番外編(読み切り)
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「次はどこ行きたい?」
私の問いかけに彼女は少し考える素振りをした後に今しがた目についたクリスマス限定チュロスを指差して“あれが食べたい”と言った。
私は彼女のその可愛らしい姿に頬を緩めながらフードカートの列に並ぶ、お揃いで買ったキャラクターの耳に赤い帽子が付属しているカチューシャの赤い帽子を少し揺らしながらニコニコとしている彼女の姿を見て私まで楽しくなる。
お店のお客さんから頂いたと言ってチケットを見せながら満面の笑みで今日の予定を開けるよう言ってきたのは二週間前の十二月十日、
海沿いに作られたこのテーマパークは潮風が強く入場する時には家を出たときよりも寒さを強く感じ、カイロを持ってくれば良かったかしら、と少し考えた。
しかし彼女はこんな寒さなんて気にしないかのように真っ先にカチューシャを買いに行き私に渡してきた。既にリサーチ済みだったみたい、選んでからレジまでが早くて私に財布を出させる空きが無かった。そして渡されたカチューシャはキャラクターの耳の上に赤い帽子が付いて、明らかな期間限定品で今しかつけれない代物。
こういったものよりスタンダードの方がいいんじゃ…?なんて考えを訪ねたら
「だって期間限定ならより特別感あるでしょ?」と返された。
私はは頬を緩めながらカチューシャをつける、これもきっと彼女の思惑通りの“思い出”となるのね。
そうこう考えていれば列は着々と進み気づけば最前列。
二台並んだレジの片方の前にいたお客さんが暖かそうなカップを手に立ち去れば台の隙間からスッと手が振られる、私達はその手に従いレジまで行く。
こんにちは、ご注文は?と言う決まり台詞に私はクリスマスチュロスとホットチョコレートを注文する。
カルトンにお釣りの出ない丁度の金額を置けばスタッフさんがお会計を済ませ、慣れた素早い手つきでホットカップとチュロスを差し出される。
私がどちらも受け取ればスタッフさんが一言告げる
「お揃いのカチューシャ素敵ですね。行ってらっしゃい、Happy Xmas」
その言葉に気を良くした彼女もまたスタッフさんに笑顔で返事をする。
カートから離れながらチュロスを渡せばそこにはとても嬉しそうな彼女、頬を緩めながらチュロスに口をつけ一口、二口と食べると口を開く。
「私達、恋人に見えるかな?」
「見えてるんじゃないかしら」
「そうだと嬉しいな」
「そうね」
そこまで話せば今にもこぼれそうなほど涙を溜めている彼女の瞳に手を伸ばして拭う。
スタッフさんに他意が無いことは分かっている、しかしやはり何というのか、好奇の目で見られず声を掛けてもらえることはやはり多くはない。
赤の他人ともなると尚更。
この非日常の空間だから織り成せる今を私達は幸せに感じながら少しだけ、彼女の腰に手を回した。
さっきまでの涙は何処かへ行ったみたいで綺麗な瞳を大きくする彼女に微笑む私の頬は暑い。慣れないことをすると少しだけ恥ずかしくなる
彼女ははにかみながらチュロスを私に差し出すから迷い無くそれを一口食べる。
うん。美味しい
私はホットチョコレートを飲みながら彼女の好きそうなアトラクションを考える。
クリスマスツリーの点灯には園内のレストランを予約してる、その時にまた少し泣かせるかもしれない。だから今のうちにたくさん笑ってもらわないと。
そう思いながら私はバックの中にある小さな箱の事を考えた。
私の問いかけに彼女は少し考える素振りをした後に今しがた目についたクリスマス限定チュロスを指差して“あれが食べたい”と言った。
私は彼女のその可愛らしい姿に頬を緩めながらフードカートの列に並ぶ、お揃いで買ったキャラクターの耳に赤い帽子が付属しているカチューシャの赤い帽子を少し揺らしながらニコニコとしている彼女の姿を見て私まで楽しくなる。
お店のお客さんから頂いたと言ってチケットを見せながら満面の笑みで今日の予定を開けるよう言ってきたのは二週間前の十二月十日、
海沿いに作られたこのテーマパークは潮風が強く入場する時には家を出たときよりも寒さを強く感じ、カイロを持ってくれば良かったかしら、と少し考えた。
しかし彼女はこんな寒さなんて気にしないかのように真っ先にカチューシャを買いに行き私に渡してきた。既にリサーチ済みだったみたい、選んでからレジまでが早くて私に財布を出させる空きが無かった。そして渡されたカチューシャはキャラクターの耳の上に赤い帽子が付いて、明らかな期間限定品で今しかつけれない代物。
こういったものよりスタンダードの方がいいんじゃ…?なんて考えを訪ねたら
「だって期間限定ならより特別感あるでしょ?」と返された。
私はは頬を緩めながらカチューシャをつける、これもきっと彼女の思惑通りの“思い出”となるのね。
そうこう考えていれば列は着々と進み気づけば最前列。
二台並んだレジの片方の前にいたお客さんが暖かそうなカップを手に立ち去れば台の隙間からスッと手が振られる、私達はその手に従いレジまで行く。
こんにちは、ご注文は?と言う決まり台詞に私はクリスマスチュロスとホットチョコレートを注文する。
カルトンにお釣りの出ない丁度の金額を置けばスタッフさんがお会計を済ませ、慣れた素早い手つきでホットカップとチュロスを差し出される。
私がどちらも受け取ればスタッフさんが一言告げる
「お揃いのカチューシャ素敵ですね。行ってらっしゃい、Happy Xmas」
その言葉に気を良くした彼女もまたスタッフさんに笑顔で返事をする。
カートから離れながらチュロスを渡せばそこにはとても嬉しそうな彼女、頬を緩めながらチュロスに口をつけ一口、二口と食べると口を開く。
「私達、恋人に見えるかな?」
「見えてるんじゃないかしら」
「そうだと嬉しいな」
「そうね」
そこまで話せば今にもこぼれそうなほど涙を溜めている彼女の瞳に手を伸ばして拭う。
スタッフさんに他意が無いことは分かっている、しかしやはり何というのか、好奇の目で見られず声を掛けてもらえることはやはり多くはない。
赤の他人ともなると尚更。
この非日常の空間だから織り成せる今を私達は幸せに感じながら少しだけ、彼女の腰に手を回した。
さっきまでの涙は何処かへ行ったみたいで綺麗な瞳を大きくする彼女に微笑む私の頬は暑い。慣れないことをすると少しだけ恥ずかしくなる
彼女ははにかみながらチュロスを私に差し出すから迷い無くそれを一口食べる。
うん。美味しい
私はホットチョコレートを飲みながら彼女の好きそうなアトラクションを考える。
クリスマスツリーの点灯には園内のレストランを予約してる、その時にまた少し泣かせるかもしれない。だから今のうちにたくさん笑ってもらわないと。
そう思いながら私はバックの中にある小さな箱の事を考えた。
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