日常
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翌朝、目が覚めると体調はすっかり良くなっていた。
身支度を済ませてから、改めて自分が眠っていた部屋を見渡すととても広い。確か地球だと言っていたな。
洗面所やお風呂場なんてのもあったからホテルだろうか?
その時、ノック音と共に女の人が入ってきた。
「目が覚めたのね。体調はどう?」
「あ、おはようございます。はい。もうすっかり良くなりました。」
このホテルの人だろうか?それとも、私に薬を処方してくれた人?
「あの、このホテルの方…でしょうか?」
「えぇ。ここは私の家よ。自己紹介がまだだったわね。私はブルマよ。」
「あ、はじめまして。私は夢主で…す…。」
え、私の家…?このホテルみたいに馬鹿でかい部屋がある建物が…家…?
しかも、ブルマってまさか…
「カ、カプセルコーポレーションのご令嬢…?」
「えぇ。まあね。」
驚いた。凄い人脈じゃないか…!いや、神さまだから当然なのか…?
私はどうやらとんでもない場所に寝泊まりしていたようだ。
「あの、薬やお粥などを手配してくれたのもあなたですよね?ありがとうございました。」
「良いのよ。元気になったようでよかったわね。
……それで、あなた…あのビルス様とどんな関係なの…?」
探り探りと言った感じで聞いてくるブルマさん。心なしか目が期待に満ちているような…。
「私はビルス様の星で使用人をしています。」
…無理やりですけどね…。
「あなた、地球人よね?」
「そうですよ。生まれも育ちも地球です。」
……寿命を引き伸ばされてるから、もう人間かどうかも怪しいですけどね……。
「…そう…。」
心の中で入れた自分のツッコミに思わず苦笑いを浮かべる。
ブルマさんが何故かガッツポーズをしていた。今の質疑応答の何処にそんな要素があったのだろうか…?
「ねぇ…?ビルス様がまた今度、地球を破壊しようとしたら…」
お手本のような猫なで声だなぁ、なんて思っていたら何の前触れもなく扉が開いた。
「なんだ、起きてるんじゃないか。」
「あ…お、おはようございますビルス様!」
「お、おはようございます。」
ビルス様が部屋に入ってきた。ビルス様は私を一瞥するとブルマさんに向き直る。
「……いや、朝食はまだかと思ってね。」
「え?さっき食べたじゃ…」
「うるさい!ボクはまだ食べ足りないんだ!…食堂に行こうと思って、たまたま通りかかったから、ついでに様子を見にきてやったんだ!!」
目を吊り上げて私にそう息巻く。こ、怖い…。
「でも、ビルス様。食堂はこことは逆方向よ?」
ブルマさんのその言葉にビルスさまが「ぐっ…」と苦い顔をする。
もしかして、場所が分からなくなってしまったのだろうか?
「夢主さんも何か食べられそう?なんなら食堂に案内するわよ。」
「では、お願いします。」
私の後をビルス様も付いてくる。
やっぱり、場所が分からないなんて恥ずかしくて言えないよね。さっきも行った場所なら尚更。
食堂に向かう途中、はたと思い出す。
「そう言えばブルマさん。この猫のネックレス、ブルマさんが繕って下さったんですよね?ありがとうございます。」
昨晩は気がつかなかったが、今朝枕元を見るとネックレスが置いてあったのだ。
熱を出す前の晩は外して寝たような気がするが、付けたままだったのだろうか?
「あぁ。それね。確かに、ビルス様が急に宝石を持って来て『これをネックレスに加工しろ!』って言い出すもんだから大変だったわ。」
……ん?という事は宝石はビルス様が用意してくれたということ?
「しかも、猫のデザインは絶対に譲れないって言い募るから、専門のデザイナーを急遽呼んで作ってもらったの。宇宙でただ一つのオーダーメイドよ!」
とても誇らしげに力説するブルマさんに圧倒されていると、「じゃあ、食堂はここ真っ直ぐ行ったとこだから。」と、去っていった。
そんな手の込んだもの、私が貰っても良かったのか…?
「あの、ビルスさ…」
「首輪だ。」
振り返って話しかけようとすると間髪をいれずに返事が帰ってきた。
呆けているともう一度念押しするように繰り返される。
「首輪だ!デザインを考慮しなければ第7宇宙の程度が知れるからな!」
な、なるほど…。つまりはペット感覚なのだろうか…?
いや、どの宇宙でも破壊神の使用人という立ち位置の人はペットという位置付けなのかもしれない…。
考え込んでいる私を追い抜き、先を行くビルス様がひたと足を止めた。
こちらを振り向くでもなく、「だから、」と言葉を続ける。
「……肌身離さず付けていろ。ボクの……本心だ。」
そう告げ食堂に消えたビルス様に呆気にとられ、「あ…はい…。」と気の無い返事を返すことしか出来なかった。
首輪が…本心…?
これからも使用人として仕えろって事か…?
あわよくば、このまま地球に…と思っていたがやはりそうは行かないだろう…。
私はため息をつきながらビルス様の後を追って食堂に入った。
***
( ……あの様子からして、宝石言葉の意味なんか知らないんだろうな。)
先ほどの訝しむような顔を思い出し、ッチと舌打ちする。
無論、地球で手に入る宝石では無いので知らなくて当然なのだろう。
第7宇宙1の輝きを誇る宝石の名も、その宝石が『これから先も共に』という意味を有している事も。
「…自分の宇宙のことくらい、ちょっとは勉強しとけよお馬鹿さん…。」と、ビルスは1人嘆息した。
身支度を済ませてから、改めて自分が眠っていた部屋を見渡すととても広い。確か地球だと言っていたな。
洗面所やお風呂場なんてのもあったからホテルだろうか?
その時、ノック音と共に女の人が入ってきた。
「目が覚めたのね。体調はどう?」
「あ、おはようございます。はい。もうすっかり良くなりました。」
このホテルの人だろうか?それとも、私に薬を処方してくれた人?
「あの、このホテルの方…でしょうか?」
「えぇ。ここは私の家よ。自己紹介がまだだったわね。私はブルマよ。」
「あ、はじめまして。私は夢主で…す…。」
え、私の家…?このホテルみたいに馬鹿でかい部屋がある建物が…家…?
しかも、ブルマってまさか…
「カ、カプセルコーポレーションのご令嬢…?」
「えぇ。まあね。」
驚いた。凄い人脈じゃないか…!いや、神さまだから当然なのか…?
私はどうやらとんでもない場所に寝泊まりしていたようだ。
「あの、薬やお粥などを手配してくれたのもあなたですよね?ありがとうございました。」
「良いのよ。元気になったようでよかったわね。
……それで、あなた…あのビルス様とどんな関係なの…?」
探り探りと言った感じで聞いてくるブルマさん。心なしか目が期待に満ちているような…。
「私はビルス様の星で使用人をしています。」
…無理やりですけどね…。
「あなた、地球人よね?」
「そうですよ。生まれも育ちも地球です。」
……寿命を引き伸ばされてるから、もう人間かどうかも怪しいですけどね……。
「…そう…。」
心の中で入れた自分のツッコミに思わず苦笑いを浮かべる。
ブルマさんが何故かガッツポーズをしていた。今の質疑応答の何処にそんな要素があったのだろうか…?
「ねぇ…?ビルス様がまた今度、地球を破壊しようとしたら…」
お手本のような猫なで声だなぁ、なんて思っていたら何の前触れもなく扉が開いた。
「なんだ、起きてるんじゃないか。」
「あ…お、おはようございますビルス様!」
「お、おはようございます。」
ビルス様が部屋に入ってきた。ビルス様は私を一瞥するとブルマさんに向き直る。
「……いや、朝食はまだかと思ってね。」
「え?さっき食べたじゃ…」
「うるさい!ボクはまだ食べ足りないんだ!…食堂に行こうと思って、たまたま通りかかったから、ついでに様子を見にきてやったんだ!!」
目を吊り上げて私にそう息巻く。こ、怖い…。
「でも、ビルス様。食堂はこことは逆方向よ?」
ブルマさんのその言葉にビルスさまが「ぐっ…」と苦い顔をする。
もしかして、場所が分からなくなってしまったのだろうか?
「夢主さんも何か食べられそう?なんなら食堂に案内するわよ。」
「では、お願いします。」
私の後をビルス様も付いてくる。
やっぱり、場所が分からないなんて恥ずかしくて言えないよね。さっきも行った場所なら尚更。
食堂に向かう途中、はたと思い出す。
「そう言えばブルマさん。この猫のネックレス、ブルマさんが繕って下さったんですよね?ありがとうございます。」
昨晩は気がつかなかったが、今朝枕元を見るとネックレスが置いてあったのだ。
熱を出す前の晩は外して寝たような気がするが、付けたままだったのだろうか?
「あぁ。それね。確かに、ビルス様が急に宝石を持って来て『これをネックレスに加工しろ!』って言い出すもんだから大変だったわ。」
……ん?という事は宝石はビルス様が用意してくれたということ?
「しかも、猫のデザインは絶対に譲れないって言い募るから、専門のデザイナーを急遽呼んで作ってもらったの。宇宙でただ一つのオーダーメイドよ!」
とても誇らしげに力説するブルマさんに圧倒されていると、「じゃあ、食堂はここ真っ直ぐ行ったとこだから。」と、去っていった。
そんな手の込んだもの、私が貰っても良かったのか…?
「あの、ビルスさ…」
「首輪だ。」
振り返って話しかけようとすると間髪をいれずに返事が帰ってきた。
呆けているともう一度念押しするように繰り返される。
「首輪だ!デザインを考慮しなければ第7宇宙の程度が知れるからな!」
な、なるほど…。つまりはペット感覚なのだろうか…?
いや、どの宇宙でも破壊神の使用人という立ち位置の人はペットという位置付けなのかもしれない…。
考え込んでいる私を追い抜き、先を行くビルス様がひたと足を止めた。
こちらを振り向くでもなく、「だから、」と言葉を続ける。
「……肌身離さず付けていろ。ボクの……本心だ。」
そう告げ食堂に消えたビルス様に呆気にとられ、「あ…はい…。」と気の無い返事を返すことしか出来なかった。
首輪が…本心…?
これからも使用人として仕えろって事か…?
あわよくば、このまま地球に…と思っていたがやはりそうは行かないだろう…。
私はため息をつきながらビルス様の後を追って食堂に入った。
***
( ……あの様子からして、宝石言葉の意味なんか知らないんだろうな。)
先ほどの訝しむような顔を思い出し、ッチと舌打ちする。
無論、地球で手に入る宝石では無いので知らなくて当然なのだろう。
第7宇宙1の輝きを誇る宝石の名も、その宝石が『これから先も共に』という意味を有している事も。
「…自分の宇宙のことくらい、ちょっとは勉強しとけよお馬鹿さん…。」と、ビルスは1人嘆息した。