「…ん？」
赤髪の男は目を覚ます。彼の眼には見慣れない天井が見えた。
「ああ、よかった！お目覚めになったんですね！」
女性の声が聞こえる。その女性は特徴的な白い服を着ていた。さらにその横には別の女性が白衣を着ており、どうやら自分は病院にいるようだと赤髪の男は認識した。
「私は一体…」
「ここまでわざわざ運んでこられた方がいるみたいなんです。男塾の人間だと言っていましたが…」
白衣の女性が言う。
「男塾！？すいません！その場所を教えてください！」
「え！？は、はい…」
男の勢いに女性は押され気味になりながら答える。

次の日の男塾。
「諸く～ん！静粛に～！」
鬼ヒゲの大きな声が塾生たちを黙らせる。
「え～実は～、何故かまた新しい塾生が来やがった～入れ～」
扉が開く。
（！？）
（嘘だろ！？）
桃、富樫、優次の三人は既視感を覚えた。
「ミッシェルだ。よろしく」
なんとあの時ベルフェゴールの魔の手から助け出した男だったのだ。
「えーと席は…富樫の隣にでも…」
「君か！？私をあの時助けてくれたのは！」
「お、おう…」
突然詰め寄られて富樫は引き気味になる。しかしミッシェルは続ける。
「よかった…ようやく会えた…」
ミッシェルは嬉しさのあまり倒れてしまう。
「わー！誰か保健室へ運べ―！」
暫く大騒ぎになった。

続く