風見パパになる
名前
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今日の夕飯は何にしよう?
たまには栄養とか気にしないでハンバーガーとポテトとナゲットで油っこい物にしてみようかな。
ホームベーカリーで生地作って…じゃがいもは前の残りがあるし、肉は買わないとなあ。
「風見喜んでくれるかな?」
美味しいですって良いながら食べる姿を想像すると口元が上がる。
こんな平和な日常がいつまでも続けばいいのに…と思っていたらスマホがバイブによって動いた。
知らない番号だ。でるかでないかと迷っていると、留守番電話にメッセージが入った。
耳を当てて聴いてみると風見の声で、閉じ込められたので助けてください名字さん!と一言だけ。
「風見…」
どこに閉じ込められたか言おうな。
まあもしもの時のために風見に小型発信器を付けてるから、どこにいるのか分かる。
スマホで発信器の位置を確認すると鳩山牧場辺りを指している。
鳩山牧場と言えばコナン君達がニワトリを貰いに行くって言ってたな…。
コナン君達と遭遇してこんなところに一人で来てどうしたんだと言われたら困るし、子供の姿で風見を襲った犯人をボコボコにしたらコナン君に怪しまれる。
薬を飲んで元の姿に戻ってキャップを深くがぶり、手袋と伊達メガネとマスクをした。
今日はライフルじゃなくて拳銃にしよう。ショルダーホルスターを装着して、あとは念のためにワイヤー銃も持っていくか。
大人がスケボー飛ばして道路を走ってたら目立つし、時間がかかるがバスで行こう。
風見がデカイ声で私の名字言ってるぐらいだから周りに犯人はいないだろうし。
バス停に着くと一分もたたずにバスが来た。
手袋越しで金を払ってバスに乗ると奥にコナン君達が乗っているいた。
ってかあのキャップかぶってる金髪の男降谷さんじゃね?なんでいるの?ポアロのバイトどうしたんだよ。
空いてる座席に座ると、後ろで揉めてるみたいだ。まあ私には関係ないが。
コナン君達と同じ停留所で降りて向かう場所も同じ。
やっぱりと言うべきかコナン君が話しかけてきた。
「ねえねえお姉さん。
こんな場所で一人、何しに来たの?」
「この山の中でね、ロケット花火が飛んでる動画を観たから見に来たの。
お姉さんそういうの好きでね」
「へーそうなんだ。
僕の名前は江戸川コナン!お姉さんの名前は?」
「竈門炭よ」
「かまどすみさん…うん、よろしくね竈門お姉さん!」
よろしくも何も、もうキミ達と関わり無いけどね。
偽名はアニメキャラからとったが、まあバレないだろう。
声だって名字でもなまえでも無い声で喋ったし、これならコナン君にも安室さんにもバレないだろう。
「ところでさ…なんで竈門お姉さんって風邪ひいてないのにマスクしてるの?」
「会社に風邪ひいたから休みますって嘘ついて来たからバレたら困るの」
「ふーん…」
「じゃあねコナン君、私こっちに行くから」
「うん、ばいばーい!」
発信機は鳩山牧場の中を指しているからコナン君達より早く部屋に入って風見を助けよう。
扉には鍵がかかっているがピッキングで開けて中に入る。
ここにはいないって事は地面にあるこの扉の地下室だろう。
南京錠をピッキングして扉を持ち上げて風見を呼べば嬉しそうに階段をかけ上って来た。それでも公安警察か。
「助かりました名字さん!」
「風見無事?どこかケガした?」
「ええ、殴られた以外は何ともないです」
「そうか…だったらここから立ち去ろう。
あと私の事は竈門と呼んで欲しい。さっきコナン君達に会って偽名を名乗ったんだ」
「そうしたいのですが…。
この地下室に死体があって、自分の携帯は盗まれてしまい…」
「死体は警察を呼べば良い。
携帯は取り返す、誰に盗られた」
「すみません、分かりません…」
「そうか」
私の大切な風見を殴って携帯を盗んだんだ。奴をぶん殴ってやろう。
地下室に続く扉を閉めてここから出ようと思ったら安室さん達とオッサンの臭いが近づいてくる。
「あなたはさっき南京錠をつけて閉じ込めたはず…。
どうやって助かったんですか?」
「………」
「まあいいか。
そこの二人も階段を降りてください。
マスクをしているあなたは持っている携帯を捨てるように。
この子がどうなってもいいなら…分かりますよね?」
男は気絶して口を塞がれてる吉田歩美を人質にして脅してきたが、正直吉田歩美なんてどうなって構わないから風見を殴ったコイツを拳銃で撃ちたい。
が、普通の人だったら大人しく聞くはずだ。コナン君もいることだし一般人を演じよう。
今はもう使えないアンテナ付きの携帯を地面に置いて、風見が閉じ込められていた地下室に入る。
あの携帯はアイツとの思い出がつまった携帯だ。こっから出たら取り返してやるからな。
「ねえ、なまえちゃんのお父さんだよね。こんな場所で何してたの?」
「それは…突然頭を殴られてここに閉じ込められたんだ。
大声で助けを呼んだらその人に助けてもらい…。
まあまた地下室に閉じ込められてしまったが」
「へーそうなんだ」
コナン君が腕時計ライトで辺りを照らすとベッドの死体に気づいた。
さっきの奴と顔が似ている。兄弟か?
いやいや一般人が死体を見て驚かないのはおかしいよな。怖がってるふりして安室さんの腕に抱きつくか。
「おっと…」
「ごめんなさい…その…死体が怖くて」
「でしたらずっと抱きついても構いませんよ?
貴方のような可愛らしい女性に抱きつかれるのは大歓迎です」
あ、タラシ安室さんだ。こりゃあバレてるな。
腕から離れようと力を緩めようとしたら、安室さんの胸元に顔を押し付けられた。
「それとも…こうした方が安心しますか?」
「ちょ、ふる、安室さん!?」
「どうして風見さんが動揺しているんですか?
貴方には可愛い娘のなまえちゃんがいるから、僕が竈門さんを抱きしめても問題無いですよね」
「こ、子どもの前で淫らな行為はしないでください!」
風見に腕を引っ張られて安室さんから離れられたと思ったら、今度は風見が私を背後から抱きしめて離そうとしない。
安室はおもちゃを取られた子どもみたいに「これは僕のだ」と言って腕を引っ張って、もう取られないぞと言わんばかりに私をぎゅっと抱きしめた。
「返してください!」
「これは僕の所有物だ。
欲しかったら力ずくで奪ってみろ。
まあ君が僕に勝てるなんて思わないが。
そうだな…片腕一本で相手をしてもいいぞ?」
「はあ!?」
返すも何も私は風見の物じゃないし、安室さん所有物でもない。
この状況どうしようかなあ…と思っていたらコナン君が「二人とも推理の邪魔になるからいい加減にして」と言ったら安室さんが離してくれた。コナン君…すごい。