風見パパになる
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この鳩山義輔は自殺だな。
首が締まった跡をみると抵抗した形跡が無い。と思っているとコナン君も同じ事を思ったようだ。
なあ風見、公安なんだからそんな驚くなよ。そんな事も分からないのか。
あとな、革靴の跡がついたイスを払って座るな。
コナン君は探偵バッジを取り出して外にいる灰原哀と連絡を取り合っている。
若狭のスマホで警察に電話しようとしたら、水の中にスマホを落として壊れたらしい。まあアイツのことだしわざとやったんだろう。
「竈門さん、ちょっと…」
「はい?」
コナン君達と少し離れた場所で、安室さんと風見と私で集まる。
安室さんが何かを取り出してライトで照らした物は将棋の駒だ。
左下に傷がついた角の駒…アメリカで亡くなった羽田浩司がの所持品じゃないか?
「これを頼む」
「いいけど…本調子じゃないから犯人が襲って来た時、手加減のコントロールできないかも」
「じゃあ帰りに渡すよ」
家に帰ったら指紋を調べて羽田浩司を殺した奴を見つけろ。
子どもだから時間の余裕があるだろって意味だろう。降谷さんは人使い荒いな。
吉田歩美の目が覚めたからこの話は終わった。
「ねえ竈門お姉さん」
「なあに?コナン君」
「お姉さんってさ…バーボン好き?」
「バーボンってお酒の事だよね?
お酒は好きじゃないなあ。
お姉さんすぐ酔っちゃって記憶無くしちゃうタイプなの」
「…そうなんだ」
安室さんと私が親しげに見えたから、公安警察か組織の人間か探ってるのだろう。
もし私がバーボン好きだって答えて拳銃突きつけたらどうする気だったんだろう。
風見と降谷さん以外全員殺してこっから出たって良いんだよ?
服越しに拳銃を触っていると安室さんが首を横に振ってる。
はいはい分かってますよ。殺さないって。
━━約一時間後。
コナン君の推理と灰原哀達によって警察が到着し、地下室の扉が開いた。
家に帰ったら知らない奴からもらったパンと水を飲食した風見にはきつく言っておかないと。
安室さんが階段を上ってる途中、地下室の扉を押さえてた若狭が探偵バッジを指で弾いて地下室に落とした。
灰原哀か小嶋元太、どっちかから盗んだのか。
安室さんが階段を下るから安室さんの後ろにいた私は地下室に戻る。
すると地下室の扉がバタンと閉まり真っ暗になった。
地下室には安室さんと殺気混じった若狭の気配がする。
安室さんに若狭もいることを伝えようとしたら、若狭が安室さんめがけて回し蹴りしてきた。
「竈門さん逃げて…っ!?」
逃げろってどこにだよと思ったら安室さんが殴られて倒れた。
ポケットをあさっているってことは将棋の駒を取り返すために安室さんをやったのか。
安室さんに近寄ってしゃがみ、袖を少し捲って口元に近づければ息があたる。気絶しただけか。これで安室さんを殺したら殺し返すところだった。
「安室さんっ、安室さん!」
涙声で安室さんの心配しているふりしてると、若狭の目的は達成したのに私まで殴って気絶させようとしてるじゃないか。
ワイヤー銃で若狭の足を拘束するとバランスを崩し、腹を足で踏んづけると地面にひれ伏した。
ワイヤー銃をしまってさらに足に力を加える。うめき声が実に面白いな。
抵抗されないように念のため腕の間接を外しておこう。
「残念でした。夜目はきく方なの。
仕掛けた相手が悪かったな」
「お前っ…!」
「こんな事して、ただで済むと思うなよ」
一応加減しながらぶん殴るとボキッと音がした。
肋骨が折れたのかな?まあいいや。死んでないならセーフでしょ。
もう一発ぐらいやっとくか…と思ったら地下室の扉が開いて光が射し込んだ。
風見が扉を開けてコナン君が若狭が踏んづけてる姿を見ると、階段を降りながら麻酔銃で狙いを定めてるじゃないか。
飛んできた麻酔針を手で握り潰して、風見に扉を閉めろと目で合図をしたら閉めてくれた。
「竈門さん…その人から足を退けて」
「いいよ」
若狭の頭を殴って気絶させて足を退ければ、ものすごい睨んでくる。小学一年生の顔じゃねーよ。
そうだ。ちょっとからかってやろう。
「なんでこんな事をしたんだ!」
「ねえ新一、どうしてそんなに怒ってるの?」
「!?」
「大切な人がやられたのに、黙って見てなきゃいけないの?
私には大切な人を守る力がある。それを使って何がいけないの?」
毛利蘭の声で新一と呼べばすごく動揺してる。自分は工藤新一だって白状してるもんだよ。
「新一はもし私が殺されたら敵討ちしてくれないの?」
「やめろ…!その声で喋るな…っ」
「だったらこっちの声の方にするかぁ?」
ジンの声に切り替えて喋れば、私から距離をとるように後退る。
やばい、楽しい。もっとからかいたくなっちゃう。
「遊園地で殺し損ねたガキか…今度こそ始末してやる。
安心しろ…上にいるお友達と仲良くあの世に連れて行ってやる」
「っ、」
竈門の声でコナン君の名前を呼ぶと、コナン君はしゃがんで靴のダイヤルを回すからダイヤルを拳銃で撃っちゃった。
残ったのはベルトからでるサッカーボールだけ。これじゃあ抵抗できないね。
「新一君、さっきの質問もう一度答えてあげる。
私バーボンだーい好き。
バーボンを傷つける奴は容赦なく━━殺す」
拾った弾丸を握り潰してポケットに入れてから安室さんを横抱きし、若狭を一回蹴っ飛ばしてから階段を登る。風見さんと呼べば扉が開いた。
本当は風見を気絶させた奴をぶん殴りに行きたいが、安室さんを地面に寝かせる訳にもいかないし、地面に座って安室さんの頭を太ももにのせよう。
「風見さん。地下室で女性が気絶しているので、警察の方に頼んで運んでもらえますか?」
「は、はい。
その、安室さんは…?」
「階段で足を踏み外して気絶したみたいで…。
その光景を見た女性は安室さんに駆け寄ろうとしたのかな?
安室さんが心配で下に降りようとしたら、女性も足を踏み外して気絶して…」
それを聞いた子ども達は若狭先生はドジだからと納得していたが、コナン君は私を睨んでる。
そんな怖い顔しなくて大丈夫なのに。今は人を殺さないって安室さんと約束したから。
再び安室さんに視線を向けてじっと見る。
やっぱり顔だけは良いなあ。黙っていればイケメンなのに。まあ私の幼なじみに敵わないけど。
「竈門さん、没収された携帯です」
「ありがとうございます風見さん」
風見に手渡されたのはアンテナ付きのシルバーの携帯。
幼なじみとの思い出がつまった大切な物だ。
11月7日
幼なじみの━━陣平の声を最後に聞いた……命日。