日常
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『地球もキミも、もういらない。破壊して帰る。』
そう言って私を見下ろしている絶対的力を持つ破壊神は、片手に浮いていた丸いボールの様な光を手から離した。
その様子を極限まで圧縮された感覚がスローモーションの様に網膜に焼きつく。
逃げなければいけないと分かっているのに体が動かない。
そして、放たれた光が地面と接触した瞬間さっきよりも凄まじい光と轟音、遅れて爆風がーーーー
「っっ!!!!」
殺風景な部屋に時計の音が響いている。
身体中汗だくで服や髪が張り付いて気持ち悪い。
灯が見えないので恐らくまだ夜なのだろう。
「はぁぁ〜〜〜……。」
まただ……またこの夢だよ……。
もう本当にいい加減にして欲しいよ…。
ビルス様に地球ごと破壊される夢を見るのは本日で通算5日目だ。
「あー…そろそろ真剣に勘弁して欲しい…。」
恐らくは私のビルス様に対する恐怖や不安が夢となって押し寄せて来るのだろう。
いかんせんこの夢を見た夜はもう一度寝付くことは厳しい。
まぁ…今日はまだマシか…。後2時間くらいでいつも起きる時間だ。
「取り敢えず、シャワーを浴びよう…。」
ひとまず、かいた汗を流すために備え付けのシャワールームへと入った。
***
ビルスは最近、夢主の目の下の隈がどんどん濃くなってきている事を気にしていた。
「おい、ウイス。夢主は寝不足なのか?昨日よりも隈が酷くなってるぞ。」
「どうなんでしょうね。ですが、昨日はいつもより早めにお休みになっていたと思うのですが。」
そう。気になってはいるのだが本人に問うことが出来ないのだ。なぜなら…
「ホームシックというやつですかね。とうとう地球に帰りたくなって来たんじゃありませんか?恋しくて夜も眠れない…という。」
…その予想がつねに念頭にあったからだ。
仮に、もしそれが当たっていたとしても、今更手放す事などできるはずが無い。
ならば聞くだけ無駄では無いかと、二の足を踏んでいたのだ。
「ふわぁ…ぅ。」
夢主が本日何度目かの欠伸をかみ殺す。
それを見て少し逡巡し、意を決した様に夢主に近づいた。
***
眠い…。そろそろ本当に倒れてしまうかもしれない…。
ウイスさんにお願いすれば何とかしてくれ……いや、永眠させられそうで怖いな…。
あの人、見かけによらず偶に突拍子も無い事を…
「おい夢主。」
ぼーっとした頭でつらつらと考えているとビルス様に話しかけられた。
「っ!は、はい!何でしょう…?」
暫く言いづらそうに視線をあちこちに彷徨わせ、こちらの様子を探りつつ口を開いた。
「キミ、最近寝不足だろ?…………何が原因何だ?」
………貴方です。
と、いう言葉は辛うじて飲み込み苦笑いしながら誤魔化す。
「さ、最近少し夢見が悪いだけですよ…。」
「夢見?」
ビルス様が考えるそぶりを見せ、「ホームシックじゃなかったのか…」と、何処か少し安堵したように呟いている。
「悪夢でも見るのか?」
「はい…まぁ…そんなところです…。」
………貴方が原因の…。
と、考えていたところで体をポイっとソファーに投げられた。
突然の事で目を白黒させているとビルス様が近くに立ち、
「寝ろ。」
…と、命令した。
「い、いえ、しかし、」
「いいから寝ろ。ボクが…………隣で見といてやるから。」
死刑宣告っ!余計に眠れなくなる!!
縮こまり、怯えているとお腹のあたりを軽くぽん、と叩かれた。
それは一定のリズムで繰り返され、寝かしつけようとしてくれているのだと理解する。
それも、凄く心地のいい…懐かしい様な暖かさにさっきまでの恐怖が消え、どんどん睡魔が襲ってくる。
***
以前たまたま見かけた、悟空の息子が赤ん坊を寝かしつける様子を見よう見まねでやってみると、存外早く夢主が微睡んだ。
それを何処か嬉しそうな顔で見つめていると、寝言のように夢主がつぶやいた。
「あったかい…なぁ…ビルス様は……赤ちゃんとか…寝かすのも…………きっとお上手です……ね……」
「なに?」
思いがけない台詞にビルスは面食らう。
半分夢の世界に旅立っている夢主の言葉にふと思った。
(赤ちゃん…)
寝息を立てはじめている夢主の顔を覗く。
(例えば、もし、何十年も先の未来で、こいつとの間に、赤ーー)
ベシンッ!!
「いたっ!?…ぇ、え!?」
微睡んでいたところに頭への衝撃を受け目が冴える。
え?た、たたかれた…?
「え?あの…」
パニックになっているところにビルス様が真っ赤な顔で怒鳴る。
「お前が急に変なこと言うからだ!!!!」
背を向け去っていく姿にビルス様とは反対に顔が青ざめる。
へ、変なこと!?私、寝ぼけて何を言ったんだ!?
顔を真っ赤にして起こってらっしゃった……!!
助けを求めようとウイスさんの方へ振り向くと「私の力で悪夢を見ないようにして差し上げますよ。」と、微笑まれた。
ありがたいけど、今助けて欲しいのそこじゃ無いです……。
そう言って私を見下ろしている絶対的力を持つ破壊神は、片手に浮いていた丸いボールの様な光を手から離した。
その様子を極限まで圧縮された感覚がスローモーションの様に網膜に焼きつく。
逃げなければいけないと分かっているのに体が動かない。
そして、放たれた光が地面と接触した瞬間さっきよりも凄まじい光と轟音、遅れて爆風がーーーー
「っっ!!!!」
殺風景な部屋に時計の音が響いている。
身体中汗だくで服や髪が張り付いて気持ち悪い。
灯が見えないので恐らくまだ夜なのだろう。
「はぁぁ〜〜〜……。」
まただ……またこの夢だよ……。
もう本当にいい加減にして欲しいよ…。
ビルス様に地球ごと破壊される夢を見るのは本日で通算5日目だ。
「あー…そろそろ真剣に勘弁して欲しい…。」
恐らくは私のビルス様に対する恐怖や不安が夢となって押し寄せて来るのだろう。
いかんせんこの夢を見た夜はもう一度寝付くことは厳しい。
まぁ…今日はまだマシか…。後2時間くらいでいつも起きる時間だ。
「取り敢えず、シャワーを浴びよう…。」
ひとまず、かいた汗を流すために備え付けのシャワールームへと入った。
***
ビルスは最近、夢主の目の下の隈がどんどん濃くなってきている事を気にしていた。
「おい、ウイス。夢主は寝不足なのか?昨日よりも隈が酷くなってるぞ。」
「どうなんでしょうね。ですが、昨日はいつもより早めにお休みになっていたと思うのですが。」
そう。気になってはいるのだが本人に問うことが出来ないのだ。なぜなら…
「ホームシックというやつですかね。とうとう地球に帰りたくなって来たんじゃありませんか?恋しくて夜も眠れない…という。」
…その予想がつねに念頭にあったからだ。
仮に、もしそれが当たっていたとしても、今更手放す事などできるはずが無い。
ならば聞くだけ無駄では無いかと、二の足を踏んでいたのだ。
「ふわぁ…ぅ。」
夢主が本日何度目かの欠伸をかみ殺す。
それを見て少し逡巡し、意を決した様に夢主に近づいた。
***
眠い…。そろそろ本当に倒れてしまうかもしれない…。
ウイスさんにお願いすれば何とかしてくれ……いや、永眠させられそうで怖いな…。
あの人、見かけによらず偶に突拍子も無い事を…
「おい夢主。」
ぼーっとした頭でつらつらと考えているとビルス様に話しかけられた。
「っ!は、はい!何でしょう…?」
暫く言いづらそうに視線をあちこちに彷徨わせ、こちらの様子を探りつつ口を開いた。
「キミ、最近寝不足だろ?…………何が原因何だ?」
………貴方です。
と、いう言葉は辛うじて飲み込み苦笑いしながら誤魔化す。
「さ、最近少し夢見が悪いだけですよ…。」
「夢見?」
ビルス様が考えるそぶりを見せ、「ホームシックじゃなかったのか…」と、何処か少し安堵したように呟いている。
「悪夢でも見るのか?」
「はい…まぁ…そんなところです…。」
………貴方が原因の…。
と、考えていたところで体をポイっとソファーに投げられた。
突然の事で目を白黒させているとビルス様が近くに立ち、
「寝ろ。」
…と、命令した。
「い、いえ、しかし、」
「いいから寝ろ。ボクが…………隣で見といてやるから。」
死刑宣告っ!余計に眠れなくなる!!
縮こまり、怯えているとお腹のあたりを軽くぽん、と叩かれた。
それは一定のリズムで繰り返され、寝かしつけようとしてくれているのだと理解する。
それも、凄く心地のいい…懐かしい様な暖かさにさっきまでの恐怖が消え、どんどん睡魔が襲ってくる。
***
以前たまたま見かけた、悟空の息子が赤ん坊を寝かしつける様子を見よう見まねでやってみると、存外早く夢主が微睡んだ。
それを何処か嬉しそうな顔で見つめていると、寝言のように夢主がつぶやいた。
「あったかい…なぁ…ビルス様は……赤ちゃんとか…寝かすのも…………きっとお上手です……ね……」
「なに?」
思いがけない台詞にビルスは面食らう。
半分夢の世界に旅立っている夢主の言葉にふと思った。
(赤ちゃん…)
寝息を立てはじめている夢主の顔を覗く。
(例えば、もし、何十年も先の未来で、こいつとの間に、赤ーー)
ベシンッ!!
「いたっ!?…ぇ、え!?」
微睡んでいたところに頭への衝撃を受け目が冴える。
え?た、たたかれた…?
「え?あの…」
パニックになっているところにビルス様が真っ赤な顔で怒鳴る。
「お前が急に変なこと言うからだ!!!!」
背を向け去っていく姿にビルス様とは反対に顔が青ざめる。
へ、変なこと!?私、寝ぼけて何を言ったんだ!?
顔を真っ赤にして起こってらっしゃった……!!
助けを求めようとウイスさんの方へ振り向くと「私の力で悪夢を見ないようにして差し上げますよ。」と、微笑まれた。
ありがたいけど、今助けて欲しいのそこじゃ無いです……。