Forever
名前
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月日が流れ、私達は警察学校を卒業した。
陣平と萩は死ぬことなく、捜査一課に配属されている。
班長はトラックに轢かれる前に助けたから死んでないし、諸伏君も前回のように助けた。
大切な人が誰も死んでいない、平和な世界。
「じーんぺいっ」
「どうした名前?
相変わらず可愛いな」
私が抱きついたら、抱きしめ返して頭を優しく撫でてくれるから嬉しくなっちゃう。
このままずっと一緒にいられたら良いのに…と思ったら首根っこを引っ張られて引き離された。こんな事をする人はただ一人…萩しかいない。
「二人ともイチャイチャしない」
「なに?
混ぜて欲しいの?」
「そうそう、たまには俺にも抱きついて…ってウソウソ!陣平ちゃんそんな殺人犯みたいな顔しないで!」
「ウソでもなんだろうと、名前は渡さねえ」
陣平に手を引っ張られて引き寄せられる。
陣平の顔をじっと見て元気をもらってると、陣平がとびきりかっこいい笑顔をプレゼントしてくれてどきどきしちゃう。
「あー名前と居ると幸せだな。けど他の奴らの視線がうぜえ」
「まあいくら陣平ちゃんが目を光らせても名前を狙ってる男はいるからねえ…」
「名前が仕事上仕方なく男と喋ってる姿を見るとイラつくし、何より…俺のストレスが溜まる」
名前も俺と一緒が良いよな?と訊かれて胸板に顔をすりすりして甘えると、額にちゅっとキスしてくれた。
陣平はいつも私を甘やかすから、もっとっておねだりして可愛がって欲しくなっちゃう。
近くに萩がいるけどお構い無しで、ほっぺたにたくさんキスしてもらう。
「━━名字さん見つけましたよ!
また仕事さぼって松田君といちゃついて…!」
「うわぁ、佐藤さんだ。
陣平どっか行こ?」
「そうだな」
「っ、萩原君も二人を見てないで引き離して!」
仕事さぼってって言ってるけど自分の分は終わったからね。他の人がやること遅いんでしょ。
しょうがねえなと呟いた萩は私達を引き離すために手を伸ばしてきたが、私は萩の手を払いのけ、片手で萩をぶん投げた。
投げ飛ばした萩が佐藤さんに当たって二人とも倒れたけどまあいいか。
「名前、今からデート行くか」
「行くー!」
「噂で聞いたんだが、米花町の喫茶店で美味いサンドイッチがあるんだってよ。
店員がイケメンで女が群がっているんだと」
「へえ、まあイケメンって言っても陣平の方がかっこいいし、陣平の手料理には敵わないよ。
けど陣平と一緒ならサンドイッチ食べに行く!」
駐車場まで手を繋いで、愛車で喫茶店に向かった。
まさかあの人に会うなんて…この時の私は思いもしなかった。