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日常

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主人公の名前

食堂はメニューも豊富でウイスさんもそこにいた。
「おはようございます。」と挨拶をして軽いサンドウィッチを注文する。
驚くほど美味しい味に舌鼓をうっていると、コーヒーを片手にブルマさんが隣に座る。

「どれでも好きなだけ食べていいからね。」

「あ、ありがとうございます。」

ニコニコ笑顔で見つめられ無言の圧力のようなものを感じる…。サンドウィッチが喉に引っかかりそうだ…。
朝食を食べ終わってブルマさんと話していると、少年2人が駆け寄ってきた。

「おはようお姉ちゃん!俺、トランクス!ねぇねぇ!いきなりなんだけどゲームしない?参加者が足りなくて。」

ニコニコとゲームに誘ってくる。天使だ…!トランクスくんの隣の黒髪の少年は悟空さんの息子さんだろう。瓜二つだ。

「いいよ。どんなゲームをするの?」

「王様ゲーム!!」

………どうして、そのチョイスなんだろう…?

「僕は孫悟天っていいます。参加者はもう1人、あの女の子だよ。」

食事を運ぶお手伝いをしていた女の子を指差す。
すると、一連の話を黙って聞いていたビルス様が「ボクもやる。」と、隣の席に座った。

「ママは?」

「私はいいわ。」

ブ、ブルマさんの息子さんだったのか…!

「なら、参加者は5人だな!俺、マイちゃん誘ってくる!」

と女の子を呼びに行った。隣で悟天くんがビルス様にルールを説明している。
しばらくしてトランクスくんが女の子を連れてきた。……女の子の顔に嫌々、といった表情が浮かんでいる。

「それじゃあ、始めるよー!王様だーれだ!」

その合図と共に一斉に割り箸を引き抜く。








「じゃあね〜。3番の人が4番の人の事をどう思ってるか言う!!…トランクスくん何番?」

「悟天、俺は2番だ。……マ、マイちゃんは何番だったの…?」

似たような命令が何度か繰り返され、ほほぅ……そう言うことか、と理解する。
つまりトランクスくんはこのゲームにかこつけて、マイちゃんと言う子の気持ちを知りたい訳だ。…で、悟天くんはその協力者か。

……こういうのは、予め示し合わせをしておかないと、ピンポイントで当てるのは難しいと思うけどなぁ……。
そこまで頭が回らないんだろうなと思いつつ手元の割り箸を確認する。

「あ、4番は私だよ。」

「何っ!?」

隣でビルス様があからさまに反応したので大袈裟に肩が跳ねる。……え、もしかして…。
チラッと隣を盗み見るとビルス様が鬼のような形相で割り箸を睨んでいた。
ひぃ!これ、もしかするやつだ…!!

「ビルス様が3番?」

青ざめる私に構わず、悟天くんが無邪気に聞く。

「……これってボクが従う必要あるの?」

このゲームを根本から覆す台詞をイライラしながら吐き出した。

「ルールだもん。みんなやってるし、1人だけやらないなんてズル、ダメだよ。」

お、押し通す気かトランクスくん…!!ビルス様の機嫌が更に悪くなりそうだからやめてほしい…!!案の定、ビルス様が「ぐぬ…」と歯を噛みしめている。

「…………………。」

沈黙が痛い…。ビルス様だけでなく離れた席で雑談をしていたブルマさん達も静かになっている。ビルス様が発する言葉にみんな聞き耳を立てているようだ。

「まだ〜?」

「うるさい!!今言うから黙っていろ!!!」

ビルス様は頬杖をついて暫く押し黙っていたが、やがて私の方に目線だけ寄越し小さな声で呟いた。

「…………………ガトコノエマオ…ダキス。」

みんなが呆気に取られている中ウイスさんだけが「ふふっ。」と笑っていた。
やがて我に返ったトランクスくんが不満そうに声を上げる。

「あー!ビルス様ずっりー!神の言語じゃ何言ってるか分からないじゃん!!」

「神の言語を使っちゃいけないなんてルールは聞いてない。ボクはちゃんと正直に言ったぞ。」

プイッとそっぽを向いて非難を跳ね除けた。
後ろで「確証を得られるかもしれないと思ったのに…!」とブルマさんが悔しそうに呟いている。……確証?

「こんなくだらないゲームもう辞めだ。」

不機嫌そうに言って割り箸を真っ二つに折ってしまった。
はて、何て仰ったんだろう?
ジッと様子を見ていると目が合ってしまった。

(や、やばい…!!)

不躾に眺めてしまった事を取り取り繕うとすると、ビルス様に怒鳴られた。

「…神の言語ぐらい勉強しとけこのお馬鹿!!!」

「…っ!す、すみません!!…あの、では、意味を調べてまいりますので、も、もう一度、言って頂けませんか…?」

そう言うとビルス様の顔が真っ赤になる。

「に、」

し、しまった…!完全に怒らせ…

「2度も言えるか!!!!!」

そう怒鳴って部屋を出て行った。
あぁ…またやってしまった…。
固まる私に「大丈夫?」と心配そうに聞いてくる少年を横目に、「……ウイスさんに頼んで神の言語辞典でも借りようかな…。」と、遠い目をしながら呟いた。
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