短編
名前
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━━国立スタジアム。
比護さんが怪我をした。
交代してピッチに入るのは…。
真田貴大
ベンチに控えていた真田君。
彼とは幼馴染で、彼のことが好きで。
大阪からここまでずっと追いかけて来た。
「━━爆弾?」
真田君が人気のない所に呼び出されて。
何故か気になり、後をつけて物陰に隠れている。
爆弾って何…このスタジアムが……?
つい最近やってた、電光掲示板が落っこちてきたあのニュースみたいになるってこと?
それとももっと被害がでるの……?
爆弾のことを知っていいのは一人の選手。
その選手は左腕に目印をつけなきゃいかねい。
それに選ばれたのが、真田君。
「武者震いですよ」
真田君の手が震えてる。
武者震いな訳ないじゃん、嘘。
本当は怖いのに見栄なんか張っちゃって。
「……バカ」
ぼそっと呟いてベンチに戻って行く。
比護君の手当てまだやってないし。
そう思い、冷却スプレーを取りだして。
背後から方を掴まれ、私は真田君の方を向いた。
「試合が終わったら…。
……名前、話があんねん」
久しぶりの名前呼び。
懐かしいね、最後に呼ばれたのはいつだろうか。
キミが私を名前で呼ぶときはいつだって、
「信じてるよ、貴大のこと」
真田君がフリーキックで入れた点数によって勝利を収めた。
結局、爆弾は爆発しなかった。
だけど、後からスタジアムで爆弾が発見されたらしい。
「真田君」
「すまん、待ってもうたか?」
「全然、大丈夫だよ」
「そか……。
あのな、言いたかったことがあるんや。
お前は俺のこと、幼馴染としか思っとらんかも知れへん。
せやけど、俺は━━」
これからは追いかけなくてもいい
彼は隣に居る
これから先、ずっと
「名前のことが好きやねん」
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