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Gatto che corre nel cielo notturno

 チャヨンたちが会場についてあれこれ話しているうちに、ジェナは保育園からトトの店に直行していた。
「トトさん!」
「ジェナか、保育園はどうだった?」
「まあまあかな。」
「ふふ、そうか。」
 少しお姉さんぶるジェナにトトは頬を弛めた。
「トトさん、誰?」
 ジェナはアンとチョに気づき尋ねた。

(この子は誰だ?)(さあ?)
 アンとチョもジェナと同じことを思っていたようだ。
「この人たちはね、君のお母さんと僕達の友達だよ。」
「そうなんだ!」
「アンくん、チョ社長、この子はジェナ、チャヨンさんの娘だよ。」
「「へぇ、チャヨンさんの・・・え!!!?」」
 アンとチェは驚きの余り思わずテーブルから立ち上がった。

「ジェナちゃん、初めまして。僕はアン。」
「僕はチェだよ。」
「ジェナよ!」
「お母さんは元気?」
「うん!元気よ。」
「ところで、君は・・・」
 核心を突こうとチョがジェナに話しかけた瞬間、
「ジェナ!!!!!」
 チャヨンが店に飛び込んできた。
「ママ!」
「さっき保育園からの通知見たわよ。忘れてた・・・今日はお散歩の日で現地解散だったのね。」
「うん、近くだったからそのまま来ちゃった。」
「もぅ、それならそうと朝言ってくれれば良かったのに」
「そんな余裕あった?」
「・・・無かった。」
すっかり親子の世界に入ってしまった2人だったが、
「お久しぶりです、チャヨンさん。」
 アンが堪らず割って入った。
「アンさん!チェさんも!お元気でした?」
 チェも参加する。
「お陰様で!アンさんは局長になったんですよ!」
「そうでしたね!おめでとうございます!」
「ありがとうございます!ところで…その後連絡を取っていたりしますか?」
「彼のことね。時々差出人不明の絵葉書が来るくらいよ。」
「そうですか・・・。」
 期待はしていなかったが、平時で泣きそうな顔をしているアンの顔がさらに泣き出しそうな顔になった。
 彼は椅子に腰を落とし呟いた。
「会いたいな。コンシリエーレ」
 そのアンの肩を優しく叩きながら、
「そうですね・・・。」
 と、チョは言った。
「おじさん達、悲しいことがあったの?」
 ジェナは二人の顔を覗き込んだ。
 チョは、ジェナに穏やかに、
「会いたい人がいるんだけどね、ずっと会えないんだ。」
 と、答えた。
「そうなんだ・・・それは寂しいね。」
 ジェナもしゅんとした顔になった。
 そこへ、
「ここに居た!」
 と、今度はナム事務長が飛び込んできた。
「ナムさん!」
「ナム事務長!」
 ジェナとアン、チョがほぼ同時に反応した。
「わ!びっくりした・・・」
「ごめん、事務長。」
 3人の反応に驚くナムに、「こういう訳だから。」とチャヨンが目配せした。
「いいんですよ。それより、決まりましたよ、発表会の大まかなことが。」
「さすが事務長!」
「どういうこと?」
「発表会?」
「クムガプラザで運命ピアノ教室生徒みんなの発表会をするんですよ!」
「わたしも?」
「もちろん」
「やったー!」
 手を取り合って踊るナム事務長とジェナの傍で、スマホの通知を確認したアンは、
「戻るぞ。」
 と、チョに耳打ちをしアルノを2人で去るのであった。



 プラザで発表会をすると決まるやいなや、プラザの面々はかつて広場でワインパーティーをした時のような手際の良さを発揮し、会場設営に励み出した。
「子供たちの演奏を僕のスタジオで間近に見られるなんて!」
「俺の店で生演奏してくれるなんて。最高のBGMだよ!」 レリーとトトは手を合わせて喜んだ。
 他の者たちも、ピアノの移動や飾り付けなどに精を出した。
 ジェナの衣装もタク社長のお陰で見事に仕上がりチャヨンとジェナは大喜び。
「ママ!お揃いにしてね!発表会の日はママもドレスを着てきてね!」
「勿論よ!」
 チャヨンは、まだ微調整があるから、とドレスを着てタクにまち針を打たれながら喜ぶ娘と手を取り合ってクルクルと舞った そして、それから1週間後、ついに発表会当日を迎えた。



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