リーブ
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「神羅が、やったんですよね」
その台詞に、リーブの後ろに控えていた(名前)の髪が微かに揺れる。
デンゼルは今なら分かる、今この自分の目の前にいるWRO局長の後ろに控えている全身を黒で固めた女がかつての神羅カンパニーにあったタークスである事を。
そしてタークスは七番街のプレート落下事件の実行班である事も。
どういった経緯で今ここにいるかも知らないし、何より自分が大好きなクラウドの仲間だったらしいという事も鑑みれば別に今更どうこう言うつもりもない。が、何かあるかと思いリーブの後ろに控える(名前)を少し見つめた。
しかし(名前)は微かに髪が揺れただけでその表情は人間離れした──感情の機微が全く無いまるで人形の様な──ものだった。
タークスとは果たして全員が全員こんななのだろうか、と思ったが記念碑建設で広場によく居た赤髪のタークスはもっと人間臭かったのをデンゼルは思い出して話を続けた。
───────
ルヴィさんのお家にお世話になってから直ぐの事でした。黒いスーツを着た女性が家にやって来たんです。
ルビィさんは僕に奥の部屋に居るように言って女性をリビングに招き入れました、僕は、悪いと思いつつもドアを少し開けて様子を見てました。
「お義母さん、お願いです。ここから避難を、」
「私はここに居る。ここで過ごすって決めたんだよ」
「それは存じています。ですが…」
「あの子に言われたのかい」
「………いえ、私の独断です。差し出がましいとは理解しています。申し訳、ありません。ですがあの人はもう暫く帰ってこれないと言伝は預かって来てます。」
ルヴィさんは酷く悲しそうでした。女性も何処か申し訳無さそうにしていました。
すると玄関を叩く音がしました。女性は少しバツの悪そうな顔をしながら扉を開けるとそこには女性と同じ黒いスーツを着た真っ赤な髪の男性とサングラスにスキンヘッドの男性が立っていました。
僕は、何か出来る訳じゃないけどとっさにルヴィさんが危ないと思って部屋から飛び出しました。
女性は僕を強盗か何かだと思ったらしく鉄の棒を僕の首に当てました。正直、一瞬のことで僕は何が起こったのは理解でしませんでした。
「デンゼル!出てきちゃ駄目だって言っただろう」
「お義母さん、その子は…?」
「今うちで面倒見てるんだよ、両親は七番街に居たらしいからね。」
ルヴィさんのその言葉を聞いた女性は直ぐ鉄の棒を仕舞い膝をつき僕の目線に合わせてたくさん謝ってきました。
この時の僕は、何で女性がこんなにも僕に謝るのかは分かりませんでした。
謝り続ける女性を玄関で立っていた男性が女性の名前を呼んで連れていきました。
女性は出ていく時ルヴィさんに「また来ます。」と言っていました。ですが女性がその後再び来る事はありませんでした。
その後ルヴィさんが教えてくれました。
さっきの女性は息子さんの奥さんなんだと、姑である自分の事を本当の母親と同じ位気にかけてくれている、息子さんには勿体ないくらいとても気立ての良いお嬢さんだと。
ルヴィさんはあの女性のことが大切なんだと分かりました。
─────────
するとリーブの後ろに立っていた(名前)が涙を流す。
デンゼルは驚いた様子で少し肩を揺らしながら(名前)を見つめた。
その涙はとても静かで何処か見たことがあるものだった。
「申し訳ありません、私情が入りました。ごめんねデンゼル、続けて。」
正直、さっきまでの人形の様な、まるで人間じゃない表情だった(名前)のその行動にデンゼルは驚きが隠せないながらに話の続きを進めた。
──────────
結局僕はWROには入れなかったけどリーブさんに言われた“大人のやる気を呼び起こせ”という言葉を考えてたら急に思い出した。
ルビィさんの話じゃお嫁さんは息子さんと歳が近いと言っていたけど…
するとジョニーが隣で「いやぁ、やっぱり(名前)さんは素敵だよなぁ…」って言ってるから聞いてみた。宛にはならないけど。
「リーブさんって何歳くらいなんだろう」
「ん?そりゃ…45位じゃねぇの?50…は言い過ぎかぁ」
「じゃあ、(名前)さんは?」
「そりゃあ見たらわかるだろ!あの肌!髪!スタイルの良さ!ありゃぁ25くらいでも通用するぜ…」
「それは流石に(名前)さんに失礼。」
「冗談だよ!通用するってだけで、実際は30手前位じゃねぇか?」
やっぱりそうだよね、と思った。
でも………
あの時ルビィさんに会いに来てた黒いスーツの女性はどう考えても(名前)さんな気がするんだよなぁ。
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以下詳細(あとがき)のような物です
読まなくても平気です。
筆者の中ではこの話の時点で
リーブさんは推定39歳
(名前)は推定37歳です。
外見が30手前で止まってる(名前)と
かつての中間管理職による疲労蓄積の結果実年齢より上に見られるリーブさんでした。
因みに(名前)は幼少期から20迄は大人っぽいと評価される顔立ちでした。
ですが実年齢が見た目の推定年齢に追いつくと見た目がそこでストップ気味なので今となっては童顔、もとい若く見られがちです。
本人の立ち振舞により多少は緩和されますがやはり若く見られます。
なので見た目だけで言うと二人は
30と45なので完全に上司と部下として周りから見られてます。
本人達からしたら仕事中は上司と部下なのは事実ですし護衛対象と護衛という立場なのであえて訂正をしません。
そして(名前)の性格上義母を放っておくことは考えにくかったので今回の話を書きました。
ここまでお読みいただきありがとうございます。