風見パパになる番外編
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風見side
「はい、あげる。
お腹すいたら食べて」
「えっ、良いんですか?」
「うん、安くて買いすぎちゃって。
野菜が腐っちゃうともったいないから」
「では、ありがたく頂きますね」
━━今日の昼飯は俺の知らない間に買った弁当箱に、名字さんの手作り弁当。
まさか名字さんの料理が一日三回食べられる日がくるなんて…。
俺は幸せを噛みしめて、カバンから除菌用のウェットティッシュと弁当箱を取り出す。
手をしっかり拭いて弁当箱の蓋を開けた。
弁当箱の一段目は白米が丸くなっていて、その白米の上に海苔をハサミで切って形を作ったのだろう…。ペンギンのキャラ弁だ。
「(ペンギン、かわいい…)」
二段目はタコさんウインナー、卵焼き、ポテトサラダ、きんぴらごぼう…混ざらないようにちゃんと仕切りがさせている。
食べる前に記念にスマホでパシャリと撮った。
手を合わせていただきますをして、まず初めに三羽中、一羽のペンギンを箸でつかんだ。
かわいい顔だが食べないとな…せっかく名字さんが俺のために作ってくれたのだから。
「…うまい」
弁当箱に入ってる米は固くなってるイメージがあったが、家で食べている米と同じ固さだ。
俺はそういうのに詳しくないが、名字さんはこの米に何かしてくれたのだろう。
卵焼きも甘めで、ふわふわしていて美味しい。
「(…どれも美味しすぎる。
もう昼はコンビニで済ませられない。これは…くせになるな)」
そう、俺は目の前の弁当に夢中になりすぎていたんだ。
背後から近づいて来た魔の手に気づかずに……。
「風見もらうぞ」
「あぁぁぁ!!?」
最後の一羽のペンギンが降谷さんの手に捕まれて、そのまま胃袋におさまってしまった。
「(おれの、ペンギン……)」
「うまいな。
なまえちゃんの手作りか」
「そう、です…」
「そうか、それじゃあ卵焼きも」
「ちょっ…!」
「この卵焼き甘過ぎないか?」
最後の卵焼きも降谷さんに食べられてしまった。
人のを盗んでおいて、卵焼きが甘すぎるだと?
毎回この人は盗んでおいて、名字さんの手作りに文句をつける。だったら食べるな。名字さんは降谷さんのためじゃなく、この俺のために作ってくれているのだから。
……まあ、ここでは降谷さんは俺の上司だからそんな口叩けないが…。
「ごちそうさま。
じゃあな風見、僕は仕事に戻る」
「……はい」
立ち去る降谷さんを見て、俺は深くため息を吐いた。
「はい、あげる。
お腹すいたら食べて」
「えっ、良いんですか?」
「うん、安くて買いすぎちゃって。
野菜が腐っちゃうともったいないから」
「では、ありがたく頂きますね」
━━今日の昼飯は俺の知らない間に買った弁当箱に、名字さんの手作り弁当。
まさか名字さんの料理が一日三回食べられる日がくるなんて…。
俺は幸せを噛みしめて、カバンから除菌用のウェットティッシュと弁当箱を取り出す。
手をしっかり拭いて弁当箱の蓋を開けた。
弁当箱の一段目は白米が丸くなっていて、その白米の上に海苔をハサミで切って形を作ったのだろう…。ペンギンのキャラ弁だ。
「(ペンギン、かわいい…)」
二段目はタコさんウインナー、卵焼き、ポテトサラダ、きんぴらごぼう…混ざらないようにちゃんと仕切りがさせている。
食べる前に記念にスマホでパシャリと撮った。
手を合わせていただきますをして、まず初めに三羽中、一羽のペンギンを箸でつかんだ。
かわいい顔だが食べないとな…せっかく名字さんが俺のために作ってくれたのだから。
「…うまい」
弁当箱に入ってる米は固くなってるイメージがあったが、家で食べている米と同じ固さだ。
俺はそういうのに詳しくないが、名字さんはこの米に何かしてくれたのだろう。
卵焼きも甘めで、ふわふわしていて美味しい。
「(…どれも美味しすぎる。
もう昼はコンビニで済ませられない。これは…くせになるな)」
そう、俺は目の前の弁当に夢中になりすぎていたんだ。
背後から近づいて来た魔の手に気づかずに……。
「風見もらうぞ」
「あぁぁぁ!!?」
最後の一羽のペンギンが降谷さんの手に捕まれて、そのまま胃袋におさまってしまった。
「(おれの、ペンギン……)」
「うまいな。
なまえちゃんの手作りか」
「そう、です…」
「そうか、それじゃあ卵焼きも」
「ちょっ…!」
「この卵焼き甘過ぎないか?」
最後の卵焼きも降谷さんに食べられてしまった。
人のを盗んでおいて、卵焼きが甘すぎるだと?
毎回この人は盗んでおいて、名字さんの手作りに文句をつける。だったら食べるな。名字さんは降谷さんのためじゃなく、この俺のために作ってくれているのだから。
……まあ、ここでは降谷さんは俺の上司だからそんな口叩けないが…。
「ごちそうさま。
じゃあな風見、僕は仕事に戻る」
「……はい」
立ち去る降谷さんを見て、俺は深くため息を吐いた。