風見パパになる
名前
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「なまえちゃん家まで送っていくよ。
一人で帰すのは気がかりだから」
「…ん」
怖いなんて言っておいて、コナン君の優しさを断ったら疑われる。やむを得ない。
頷いたらコナン君は家からスケボーを取りに行って、私を後ろに乗せた。
私が道案内して、風見と住んでいるセーフハウスに着いた。
お礼を言ってバイバイした数時間後、くたびれた風見が帰って来た。
「おかえり。夕飯できてるよ」
「ただいま帰りました。
って名字さん!?どうしたんですかその痣!!」
「降谷さんにぎゅうぎゅうに抱き締められた。
あれは子供相手の力じゃない」
料理を盛りつけている間に、風見は事を済まして椅子に座った。
二人で食事をしながら今日の出来事を話す。
「どうしてそんな事に…」
「さあ、私の顔を見ていきなりだったから。
泣いてコナン君の背中に隠れたから、コナン君が送っていくと言って、このセーフハウスの場所がバレた」
「それは構いませんが…。
そういえば、今日の夕方仕事場に来た降谷さんが名字さんの名前をうわ言のように呟いてました」
「降谷さんが?」
「見ていられないので、送り届けました。
名字さん…やはり降谷さんにこの事を……」
「くどいぞ風見。
まあでも、安室透の行動次第では仲良くはする。
今のなまえにとって安室透は怖い人だから。もともとなまえは内気な性格なんだ」
これじゃあ体育の時、半袖になれないな。先生に言って長袖着てもいいか頼むか。
いや、理由を聞かれて父親の風見と安室透が呼び出されでもしたら…。
うん、痣が薄くなるまで学校は休もう。
「学校は体調が悪いと言って休む。
大丈夫、降谷さんは私一人が死んだところで自殺するようなヤツじゃないよ」
次の日その次の日と学校を休んで、コナン君がわざわざやって来た。
「あのね、安室さんが謝りたいって。
なまえちゃん、ポアロに来てくれる?」
「怖いお兄さん…また会うの?」
「なまえちゃんをまたあんな目にあわせたら、その時は警察に突き出すから」
「…ん」
おいおい、もし公安が警察に連行されたらまずいだろ。
それほどまでして謝りたいのか。それとも名字名前だと探られてる…?
そこまで言われると断れないから、私は小さく頷いた。
コナン君はほっとため息を吐く。
それじゃあ早速行こう、とコナン君のスケボーの後ろに乗せられた。
ポアロに着くと、ドアプレートがcloseになっている。
誰も入って来ないように人避けしているってことか。
「安室さん。
なまえちゃん連れてきたよ」
コナン君の背中から、少しだけ顔をだす。
安室透は近寄ってきて、私の目線に合わせてしゃがみ、手を優しく握った。
「……なまえちゃん、僕ともう一度会ってくれてありがとう。
一昨日はごめんね。もうなまえちゃんが嫌がる事はしない。
だから…僕と仲直りしてくれますか?」
「…本当?」
「ああ、本当だよ」
「ウソついたらおまわりさんに言うからね」
「構わないさ」
それなら…と私はコナン君の背中に隠れるのをやめて、安室透と正面で向き合う。
もう怖くない、仲直りだよ、という意味で、握られた手に少し力を入れた。
安室透は数回まばたきをして、ふわりと微笑んだ。
「なまえちゃん、ありがとう」