青色のパンジーを貴女に
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会社の帰り道、人だかりができてるなあと思って近寄ってみたら黄色いテープが張られていた。どうやら事件があったみたいだ。
遺体があって鑑識の人がカメラで撮っていて、容疑者?と男女の刑事らしき人が何か話していて、その中になぜか眼鏡の子供が混ざっている。
「あの時の坊主じゃねえか。身体貸せ。とっちめてやる」
「嫌だよ。
私が子供をいじめてるなんて動画が拡散したらどうするの。遺体現場を野次馬がスマホで撮影してるんだから」
「チッ…坊主が出て来るのを待つしかねえか」
壁に寄りかかって待ってると、どうやら事件は終わったらしい。
犯人がパトカーに乗って去るのを見ていると、さっきの眼鏡の子供は刑事の車に乗ってさっさと帰ってしまった。待ち損だったな。
「追うの?」
「徒歩じゃ追いつけねえよ。
タクシーは高くて乗らねえんだろ」
「うん」
「時間の無駄だった。帰るか」
陣平と話しながら帰っていると、曲がり角で偶然安室さんと会った。
あいさつをしてきたから返すと、ずいぶんと大きな声の独り言だなと言われた。
独り言じゃないし隣に陣平いるから。って言ってもどうせ嘘だと言われるから肯定も否定もせずに黙っておこう。
というより何でこの男はこんなに距離を詰めてきて会話をしてくるんだ。あなたと仲良くなった覚えはないが。
「たまにはポアロに来てくれないか?」
「500円のサンドイッチ注文して食べるくらいなら、ポシェモンカード1パック買って200円のガチャガチャ回しますけど」
「ポシェモン…ガチャガチャ…?」
「はあ…だるい」
自分の顔が良いからって絡んでくるな。ナンパしたいなら他の女にしてくれ。
安室さんにさようならと言って立ち去ろうとしたら腕を掴まれて一緒に食事でもどうだ?と誘われた。
録り貯めたアニメが観たいから帰ると言ってるのに離してくれない。しつこいな。
陣平にどうにかしてくれと目で訴えたら意識が飛んだ。
目が覚めたら視界に安室さんがいなくなってますように。
松田side
「しつこい男はモテねーぞ…安室サンっ!」
回し蹴りをくらわしてやろうとしたが掴んでた腕を離して避けやがった。
舌打ちをすると君は本当に女性だよな?と聞かれた。
見た目だけはな。中身は男だよ。なんて言っても幽霊などの類いなんて信じない奴だから言わねえけど。
「さっきとは別人みたいだな…。
本当の君は一体何者なんだ?」
「全部ひっくるめて愛してく零!なんてな」
「つまらん2点」
あの時と同じ点数じゃねえか。
懐かしくてつい思い出し笑いをしちまった。
そんな俺を見て零も声をだして笑ってる。
「……なあ、僕の家で一杯やらないか?」
「酒か…久しぶりに…いや、一升瓶をくれ」
「はあ?」
「えーと…一応彼氏いるから」
名前の身体で飲んでも腹膨れねえんだよ。だから酒だけくれ。名前がアニメ観てる横で酒飲むから。
本当に彼氏いるのかと疑いの眼を向けられて、いるいると適当に返事をする。
「ちなみに容姿は?」
「あー身長はそこそこあって、癖っ毛が……」
「松田の事か?」
「そうそう俺みたいな……あ?」
「君は癖っ毛じゃないだろう。
俺みたいなって何だ?」
「…言葉を間違えた。俺の彼氏の容姿だ」
「へえ、会ってみたいな」
「安室サンには会わせらんねえよ」
コンビニで一升瓶ではななく、缶ビールとつまみを数種類買ってもらって、強くても一応女性だからと言われて玄関まで送ってもらった。
じゃあなと言って追い払おうとしたのに、靴脱いでしれっと入って来るんじゃねえ。
「普通の部屋だな」
「ただの一般人の部屋に何期待してんだ」
「いや?
彼氏を一目見たくてね」
「会わせらんねえって言ってんだろ」
零の背中を手で押して玄関まで連れて行き、缶ビールを顔面めがけて投げたが片手でキャッチされた。
「それ飲みながら帰れ」
「僕が買った飲み物だが?」
「こっちは仕事帰りで疲れてんだ。さっさと帰れ」
零の尻を足で蹴飛ばすとお前は松田そっくりだなと言われた。そっくりも何も俺だっての。
