風見パパになる
名前
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「お祭り?」
「はい。毎年この季節になると近所でお祭りが開催されて、名字さんと一緒に行きたいな、と」
風見は少し頬を赤らめて照れくさそうだ。
そんな顔されたら断れない。まあ断わる理由も無いんだが。
……という訳で。
「わぁ…人がいっぱい」
「すごい賑わいですね」
風見に肩車をされてお祭りに来た。
いつもは抱えられているが、肩車をされるといつもより遠くが見渡せる。
「食べたい物があれば、何でも言ってください」
「じゃあ…そこのお店、チョコバナナが食べたい」
「分かりました」
風見は小銭を支払って、二種類あるチョコバナナを何の迷いもなく手にとって私に渡した。
普通のチョコがバナナにかかった方ではなく、ホワイトチョコがバナナにかかった方。
…私が食べたいと思った方だ。
「なまえはホワイトチョコですよね」
「うんっ、ありがとパパ」
ホワイトチョコの周りにカラーチョコスプレーも適度にのっている。
一口食べると口の中に甘さが広がる。美味しいな。
…半分食べ終わって気付いた。風見が食べたそうな顔をしている事に。
「半分あげる」
「えっ、良いんですか?」
「うん。
食べたら美味しい、パパと幸せ共有」
「んんっ…可愛いすぎる…!
では頂きますね」
一口食べて笑顔になる風見。うん、可愛い。
安室さんと違ってウソ偽り感がないから、純粋に可愛いと思えるのか。
それから、リンゴあめとフランクフルトを買って貰って、半分食べたら風見にあげた。次は何を食べようかな……。
「あっ」
「どうしました?」
「射的、やりたい。
ねえねえパパ、やりたいよ」
「良いですよ」
この姿になってから拳銃もライフルも撃ってない。
コルク弾だが、久しぶりに撃ちたい。
風見はお金を払って私を地面に降ろした。
まずは銃選びだ。
屋台の銃は引き金が弱いやつと強いやつがあるからな…。
一つ一つ確認して、一番引き金が強い銃を選ぶ。
コルクは欠けていなくてキレイなやつを選んで、細い方ではなく、太い方から詰める。
銃を撃つ姿勢は脇をしっかり締めて、肩と頬で銃を固定する。
真ん中を狙っても落ちそうにないからな…箱の右斜め上を狙って、回転させて落とすか…。
「パパ何欲しい?」
「なまえが好きな物で良いですよ」
「それじゃあ…」
一つ目はポシェモンのぬいぐるみ。これは自分用。
二つ目はポシェモンのポシェット。これは安室さんにあげる物だ。単純にポシェットを使用している安室さんが見てみたいから。
三つ目は…風見に。
黒色の箱にブランド名がかかれている。
これは普通に買ったら結構良い値段のするネクタイピンだ。
撃ち落とした景品三つを受け取って、一つは風見に手渡した。
「あげる。
風見にあげるために撃ち落とした」
「(名字さんはネクタイピンを男性に贈る意味を知っていて、渡してきたのか…?)」
「…いらないの?」
「いえ、貰います。
仕事場で付けさせてもらいますね。ありがとうございます」
「どういたしまして」
「(ネクタイピンを男性に贈る意味は、あなたは私の物、あなたを見守っています……考えすぎか)」
風見とお祭りを楽しんだ後日。
景品のポシェットを安室さんにあげたら、ものすごく喜ばれた。
さっそくあげたポシェットを、安室さんが肩に引っ掛けて私に見せびらかしてきたが…。
「どうかななまえちゃん。似合ってる?」
「うん、そうだね」
ポシェモンのポシェットが凄く似合っていた。