに「天使の当然は計り知れないな…」と苦笑いを返す。
そんな会話をしている中、ビルスの部屋の目覚まし時計の爆発音が響いた。
「ビルス様が起きられたようですね。お庭も元に戻りましたし、行きましょうか。」
杖を手のひらから消したウイスが歩き出そうとすると上空から眩しい光が降ってくる。
手で光を遮っている夢主とは対称に、光から目を離す事なく見つめていたウイスが眉をひそめながら話しかけた。
「…またいらしたんですか、シャンパ様、姉上。」
光が治るとその中心からシャンパとヴァドスが現れる。
(姉上!?…確かに、ウイスさんそっくりだ。)
「よぉ、ウイス。ビルスは起きていやがるんだろ?」
シャンパはウイスへの対応も程々に、ビルスの姿を探して周囲を見渡す。
一方のヴァドスは目を丸くして見つめている夢主にニコリと微笑む。
「初めまして。」
「は、初めまして。夢主です。」
「私はウイスの姉、ヴァドスと申します。此方の第6宇宙の破壊神、シャンパ様の付き人兼師匠をしております。以前はウイスにも稽古をつけておりました。」
「え、ウイスさんにも稽古を…?」
「えぇ、事実上、ウイスの師とも言えますね。」
『つまり、ウイスよりも強い』と、言外にほのめかすヴァドスの口調にウイスが少しムッとする。
「ですから姉上、鍛えて頂いたのは千年も前の話です。…今は、分かりませんよ?」
「…やってみますか?」
2人の間に不穏な空気が流れ、夢主は思わず身震いする。
「あ、あの折角いらしたので取り敢えず中へご案内しませんか…?ビルス様も先程起きられたようですし…。」
「 おう!今日こそは!!」と息巻いてズンズンと先を行く主人の背中をヴァドスも追いかける。
「…全く…いつも唐突にいらっしゃいますからね。困ったものです。」
やれやれとぼやくウイスを盗み見て、一触即発の雰囲気がなりを潜めている事に夢主はホッと息をついた。
先程までの、不服そうに顔を歪め対抗心を燃やしているかのような表情も元に戻っている。
(ウイスさんでも、あんな顔するんだ。)
そう言えばと、以前、ウイスが界王神に送って貰おうと提案した悟空に対し、着地のスピードをわざとミスしてクレーターを作っていた事を思い出す。
(案外…ウイスさんも意地っ張りで負けず嫌いなのかもしれないな。)
以外な一面を垣間見ることができ、込み上げてくる笑みを噛み殺した。
「……意地も張りたくなりますよ。」
タイムリーな言葉が降って来た事に肩を跳ねさせて動揺している夢主に構わずウイスは続ける。
「これでも男ですからね。それに…」
夢主の顔を横目で見つめ何かを思案したのち、目をそらした。
「…いえ、何でもありません。…行きましょうか。」
何事も無かったかのように先を行くウイスを「ちょっと待ってくださいよ!」と夢主が小走りで追いかける。
(……あなたの前だから特に…なんて…。)
心に浮かんだ子供じみた意地に『…私もビルス様のこと言えませんね…。』と、ウイスはつきそうになるため息を言葉と共に飲み込んだ。