風見パパになる
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「ただいま…帰りました…」
「おかえり」
風見がいつもより早く帰って来た。
外は激しい雨が降っているのは分かるけど、何で眼鏡かけてないし、ずぶ濡れなの?
足取りがふらふらして何だか見てて危ないな。
廊下に座り混んでしまった風見のワイシャツを脱がしてからバスタオルで身体と頭を拭いた。
ズボンを脱がしてパンツも履き替え…は鼻息荒くして自分がやる!と言ったら嫌われるから風見に自分で着替えてもらって、お姫様抱っこして布団まで運んだ。
「まだお米をといで炊飯器のスイッチ押しただけだから、夜ご飯の心配しないでね」
「はい…ありがとう、ございます…」
「薬は?」
「はぁ…座薬…カバン…」
ざ、座薬!?
ってことは風見の肛門に入れるって事だよね!
これは…さりげなく風見の下半身を見れるチャンスだ。
薬を入れるから席を外してと頼んだら扉の隙間からこっそり見れる。
そう思っていたのに、風見は私に頼んできた。これは思わぬ幸運だ。
「良いの…?」
「はい…お願い、します」
座薬を取り出して、布団にうつ伏せに寝転んだ風見のパンツを少しだけ脱がす。
こ、これが風見の下半身…!
引き締まってるお尻に、ちらりと見える生えてる毛、むわりと香るおまた。
どうしよう、これえっちの暴力じゃない!?
ぶら下がってる物を正面から直視なんてしたら我慢できるのか。いや、できない。
風見の下半身の物を想像しただけで鼻からとろりと出てきた。鼻水かと思って腕で鼻の下を擦ったら腕が赤く染まっている。
「(やばい…自分変態だ。これじゃあ安室さんと同類じゃないか!)」
本当はパンツを全て脱がしてぶら下がってる物を見たいけど、見るだけじゃなくて触ってしまうから止めておこう。
座薬を手に持って、狙いを定めるために風見のおまたに顔を近づけた。
「(ひええっ、風見の排泄する穴の筋ぃぃ!
こっ、ここから風見が食べた物が消化されてでてくるんだぁぁぁっ!
そ、そんなドスケベな穴に、自分が、自分の手で、この座薬を…っ)」
手がぷるぷると震える。これじゃあ入れられない。頑張って心を落ち着かせないと。
今からやる事は決してスケベな行為じゃない。医療行為…医療行為なんだから。
風見のお尻を見ていたはずなのに、なぜか視界が徐々に赤く染まっていく。ボクサーパンツも青から赤に変わっているし。なんでだろう。
「(ああ、そうか)」
手のひらで鼻の下を擦ったら赤く染まった。
これはあまりにも興奮し過ぎて鼻血を出しすぎたんだ。
ああ、最悪。血を出しすぎて視界がぼやけてきた。
「ごめん、風見…」
私には刺激が強すぎたよ。
座薬一つも入れられなくてごめんね。
ふっと力が抜けて、視野が暗くなった。
目が覚めると私は自分の布団の上で、壁に寄りかかるように座っていた。
風見が移動させたのか…病人なのに手間をかけさせてしまった。謝らないと。
布団から立ち上がると台所から良い匂いがする。これは卵の匂い…と降谷さん?
「降谷さんだ…」
「ああ、ようやっと起きたのか。
顔がひどい事になってたから拭いたぞ」
「ありがとう。風見は…?」
「ぐっすりと寝てるよ。
まったく君って奴は…座薬一つで何しているんだ」
「…仕方ないだろ」
「ふっ…お子さま」
「っ、むかつく…!」
血を出しすぎたし、夜ご飯にするには遅い時間だけどお腹も空いた。
椅子に座って待ってろと言われたから大人しくしてると、降谷さんはお椀とスプーンを持ってきた。
中を見ると、ほうれん草と卵が入ったお粥だ。
炊いたご飯をわざわざお粥にしてくれたのか。ありがたい。
「いただきます……おいしい」
「そうか」
「風見の分は?」
「もう渡したよ。心配しなくて良い」
降谷さんのは?と聞いたら、いらないと答えた。
そりゃあそうか。降谷さんが来ると思わなかったから二人分のご飯しか炊かなかったから。
このままご飯だけ作らせて帰ってくださいなんて言えないな。
「降谷さん少し食べる?
はい、あーんして」
「っ!?」
お粥を乗せたスプーンを降谷さんの口元に近づけると食べてくれた。
顔をほんのり赤くしながら美味しいと答えてたが、もしかして降谷さんも熱がある?いつもより髪の毛がしっとりしてるし。
もしかして風見みたいに濡れたのかな。
手を軽く引っ張れば私と同じ目線になるようにしゃがんでくれた。
顔を寄せて自分のおでこを降谷さんのおでこに当ててみたが、どうやら熱は無さそうだ。
「君って奴は…どうしてそう無防備に近寄ってくるんだ」
「何言ってんの。降谷さんだからでしょ。
好きでもない奴にこんなことしないよ」
「好き…なのか。俺の事が」
「降谷さんは自分にとって大切で好きな人だよ。
降谷さんが悪い奴に捕まったら、私は周りの人間をぶっ殺してでも必ず助けるくらいに」
まあ好きって言っても、他には風見と降谷さんに内緒にしている人もだけど。
その事を言ったらまたねちねちと聞いてくるから口にはださない。
降谷さんがはぁ…と息を吐いてから、自身の前髪をぐしゃぐしゃにした。
それは何に対してのため息なんだ。また人を殺すとか簡単に言うなって説教が始まるのか?
「こんな場所でこんな事を言うのは俺の思い描いてたものと違うが…」
「うん?」
「いつか名字名前が降谷名前になる日がくる事を期待しても良いよな」
「はぁ…?」
「俺は名字を誰にも譲る気は無いから」
降谷さんは一体何を言っているのだろう。私は降谷さんの所有物では無いんだが。
明日お兄ちゃんに会いに行って通訳してもらうか。私より降谷さんと付き合い長いし多分分かるだろう。
「君が━━名前が好きだ」
何でこうなった……?
両手で顔を固定されて近づいてきたと思ったら唇を塞がれ、驚いて目を開いたままの私と、獲物を捕らえたような視線と合わさった。
唇はすぐに離れたけど、降谷さんの顔はまだ近い。
鼓動を速める私に、降谷さんにまた口づけをされた。
「口、開けて」
「ふる…んっ」
降谷さんの舌が口の中に強引に押し込まれた。
逃げる私を舌を捕らえて、舐めて、舌同士を絡ませた。
「…ふぁ、」
「はぁ、良い子…。
そのまま…身を委ねろ」
委ねろも何も、抵抗して降谷さんの舌を噛んだら血がでて怪我するからできないの…!
舌が絡まってる合間に、どうやってこの場を脱出するべきかと考えていたが思いつかない。
陣平が生きていた時に呼吸の仕方を教えもらったから分かるが、降谷さんが飽きるまでこの状況を耐えるしかないのか。
正直嫌だ。私は降谷さんは好きだけどキスしたいとは思わない。
キスをするなら風見が良い。
それなのにどうして風見より先に降谷さんに唇キスされなきゃならないんだ。
最後は━━チュッと音を立てて離れた唇から唾液の糸がひいた。
降谷さんは満足そうな顔しているけど、私はものすごく不機嫌だ。
ようやっと顔が離れたから足を踏んづけて、痛がってる隙に洗面所まで走ってハンドソープを唇に塗りたくってごしごし洗った。
唇が荒れたって構わない。洗い落とせるならそれで良い。
口の中もうがい薬で念入りに消毒をすれば口の中の不快感は消えた。
「ふーっ、これで良し」
後で風見の部屋に行って風見の香りを鼻からたくさん吸い込もう。身体を風見でいっぱいにしたい。
ああ、けどその前にお腹が空いたから残ったお粥を食べよう。
お粥は冷めてしまったが美味しい。
まあ当たり前か。降谷さんが作ったんだから。
「ごちそうさま。美味しかったよ」
「はぁ…よくそんな普通な顔して食べるな」
「さっきのは腹立ったけど、降谷さんが作ったお粥は美味しいし」
「そうか。だったら」
「けど今日は泊まるな。帰れ。
じゃないと股にぶら下がってるそれ、警棒でぶん殴るぞ」
この後、降谷さんを家から追い出して、布団で寝ている風見に近寄ってたくさん息を吸い込んだ。
「(元気になったらたくさん可愛がってね)」
風見のうなじに付いた汗をぺろりと舐めとって、自室に戻って布団を被った。
…耐えた。ものすごく頑張った。
パンツ越しに息を吸い込まなかった私を褒めて欲しい。